すべての生物は環境とともに存在する 毛虫も研究対象になります 環境やいのち 

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環境やいのち すべての生物は環境とともに存在する 生涯学習  毛虫の講義 淡路景観園芸学校⑥ すべての生物は環境とともに存在する 心と命の通い合う社会が持続するために必要な“みどり”とは何なのか? その機能、その素材について具体的に考えましょう。兵庫県立淡路景観園芸学校・受講記⑥

環境やいのち すべての生物は環境とともに存在する 教育研究の視点

実務と研究の視点から、

社会・業界・業務に深い関わりを持った

みどりの技術としての研究・教育を進めます。 

心と命の通い合う社会が持続するために必要な“みどり”とは何なのか?

その機能、その素材について具体的に考えましょう。

講師は岩崎哲也准教授です。

先生の専門は毛虫です。

環境やいのち 毛虫はなぜ嫌われるのか 間違った先入観

今回の講義のテーマは「街と緑と昆虫」です。

一般的になぜ毛虫は嫌われるのでしょうか。

それは、毛虫に触ると痒くなる、かぶれる、

という先入観が根強いからです。

見た目も気持ちが悪いですね。

しかし、触って痒くなる毛虫の種類はほんのわずかなのだそうです。

日本には蝶の仲間が5000種類程いて、4000種類が芋虫、

残り1000種類が毛虫です。

毛虫でかぶれるのは全体の2%の種類です。

どうやら、全ての毛虫は触れると痒くなると誤解されているようです。

5000種類の蝶がいて、そのうちわずか20種類の毛虫が

かぶれる要因を持っています。

毛虫の話ですが、テーマは「街の緑と昆虫」なので、

ガーデニングをするときに痒くなる虫や、

刺される虫と害のない虫の区別を知ることは予備知識になります。

知っていたいのは、すべての毛虫が害を与えるわけではありません。

環境やいのち すべての生物は環境とともに存在する 環境やいのちの大切さ

 

景観園芸の仕事では、実技や技能だけでなく、

「環境やいのちの大切さ」を直視することが大切だそうです。

経済環境の変化とともに、自然にふれる機会が減少しています。

都会の生活のなかでは

「環境やいのち」を直視する機会を失っています。

自然の中で、目立たない動物や植物がどうして生きているのか、

生きていくには、何が必要なのか、

どのように命をつないているのか、

このようなことに目を向ける機会が必要です。

生きとし生ける、すべての生物は

環境とともに存在することを認識するべきです。

人間と自然の中の生き物たちとの、共存を考えることは

“みどり”の仕事に就く前の一般的な合意のようです。

演習 桜の観察 ソメイヨシノか山桜か ルーペで見ると分かる

次は、演習です。

街の緑を作る樹木で代表的な桜があります。

桜で代表的なのは、ソメイヨシノと山桜です。

それぞれの特徴を知ることで、どちらの桜か判別ができます。

ソメイヨシノの葉は丸みのある小判型です。

ソメイヨシノの葉の柄には毛がありますが、

山桜にはありません。

葉が落ちた後の枝を見ても、

ソメイヨシノか山桜かはルーペを使って見ると分かります。

10倍のルーペで見ると、

山桜はタケノコの皮のような模様をしています。

ソメイヨシノは丸みのある皮です。

先生のお話では、ルーペを持って植物観察をすると、

世界が変わるそうです。

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2020年10月8日(木)