キャプテンクック・トレイルを歩いて、ケアラレクア湾でシュノーケリング ~ハワイ島新婚旅行記 その2~
キャプテンクック・トレイル
2006年4月21日、ハワイ島新婚旅行第2日目です。
昨日は、富士山よりも高い標高4200mのハワイで最も高いマウナケア山頂に行きましたが、今日は、標高ゼロメートルの海で遊ぶことにしました。
キャプテンクックが西洋人として初めてハワイ島を「発見」し、上陸したところが、ケアラケクア湾に面する海岸線です。
海のそばにあるキャプテンクックの碑まで、コナとヒロを結ぶハイウェイ11号線を少し入ったところから歩いて行くことができます。片道約1時間、登りには約1時間半かかるトレイルです。
トレイルというのは、日本語で言うところの登山道です。しかし、日本のような険しい山道ばかりではありません。外国に行くと、平地であっても、保護された地区や、河や滝の周囲、時には牧場内にも、歩いて楽しむハイキング(トレッキング)のための歩行者用の道があります。
イギリスでは、このような道のことをFootPath(フット・パス)と呼んでいます。ハワイでは、Trail(トレイル)と呼んでいるようです。
ハワイ島のビーチ事情
ハワイ島をぐるりと一周するベルト・ロードと呼ばれるハイウェイ(といっても無料)を走らせていると、泳げるようなビーチに出会いません。ただ車を走らせるだけでは、ハワイ島にはビーチがないような錯覚さえ覚えるほどです。
しかし、ハワイ島にもビーチはたくさんあります。ハワイ島の場合は、必ず道から海岸線まで、30分ほど車を降りて歩いて行かなければたどり着けないようになっているのです。車で行けたとしても、とても狭い未舗装の道を行くことになります。
そのおかげで、ビーチは、車がビュンビュン走る音のしない静かな環境を保っています。道路がそばにないことで、道路工事の際の泥や赤土が珊瑚の海に流れ込むのを防止する効果もあります。
ケアラケクア湾
さて、コナから約40分ほど車を南に走らせて、キャプテンクック・トレイルの入り口に車を停めて、トレイルを歩き始めます。
天気はとても良く、トレイルを歩き始めるとすぐに汗が出てきます。時おり木陰で休憩し、海岸から吹き上げてくる心地よい風で体を冷ましながら歩きます。急な坂を1時間ほど駆けるようにして下りると、そこはキャプテンクックが上陸したという、ケアラケクア湾です。
さっそく海に飛び込みます。
この日のために、水中3mまでの防水機能のあるデジカメを買ったのです。
ハワイ島の海はとてもきれいです。そしてなにより、ビーチが静かです。
このケアラケクア湾の海の中に魚を見ようと思ったら、歩いてくるか、湾の反対側からカヌーに乗ってくるか、船をチャーターしてくるかしか、来る手段がないのです。
もちろん「海の家」なんてありませんし、更衣室もシャワーも、自動販売機もありません。
お弁当と水、着替えを自分で持ってくる人だけが楽しむことができる、とても贅沢な海です。
防水デジカメは、特にハウジングのような装置をつけずに、水中で撮影することが出来ます。南の海のきれいな色とりどりの魚たちをカメラにおさめようと、夢中になって追いかけてしまいます。
ロンリー・プラネットというガイドブックを持って、今回の新婚旅行をしています。このロンリー・プラネットによると、ケアラケクア湾では、野生のイルカを見ることができることもあると書いてありますが、あいにくとイルカには出会えませんでした。
謎の海底遺跡発見!?
イルカがいないかなぁと、少し沖合まで泳いでいくと、海底に人工物のような何かが、目の端にとまりました。
ひょっとしたら謎の海底遺跡の断片かもしれないと、思わぬ新発見にでくわしたのかと、胸が高鳴りました。見たところ、水深は10mくらいです。
近づいて確かめようと、近くまで泳いできて、思わず声を上げて笑いそうになりました。シュノーケルを咥えているので、声を出して笑うことはできません。
よく見ると、ブロック塀に使うようなコンクリートで、「ALOHA」と書いてあります。誰か、とてもユーモアのあるダイバーのいたずらでしょうか。
1時間以上も山道を歩いて来た僕たちへ、ハワイ島ケアラケクア湾の海の神様が「ようこそ」と言ってくれたような、そんな幸せな気持ちになりました。