平成最後の会議です。会議では、従業員にとって良い職場とは、のテーマで会議をしました。

投稿No:8243

平成最後の会議では、永年勤続の表彰がありました。

平成最後の会議

毎月月末に近い土曜日に、社員の皆さんと経営会議を行っています。

今回は平成最後の会議になります。

平成最後の会議には、社長の私が大阪府立大学大学院で研究し、修士論文にまとめた研究内容の一部を教材に使って、平成最後の会議をしました。

平成最後の会議のテーマは、優れた職場とは

会議のテーマは優れた会社とは、どのような会社なのかというテーマです。

このテーマから更に優れた職場にフーカスしたテーマに絞りました。

ギャラップ社の調査結果

このテーマのベースは、アメリカの調査会社、ギャロップ社が、300万人にアンケートをして、その結果を集計した調査結果です。

調査は50年以上にわたって、顧客や従業員に仕事、職場、購買や消費に関わる決定について幅広く質問を行い、主要な業界に取材を行い、世界的な規模で調査を行った結果です。

著者はCoffmanとMolina

CoffmanとMolina(2000)は世論調査で実績のあるギャラップ社が本格的にそのノウハウを世論調査でなく企業調査に向けた著作を著しています。

この著作の特徴は、大量の定量的データ(質問票調査からの数字データ)と定性的データ(インタビューからの質的データ)を組み合わせて議論がなされていることでした。

3つの分析視点

ギャロップ社の調査結果では、優れた会社を分析するにあたり、次の3つの視点から大量のデータの分析に取り組みました。

①経営成果おいて優れている

②従業員の働く職場として優れている

③顧客との繋がりにおいて優れている

この3つの視点から、優れている会社とはどんな会社なのかを、アンケート結果からまとめています。

平成最後の会議 優れた職場の答え

今日の会議は、限られた時間なので、テーマは②の従業員の働く職場として優れている職場とは、どんな職場なのかを話しました。

ギャラップ社のアンケートでは、12項目で質問をしています。

質問項目を一つずつ取り出して、質問の意図と、その調査結果について説明しました。

ギャロップ社の調査結果は、アメリカ企業の職場を調査しています。

しかしこの質問調査と、結果については、日本の職場でも通じる結果です。

ギャラップ調査 12質問項目

Q1.自分が何を期待されているのか。

Q2.仕事のために必要な材料や道具を与えられているか。

Q3.得意なことをする機会を与えられているか。

Q4.褒められているか。

Q5.自分を気にかけてくれているか。               

Q6.自分の成長を促してくれるか。

Q7.自分の意見が尊重されるか。

Q8.会社の使命や目的が重要だと感じさせてくれているか。

Q9.同僚が真剣に質の高い仕事をしようとしているか。

Q10.職場に親友がいるか。

Q11.自分の進歩について話してくれたか。

Q12.仕事について学び、成長する機会があったか。

これが12項目の質問です。

優れた職場つくりは、先ずベースつくり

ギャロップ調査の優れた職場となるには、根底にはベースがあり、そこから頂上に向かってキャンプ①、キャンプ②、キャンプ③といった登山に見立てた方法で解説しています。

優れた職場つくりは参加者全員で

ギャロップ社の調査結果では、優れた職場をつくるのは、経営者や経営幹部だけでは出来ません。

経営者や経営幹部には、職場環境を整える役割があります。

そして、社員に細かい目配りをして、成長を促すように、後ろから背中を押す役目があります。

そして毎週のように、毎月のように、半年ごとのように、個人個人の成長を認めて褒めて上げる、励ましてあげる、という応援が必要です。

社員が求められることは成長意欲

社員にとっては、成長意欲を持つことが大切です。

職場で孤立しないように、話相手、相談相手を意識的に作っていく努力も必要です。

すぐれた人を見つけて、その人を目標にして、仕事のレベルアップを目指す前向きな仕事ぶりも大切です。

優れた職場を作るのは、気持ちだけでできるものではありません。

相互の協力と、頂上を目指すための前進活動が必要です。

裏を返せば、成長意欲がなく、職場環境が働くために十分でない場合、優れた職場作りのベースは、出来ていないことになります。

大阪府立大学大学院で修士論文にまとめた本を教材にして、短時間の間ですが、社員の皆さんに優れた職場作りについてお話をしました。

出典 Coffman,Curt and Gonzalez-Molina,Gabriel(2000),

Follow This Path, Warnar Books,Inc.,

平成最後の会議は大学のゼミのようになりました

少人数のゼミナールのような会議でしたが、聞いている皆さんの様子は、

熱心に聞いている目と、やや眠たそうな目がありました。

熱心な聞き方は、顔を見れば分かります。メモをとっている態度でもわかります。

優れた職場にするには

ギャラップ社の調査結果では、働く職場の皆さんは、一人一人が自分の事を分かってほしい、自分の意見を聞いてほしい、自分の意見を取り入れてほしいという、私に注目してという気持ちがあるようです。

受身から能動的な気持ちが前向きに出てくれば、毎月の会議でも、もっと活発な意見が出てきて、優れた職場つくりへの機運が生まれてきます。

平成最後の会議では、平成最後の永年勤続の表彰です

次に、永年勤続の表彰です。

石田部長は、今年4月で入社20年の永年勤続年賞になりました。

これを称えて、表彰状と記念品を贈呈しました。

思い出せば、20年前は就職状況は超氷河期の時代でした。

リクルート関係の広告をすれば、沢山の応募があり、その応募者の中から、

面接をして優れた人材を見つけるのが社長の大切な職務でした。

しかし初めて会って、さらにもう一度会って、短時間でその人の人柄や、仕事が出来るかどうかを見抜くことは、至難の業です。

何かに絞って、どこか優れた所を見つける方法くらいしかありません。

20年前のわが社

20年前の1999年の我が社は、1995年の阪神淡路大震災から4年経過した頃でした。

阪神淡路大震災でさんプラザビルは倒壊し、神戸の町は火が消えたような暗い、壊れた街からの再出発をしていました。

阪神淡路大震災の記事はこちら

震災を契機に、これまでの社員の大多数は、神戸を離れたり、会社に来られなくなったりで、我が社から去っていきました。

もう一度、職場の再構築をして、なんとか社員を集めて再出発したものの、一度壊れた企業文化をもう一度作り直すのは大変なことでした。

震災後の社員募集は即戦力として、既卒社員が中心だったので、なかなか我が社の文化に馴染めない問題がありました。

社員へ自社株購入を勧める

この当時、資本金を1,000万円から4,000万円に増資したとき、男性社員に、わが社の将来を一緒に拓いてもらいたいという気持ちを込めて、自社株の購入を勧めましたが、誰からも応募がありませんでした。

社員にとっては、震災で痛めつけられた我が社の株式を購入することは大きなリスクだったようです。

震災後の新卒第1期生

そこで、震災が落ち着いてからは、新卒社員の募集ができるようになり、石田部長がその第一期生でした。

社長の私から、面接時の石田君の優れていた点を話しました。

採用したのは、他の応募者とは違った優れた点があったからでした。

石田部長からは、面接と採用の思い出を話してもらいました。

メニコン研修 修了証書伝達

メニコンのメニコン研修の基礎コースを修了した二人には、院長からメニコンから渡された修了証書を授与しました。

二人とも、確認テストはよく出来て優秀な成績でした。

平成最後の会議は、短時間で終わりました。

この後、新入社員の歓迎会があるので、急いで会議を終了しました。

2019年4月27日(土)