冬においしい苺を育てる 淡路市 長畠高原苺園 糖度12度の甘くて 大きいいちご 「かおり野」

投稿No:8527

おいしい苺 糖度12度の甘くて 大きいいちご 「かおり野」 淡路市長畠785-3 TEL 0799-82-1092 高原葡萄園/長畠高原苺園 

おいしい苺を食べたいなら、かおり野

かおり野は、

三重県農業研究所が1990(平成2)年から交配をはじめ

約20年かけて開発したいちごで、

2008(平成20)年に品種登録の出願が出され、

2010(平成22)年5月に登録されました。

名称はこのイチゴの「上品な香り」に由来し、

これまでイチゴ農家を悩ませてきた「炭疽病」に対して

抵抗性を持つ希少な品種として注目されています。

出典 旬の食材百科

おいしい苺 

淡路市にある長畠(ながばたけ)高原葡萄園は、ブドウ栽培が終了すると

冬には苺の栽培に取り組んでいます。

イチゴの粒は、通常サイズと

大きいサイズの二つがあります。

淡路市のふるさと納税の返礼にも、

長畠苺が使われています。

今日は電話で予約して、

イチゴ園を訪ねてみました。

2020年の冬は、これまでにないほどの暖冬です。

暖冬だと、イチゴ農家には幸運となります。

イチゴにも花粉症が

森正典さんは、マスクをして仕事をしていました。

マスクを着用している理由は、

苺の花粉症になっていることでした。

苺の栽培は、専用の苺ハウスで栽培されています。

苺ハウスに案内して頂きました。

ハウスの中に入ると、

とても暖かい風を感じました。

おいしい苺づくり 室温は20度 夜間照明

ハウスの中の気温は、20度です。

苺の棟は、作業をしやすいように高く引き上げていました。

苺は夜が長い冬季に、休眠するという特性があります。

苺は休眠すると栄養を蓄えて成長を鈍らせ、

花を咲かせないようになります。

長畠高原苺園では、休眠させないように、

ハウス内を電灯で夜間照明をしているため、

冬も元気に苺が花を咲かせ、

甘い実が収穫できるのです。

おいしい苺 イチゴには栄養水と炭酸ガス

水耕栽培かと思うと、水耕栽培ではなく、

土を使った栽培方法です。

土のイチゴ畑には、栄養水を補給する

パイプのラインが敷かれています。

栄養水に何を、どのように混ぜるか、

これが収穫に影響します。

森正典さんのいちご栽培の説明を聞いて、

知らなかったことが沢山ありました。

苺ハウスの中では、苺の光合成を促すために、

二酸化炭素を送風しているそうです。

植物は二酸化炭素を吸収することは知っていましたが、

苺ハウスの中でも人為的に

二酸化炭素を送風していました。

おいしい苺 摘み取り

苺の収穫は、毎朝夜明けとともに行われています。

摘み取りの担当は、森正典さんの奥様です。

苺の摘み取りはハサミで切り取るのかと思っていたら、

作業効率を高めるために、ハサミを使わないで、

指で摘み取るそうです。

おいしい苺 ミツバチが受粉係

苺ハウスの広さは、およそ250坪ほどの広いスペースです。

この中に、数え切れないほどの苺の苗から、

沢山のいちごの花が咲いて、それが蕾になります。

苺の受粉をさせる係は、ミツバチです。

ミツバチは、熊本から購入して、

設置しています。

ミツバチの箱の中にはおよそ6,000匹のミツバチが

せっせと苺の受粉のお手伝いをして、

蜜を巣箱に運んでいました。

ミツバチは危害を加えなければ大人しい蜂なので、

人を襲ってくることはありません。

この6,000匹のミツバチが受粉させてくれなかったら、

人の手で一つ一つ受粉させる作業が必要になってきます。

苺の受粉はすぐに蕾となって、

およそ10日もすれば大きな苺の実になります。

毎朝赤く熟れた苺を収穫していても、

翌朝にはもう次のいちごが熟してくるのです。

どの段階で収穫するのか、判断には個人差が出ます。

出来るだけ苗でつながっている時に熟させたほうが、

甘くて美味しい苺が出来るのは分かっていますが、

ふるさと納税で遠隔地に苺を送る場合は、

届くまでの日数を読み込まなければなりません。

お客様の手元について、

苺を食べる時に赤く熟れた苺の状態を想像すれば、

イチゴを摘み取るにはかなりの経験が必要なようです。

おいしい苺 装置が必要

いちごハウスの外には、暖房をした風を送る装置と、

二酸化炭素を発生させて送る装置がありました。

気になるのは、冬の暖房費です。

250坪の苺ハウスを20度に保つには相当な暖房費がいるのかと

予想していると、そんなに高い暖房費ではありませんでした。

苺を安く美味しく仕上げるには、

間接コストをどれだけ抑えるかの

創意工夫が随所に働いています。

一番高いのは、人件費です。

人件費を抑えるためには、

家族で生産するのが合理的です。

森正典さんの農業経営は、ブドウ栽培で50%、

苺栽培で50%となるように、

経営に取り組んでいるそうです。

もし苺で100%の収入を得ようとすると、

苺ハウスの広さは今の倍が必要です。

そうなると、家族だけではお世話がしきれません。

おいしい苺を食べたい人には ふるさと納税で 

事務所の中には、淡路市から注文を受けた

ふるさと納税の返礼の為の準備が出来ていました。

森正典さんのいちごは人気がいいので、

相当な依頼があるようです。

苺は桃と同じように、

小さな傷でもすぐに傷が広がるので、

出荷の前に傷のある苺を選別しています。

今日も沢山傷のついた苺が選別されていました。

これは、イチゴジャムを作る為なら、使えるそうです。

少し頂いて試食させてもらいました。

確かに、小さな傷がありました。

しかし、味は選別した苺と変わりません。

おいしい苺を育てる

1、甘くなる品種を選ぶ

甘いいちごを収穫する大前提なのですが、

ちゃんと甘くなる品種を選んで栽培することです。

本来甘くなるいちごを酸っぱくすることは可能ですが

酸味が強い品種を甘くすることは難しいです。

したがって、市販されている苗を購入する際に、

甘くなる品種を選びましょう。

長畠高原苺園では糖度12度の甘くて 大きいいちご

かおり野」を選んで苺を栽培しています。

2、摘花(てきか)と人工授粉をする。

いちごを甘くするには管理も重要になります。

いちごは沢山の花を咲かせそれが実になるわけですが、

すべての花を咲かせ実をつけさせてはいけません。

できれば実に変わる前に花を3~5輪残し(摘花)

養分を集中させたほうがいいのですが

小さく実を付けた段階になっていれば、

その実も3~5個残し他の実は取り除きましょう(摘果)。

養分を集中させることにより糖度を高め甘いいちごを作ります。

3、いちご栽培に適した肥料を与える

肥料といっても種類や成分によってまったく異なります。

よく言われるのはいちごの花が咲かなかったり、

果実自体がならない原因のひとつのに

誤ってチッ素成分の多い肥料を使っていること。

チッ素成分が多いと株は大きく葉ばかり茂って、

花や実に栄養分が回りません。

したがっていちごを甘くするには発酵油かすや骨粉、

バッドグアノなどのリン酸成分の多い肥料や

いちご栽培専用の肥料を用法・容量を守って使用することです。

守らないと逆に樹勢が強くなりすぎて

果実が酸っぱくなることがあり、

肥料やけといって株に悪影響を及ぼします。

4、日当たりのよい場所で育てる

いちごは日照時間が長く日当たりの良い場所で育てるのが基本です。

日照時間が長ければ株も丈夫に生育し花つきもよく結実するため、

日陰で育てたいちごよりも甘いのです。

5、水分を控える

いちごは実が付くまでは

たっぷりと水を与えて育てるのが基本ですが、

冬期に水を控えめに与えると糖度が高まると言われています。

6、ハウス栽培・トンネル栽培

家庭菜園ではハウス栽培は難しいですが、

ビニールなどでトンネル栽培をすることは可能です。

露地栽培で育てるよりも甘くなるようです。

しかし、気温が上がってくる春先などに

トンネル内が蒸れることにより

病気が発生する可能性もあるため注意が必要です。

おいしい苺 長畠高原苺園の苺

届いたのは12個入りのイチゴ3ケースです。

長畠高原苺園は、 瀬戸内の島に合う、

ひとつの8品種に出会いました。

 いくつかの苺を育てる中、ある品種と出会いました。

淡路島、長畠高原であれば、

きっと最良な育て方が見つかると思い、

その品種だけに合わせた環境を作りました。

育てるのが困難といわれる品種でしたが、

今では自信が持ってお届けできるようになりました。

良質な肥料を一粒の果実に。

特に注力したのは良質な液体肥料です。

収量を増やしすぎず、一粒一粒に

栄養と美味しさが行き渡るよう調節。

時には制限し、時には充分に。

何年も育ててわかった量とタイミングが、

一日一日の判断の糧となっています。

瀬戸内の風と淡路島の太陽

もちろん苺栽培も基礎は昼夜の寒暖差。

寒暖差に恵まれた土地ですが、

さらにハウスによる微調節を行っています。

太陽熱を保ち、瀬戸内の風を取り込むことで、

より苺が求める温度にあわせて整えています。

【出典:長畠高原イチゴ農園

 

イチゴとぶどうの 二毛作経営

長畠高原苺園は、長畠高原葡萄園でもあります。

夏はブドウ、冬はイチゴの二毛作経営です。

夏のブドウは、すっかり整理されていました。

古い幹は伐採され、うず高く積まれていました。

森さんの話では、いちご専業農家の規模の半分、

ブドウ専業農家の半分の規模だそうです。

規模が半分だと、家族経営で栽培はできます。

忙しい時期も、分散できます。

成程と思う、二毛作経営です。

 

長畠高原葡萄園/長畠高原苺園

兵庫県淡路市長畠785-3
TEL 0799-82-1092

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2020年2月2日(日)