前方後円墳は墓地指定完了 防草対策:防草シートと砕石敷 

投稿No:8101

墓地指定を受けた前方後円墳

前方後円墳は東広島市にあります。

墓地指定の申請が許可された機に、これを記念して前方後円墳の化粧直ししました。

今日はその検分をしてきました。

前方後円墳の石は変色

山陽本線の線路から、鉄粉が24時間果断なく飛来してきます。

このためきれいな石の肌は、どんどん黒ずんで来ました。

JR西日本は家屋に鉄粉被害が発生していれば定期的な洗浄をしています。

前方後円墳は人が住む家屋ではないので、JR西日本は鉄粉被害と認定して

洗浄の対象にしてくれませんでした。

当時のJR西日本三原保線区の方との交渉回想です。

JR側から入り込む竹の根に、困ったなあと思っているところへ、ちょうどJR西日本の保線区の人がやってきました。

これは渡りに船と、すぐにJR保線区の方に現場を見てもらい、竹の根が越境して来ないように、対策をお願いしました。

JR側から竹の根が越境してくることは、竹の根を掘り起こして退治してくれました。

前方後円墳の石が鉄粉で汚れたことは、相手になってくれませんでした。

回想終わり

鉄粉の付着にも、まだらな付着が見受けられます。

鉄粉がついて変色している石と、そうではない石がまだらに混在しています。

高圧水で洗浄すれば、きれいになるとは予想できますが、

前方後円墳としての長い歳月の歴史的な風貌が損なわれることになります。

植樹した樹に花が咲く

前方後円墳の周りに、何本もの苗木を植えました。

苗木が根付いて、いまも成長しているのは、3本だけです。

枯れた原因は、夏の日照りに灌水が出来なかったからでした。

椿は冬の花で2月の今、椿の花が咲いています。

仏壇には、椿の花は献花してはいけないと言われています。

椿の花は、首が折れるように花が散るから不吉と言われているのです。

さざんかも生き残ってくれました。

山茶花の花も、秋から冬の花です。

花の咲く時期も比較的に長いので山茶花を選びました。

これから、咲くのは枝垂れ桜です。

歳月が経過すれば、きっと立派な枝垂れ桜に育つと期待しています。

雑草対策に防草シートと砂利敷

毎年、梅雨のころから、真夏にかけて雑草が伸びてきます。

除草しなければ草は人の背丈ほど伸びて、前方後円墳の景観を損なってしまいます。

そこで、工務店にお願いして毎年草刈りをしていますが、夏に刈っても秋にはまた草が伸びてきます。

もぐら叩きのような、雑草との闘いは、次世代へ引き継ぐわけにはいかない

ので、思い切って敷地全体を防草シートで覆いました。

防草シートの上からは、小粒の砕石を厚めに敷き詰めて、二重の防草対策をしました。

これで、雑草に悩むことはないと思います。

しかし、経年劣化は防止できません。いつか、防草シートの劣化は起きます。

白い縁取りで化粧

前方後円墳の周囲を白い石で縁取りをして化粧直しをしました。

この白い石も、JR西日本の鉄道から飛んでくる鉄粉でやがては退色することでしょう。

こうなると、長年にわたり前方後円墳を綺麗に保つには、工夫が必要になります。

鉄道の鉄さびに耐えられるには、どうすれば良いのか、この先の課題です。

祖先のお墓を移す

2018年11月に、これまでの山の斜面にあったお墓を、墓仕舞いしました。

墓終いの様子は、こんな様子でした。

お墓の墓石は、三脚を立てて手動式クレーンで墓石を持ち上げています。

石材店からは、社長さんの他に10人の手伝いが来ていました。

経験豊富な石材店の社長さんの指揮の元、皆さんが掛け声をかけあって作業が進みます。

倒さないように一基の墓石でも、何段にも別けて丁寧に丁寧に、慎重に慎重に分解が取り組んでいます。

コンクリートで墓石の周りを固めているお墓は、掘削機を使ってコンクリートを壊しています。

静かな竹藪の中に、掘削機の機械音が響き渡っています。

トラックが入れない傾斜地は、超小型キャタピラーが活躍し、人力が頼りです。

一旦、山裾の平地に分解したお墓の石材を並べていきます。

平地ではトラックに備え付けのクレーンが墓石をつり上げています。

超小型キャタピラーは、分解した墓石を一個ずつ毛布でくるんで、

墓石が傷つかないように、もしキャタピラーから落ちても、割れないように毛布で巻いて墓石が傷つかない様に細心の注意を払っています。

石材は墓ごとの番号の印がつけられていて、混ざり合うことはありません。

石材店で墓石を磨き文字を彫り直し

このあと、トラックに載せて一旦石材店に搬送します。

石材店では、長年の汚れた墓石を磨きます。

苔がついた墓石は苔を取り払います。化粧直しです。

江戸時代の墓石は、文字が読めなくなっているので、石材店では文字を読めるように彫り直しをします。

その後、文字に黒色のエナメルを流し込めば、俗名、戒名、名前、没年月ははっきり読めるようになりました。

墓石は竹藪から平地へ

山から降ろされた墓石は、もう竹藪に戻ることはありません。

毎年毎年墓所の部分だけは、竹藪の侵入を防いできましたが、周りは竹藪のカーテンのように、びっしりとお墓の周りを囲っていました。

来年からは、もうこの山には上がれないほどびっしりと竹が生い茂ると思います。

分解した墓石は全て番号が割り当てられていて、化粧直しを施したあとは、

次の埋葬地で組み立てが間違わないように管理されています。

これで回想終了です。

墓地申請許可

前方後円墳の敷地を墓地に指定していただくように墓地申請をしました。

関係者の皆様の協力のお蔭で、近隣の皆様の同意も頂けて、東広島市から墓地指定申請の許可を頂くことができました。

ご先祖の皆様を始め、私の名付け親である松葉眞一祖父と松葉オノエ祖母、両親である松葉章一父と 松葉登美子母、松葉絹子伯母の皆様たちからも喜んでもらえたら幸いです。

関係者の皆様に御礼申し上げます。

2019年2月14日(木)