競争戦略 売上げは訪問回数の2乗に比例する(ランチェスターの第 2 法則)シード社の場合
投稿No:8036
売上げは訪問回数の2乗に比例する(ランチェスターの第 2 法則) シードの執行取締役山口栄さんが年末の挨拶に東京から来られました。
訪問回数は経営成果に影響するのか
得意先への訪問回数を増やせば、経営成果である売り上げに
良い影響がおきるのでしょうか?
経験的には、訪問回数が増えれば売り上げも増えると言えます。
それを論理的に説明できるのが、ランチェスターの法則です。
ランチェスターの法則によれば、得意先企業(A社)に対して、
自社(B社)と競合企業(C社)の売上比率は
過去 2 年の訪問回数の 2 乗に比例するそうです。
これはランチェスターの第 2 法則(飛び道具の法則)です。
(軍の戦力)=(戦闘能力)×(兵員数)の二乗
簡単な数字で説明しますと、
A社(得意先企業)を 10 回訪問したB社(自社)と
20 回訪問したC社(競合企業)があれば、
B社(自社)は 10の 2 乗で 100、
C社(競合企業)は 20 の 2 乗で 400 となります。
ということは、自社と競合企業の得意先企業に対する売上比率は、
訪問回数の 1 対 2 ではなく、
その 2 乗の 1 対 4 となってしまうのです。
2 倍どころか 4 倍も差が開いてしまうということなのです。
シードの姿勢 『勝って奢らず、負けて腐らず。』ブッダ
シードの山口栄取締役が年末のご挨拶に東京から来られました。
執行役員が来られたので、
話の内容は経営に関する話題になりました。
シードは東証一部上場の公開企業なので、
大抵の事は公開されています。
売り上げ 利益 事業規模
株価のいずれも勝ち組企業と言える数値です。
この結果がどのような取り組みや、
企業努力によって作られた結果なのか、
それを知っているのは執行役員です。
山口さんに、「東証一部上場企業になったので本社は以前に比べて、
より大きなビルに移転される予定はないのですか?」とお聞きしました。
山口さんのお話では、
シードは今使い捨てレンズの製造に力を入れているので
経営資源を投入するとなると、
間接部門よりも製造部門に資源を投入することを
優先しているそうです。
これには素晴らしいことです。
会社の事業規模が大きくなり、市場評価が高まると、
本社を立派なビルに移転しようという考えも起きてきますが、
シードの場合はこのような考えよりコンタクトレンズ製造メーカーとして、
より優れたレンズの開発をより多くのレンズの供給に
限られた経営資源を投入するつもりのようです。
浦壁昌広社長の戦術 ランチェスターの第 2 法則(飛び道具の法則)
浦壁昌広社長の話題になりました。
気になることは浦壁昌広社長の経営姿勢、経営戦術などです。
「浦壁昌広社長は社員の皆さんに対して、
どんなことを求めているのでしょうか?」
とお尋ねしました。
浦壁昌広社長が社員へ求めていることは仕事のスピードアップだそうです。
社員の皆さんに指示したことや、
会社が取り組んでいることに対して、
スピード感のある取り組みを求めているようです。
進行が滞っている場合は、
浦壁昌広社長から社員の担当者の皆さんへ、
直接督促があるそうです。
その方法は、電話であったり、メールであったり、
面談であったり、手紙であったりするそうです。
社員に仕事のスピードアップを意識するには、社長自らが仕事に対する
スピードアップを実行して、皆さんに率先垂範を示すことだそうです。
このような企業文化は、私達も見習いたいことです。
他社から見ると、当たり前のように実行されていることが、自社では会議をしたり、
ミーティングを重ねて、やっと社員の皆さんの参加意識を高めて、
ボチボチ取り組みが始まるという事があれば、これはスローペースです。
「流石苔をむさず」というように、
常に動く石は苔を生すことはありませんが、
とどまる石はには苔が生してきます。
その苔は、やがて鮎のような魚に食べられてしまうのです。
これは社員の意識に甘えがあるとも言えることです。
浦壁昌広社長の早い決断、迅速な取り組み、
結果に対する報告・連絡・相談などは、
どのようにすればそうなるのか、私達も見習う必要があります。
その為には我が社でも浦壁昌広社長のように、社長自らがもっともっと
仕事に対するスピードアップを行い、
社員にも頻繁に求める行動を
取らなければならないことが伝わって来ました。
手土産は東京三原堂のせんべい
山口栄さんから東京の手土産を頂きました。
三原のせんべいですと聞いたので、
私はてっきり広島県三原市せんべいだと思っていました。
そう思うのも、以前山口さんは
広島市の出身であることを聞いていたからです。
広島へ出張に行ったのか、あるいはお里帰りしたのか、
その時に三原のせんべいを買って、
それを手土産に持って来て頂いたのだと勘違いしました。
紛らわしいのは、東京三原堂という名前です。
三原が必ずしも、土地の名前だけでなく、人の名前でもあります。
インターネットで調べてみると、
東京三原堂は東京都中央区日本橋人形町にある明治10年創業の老舗のお店でした。
最近、浦壁昌広社長を始めとして、
シードの社員の皆さんは我が社に力を入れてくれています。
これも浦壁昌広社長のおかげであり、戦術でもあります。
トップの社長が、我が社を重点取引先として考えて頂ければ、
社員の皆さんもその考えが浸透していきます。
シードの社長や、取締役の方を始め、
担当者の皆さんが頻繁に我が社を訪れて、
情報交換を重ねていけば、ランチェスターの法則に示されたように
取引高も次第に増えてくるのは当然です。
年末の挨拶に来て頂いたので、
つい話が弾んで色々情報交換が出来ました。
2018年12月21日(金)