日本料理しげ松、2020年11/25日(水曜)17:00移転開店致しました。 感染対策の為、完全ご予約制となっています。残念な閉店 日本料理しげ松の閉店 美味しいお弁当を閉店前に頂きました。
投稿No:8481
日本料理しげ松、11/25日(水曜)17:00移転開店致しました。
感染対策の為、完全ご予約制となっています。
〒650-0004 神戸市中央区中山手通 2丁目1番17号 麒麟ビル2階
Tel: 078-331-0738 fax: 078-331-0748
神戸の地で、日本料理を営み39年の月日が流れ、40年を迎えました。
昨年末、27年営業してきた、バッカスビルの店舗を閉店し、
私達の「小さな夢」である、こじんまりとした「店」の移転を計画しました。
しかし、コロナの渦に巻き込まれ、6月開店の予定もままならず。
この度、神戸大震災のメモリアル時計が今も残る、「麒麟ビル」さんにご縁を頂きました。
漸く、移転開店できる運びとなりましたこと、此処に、感謝の意を込めて、ご報告させて頂きます。
故郷でもない「神戸」の地で、あたかも、「故郷」かのように、
最後の集大成の「小さなお店」を開店できることに、今、喜びで一杯です。
海の幸、山の幸の持つ、本来の美味を生かし、
長年お付き合い頂いたお取引先の皆さんに助けられながら、
飾ることない、料理を召し上がっていただけるようにと、励んで参ります。
私達が、料理と共に歩む精一杯の日々を、
皆様と笑顔で過ごしていけるよう、精進して参りますので、宜しくお願い申し上げます。
重松良三・元子
残念な閉店 日本料理しげ松の閉店 三宮のバッカスビルにある日本料理しげ松のお弁当
残念な閉店 日本料理しげ松の閉店
三宮のしげ松が、2019年末をもって、一旦閉店するということになりました。
しげ松が入居しているバッカスビルの都合で、ビルから撤退せざるを得なくなったそうです。
しげ松は、神戸を代表する和食のお店だったので、ネット上では、閉店を惜しむ声が沢山掲載されています。
しげ松は、時々利用していたので、あの美味しい和食が食べられなくなると思うと、とても寂しく思います。
感傷的に受け止めた奥さんは、自分の負担で、しげ松にお弁当を注文しました。
しげ松のお店に行くことがなかなか出来ないので、せめてお弁当を注文して、そのお弁当を身近な人たちと一緒に頂こうという考えです。
しげ松のお弁当箱
しげ松のお弁当箱は、木の香りがする弁当箱でした。
この弁当箱、捨てるのはもったいないなぁと思って、身近な人が食べたお弁当箱は回収して、洗った後は我が家で再利用するように提案しました。
しげ松のお弁当
しげ松のお弁当は、ぎっしり料理がつまっていました。
さすが和食の鉄人、重松さんです。
しげ松のお弁当は、全てが手作りで、具材の冷凍保存は一切していません。
一品ずつをかみしめながら頂きました。
季節によって、お弁当の具材は変わってきます。
椎茸は私の好物なので、迷い箸をしながら、まず始めに食べてみました。
柔らかいシイタケには、美味しい出汁が溢れ出てきます。
この出汁の味が、とってもおいしいのです。
椎茸は、出汁を含むスポンジのような役目で、主役はだし汁です。
こんにゃく一つとってみても、こんにゃくに味が染み込んでいるのに驚きます。
卵焼きでわかる日本料理の腕前
料理の腕を見るのに、寿司屋さんでは、卵焼きを食べてみたら分かると言われています。
しげ松の卵焼きを食べてみました。
やはり美味しい卵焼きです。
しげ松の女将さんとはFacebook友達なので、時々はメールを頂くことがあります。
私は、取引先と食事に行くような機会をあまりもたないので、夜、しげ松で会食する機会は、家族と一緒に頂くときになります。
その家族も、それぞれが自立して家庭をもって子供を育てていけば、なかなかみんなが集まる機会は少なくなりました。
残念なしげ松閉店 その前に
しげ松の閉店に際して、家族で食事会をしたかったのですが、計画倒れになりました。
お弁当を一緒に食べてみると、好き嫌いがあるので、箸をつける前に、具材を交換するようにしました。
苦手な具材を好きな具材と交換です。
何人か集まっておかずの交換をしながら食べるお弁当は楽しい昼食になりました。
しげ松よりご挨拶
神戸の地で、「日本料理しげ松」を開店して、39年の月日が流れました。
そして、現在の「バッカスビル」に移転し、27年。神戸大震災の折は、移転1年目の出来事。
神戸の全ての人々が、この惨事に、歯を食いしばって生き、前を向くのに必死でした。
私達も同様・・ それでもあっという間の27年間でした。
12月末にて、「バッカスビル」を離れ、来年40年目は、私達二人の最終店の「割烹」を、開店する予定です。
閉店発表後、連日の激励を賜り、ご来店頂ける日々に感謝で一杯です。
年末まで、精一杯、美味を楽しんで頂けますよう、努めて参ります。
来年、落ち着きましたら、新店舗探しをしていこうと思っていますので、再開の折には、変わらずのお引き立て、宜しくお願い致します。
長らく、バッカスビルでの「日本料理しげ松」をお引き立て・ご贔屓下さいまして、感謝の意を、お一人お一人に、申し上げたい気持ちで一杯です。
ぜひ、私達の思い出が一杯の「バッカスビル」での美味へと、お出掛け下さいませ。
長らく一緒に日々を過ごしてくれた従業員とともに、お待ちしています。
【出典:しげ松HP】
しげ松のお弁当箱 リユース
しげまつのお弁当箱は、木の香りがする、すがすがしい匂いのお弁当箱です。
捨てるのは勿体ないので、奥さんにお願いして、洗って貰いました。
陰干しにして、一晩置くと、元の新品のような弁当箱になりました。
この、しげ松のお弁当箱に、負けないようなお弁当を、自宅で作るのは、大変です。
でも、普通の料理も、立派なお弁当箱に入れれば、立派なお弁当に変ります。
孫たちを連れて、お弁当を持って、お花見に行けたら、最高です。
この後は、しげ松のお料理の回想です
日本料理 しげ松 日本料理は料理人が客を育て、客が料理人を育てるという、相互関係にあります。つまり、腕自慢と食通との競争的関係にあります。
日本料理 しげ松で誕生日の祝い膳
「日本料理 しげ松」で、長女と、奧さんと、3人で、誕生祝いの会席です。
しげ松の女将さん、重松元子さんとは、Facebook友達なので、一度お会いしたいと思っていました。
「日本料理 しげ松」は、予約制のお店です。
お部屋は3つあるなかで、一番広いお座敷を予約しました。
部屋に入ると、床の間に、エゾツツジと思われる、枝振りの良い生け花が飾られています。
お部屋は、掘りごたつのお座敷で、「寿のお部屋」です。
日本料理 しげ松 女将の重松元子さん
6時の予約で、少し遅れて部屋に着くと、女将の重松元子さんが、満面の笑みをたたえて、ご挨拶に入ってこられました。
「予約の松葉です。」と言っても、ストレートにはわからなくて、
「いつも、Facebookでお目に掛かっている、松葉博雄です。」
と少し分かり易くお話しすると、すぐに伝わりました。
重松元子さんが、初めてのように思えなくて、Facebookでは、色々な記事を読んでいます。
中でも、お母様の看病の記事や、料理長のご主人とのご一緒のお写真は、何度も拝見しています。
日本料理 しげ松 季節のお料理
最初のお盆は、季節のお料理です。
まるで、小さなお盆の中に、世界が広がっているような、お料理の物語です。
ちまき、筍の和え物、沖縄のもずく、タコ、玉子、からすみ、鯛の白子など、手を付けるのが勿体ないような、きめ細かいお料理です。
もずくの関連で、松葉博雄は、沖縄に152回行っているんですよと、女将さんにお話しすると、驚きの表情です。
娘は、木の芽は好きではないのですが、この筍の木の芽和えなら、嫌いと言わないで、「どんどん箸が進む」と、喜んで賞味しています。
私7は、サービスマーケティングが専門で、そのほか、経営組織論、経営戦略論など学んだので、それに合わせたお話をして、まずは、最初の緊張感をほぐしました。
故郷は宮本武蔵の生誕地
しげ松の重松元子さんは幼い頃、宮本武蔵の生誕地である、岡山県の英田郡大原で育ったそうです。
昔は、道路が舗装されていなくて、トラックが走ると、砂煙が立ちこめるような、村だったそうです。
しげ松の社員教育
毎日毎日、美味しいお料理が厨房で作られます。
それを、お運びさんが、座敷まで運んできます。
お客様から、料理の素材や、お魚の名前など、尋ねられることだと思います。
この教育はどうなっているのかと尋ねると、
スタッフの方は、最初は和服の着付けから、料理の運び方、
お客様へお料理を配膳する作法など、基本的な注意事項を学ぶそうです。
最初、一時間かかっていた着付けが、そのうち短縮され、
40分、30分へと短くなっていきます。
お料理についても、教えてもらえるのでしょうか。味はどうでしょうか。
お客様から、「このウニは、どこのウニですか?」と尋ねられたら、
「青森のウニです。」と答えられても、味について尋ねられると、
食べたことがなければ、どう答えるのか気になります。
想像ですが、これだけの、毎日変わるお料理を全て試食して、味を覚えることは、調理人の仕事ならわかりますが、配膳の仕事の方は、無理だと思います。
日本三大珍味のひとつ、このわたが出てきました。
日本三大珍味の記事を掲載すると、大変多くのアクセスがあります。三大珍味とは、くちこ、このわた、からすみです。
好きな焼酎は三岳
最初はビールで、その後は、芋焼酎の三岳に移ります。
三岳は、屋久島で見つけた芋焼酎で、それ以来、三岳のファンになっています。
日本料理 しげ松の 稚鮎
早くも、稚鮎です。
下の写真は、しげ松のFacebookで見た若鮎ですが、この若鮎を見たとき、早くも初夏の訪れを感じていました。
食べたいなと思っていた若鮎が、今日のしげ松のお料理の中に出てきたので、とても嬉しく思います。
何人かのスタッフが交代でお座敷にお料理を運んでくれて、その都度ついサービスマーケティングの研究の延長戦でスタッフの方にあれやこれやと聞いてしまいました。
日本料理 しげ松の ホタルイカの炊き込み御飯
今日のご飯は、土鍋で炊いた、ホタルイカの炊き込み御飯です。
しげ松の女将さんは、お座敷を回っては、ご予算に応じたお料理の説明をして回っているのです。
「Facebookで拝見しましたが、著名な方もよく来られていますね。」とお話すると、
「お陰様で、お客様には恵まれています。」と、素直なご返事でした。これは結構なことです。
日本料理は、料理人が客を育て、客が料理人を育てるという、相互関係にあります。
つまり、腕自慢と食通との、競争的関係にあります。
昔から、優れた和食をつくる料理人は、お大尽が育てています。
優れた食材は、豊かな財力のある、消費地に集まってきます。
今日は、お誕生日の会食と言うことで、お吸い物には金箔が使われていました。
金箔は、絶対に消化できません。
しかし、金箔を使って祝って頂いたという、おもてなしの心は、松葉博雄の心で消化できます。
お座敷で食べる和食の良さは、時間を忘れて、ゆっくりと落ち着いて頂けることです。
いつの間にか、2時間以上も経過していました。
日本料理 しげ松 料理長の重松良三さん
会食が終わり、お店を出る前に、ご主人の重松良三さんと、女将の重松元子さんが、おそろいでお見送りにでて来られました。
重松良三さんは、「料理の鉄人」最終回に大抜擢された、実力の持ち主です。
調理場には、料理長の重松良三さんのほか、3、4名の料理人が、常時働いているそうです。
最近放映されているテレビドラマで、「天皇の料理番」という番組があります。
あの時代の料理人は、料理の味と腕は、習うものではなくて、教えるものではなくて、盗むものだったそうです。
もう一つ、2010年に京都の「旬席 鈴江」で聞いた料理長の話では、
それが今の時代では、教えることを前提として、他店のご子息、跡継ぎさんなどを、厨房でお預かりして、一人前の料理人に育てて、それでお返しする時代です。
最後に、Facebookでお馴染みの、重松元子さんの、歯痛ポーズで、記念撮影しました。
一流どころには、一流のお客様が集まり、一流のお客様には、一流の食材が集まり、そして、一流の料理人を育てていくことが、今日のしげ松の女将さんとの会話で確認できました。
2019年12月18日(水)