熊谷寺(くまたにじ)のご本尊は、千手観音です。千手観音の手には目があるそうです。
熊谷寺多宝塔は、江戸時代中期 安永三年 1774年・本瓦葺・高さ 20.7mの建立です。 四国八十八ヶ所巡り(4)
熊谷寺(くまたにじ)のご本尊は、千手観音です。千手観音の手には目があるそうです。多くの救済を求める人達に、沢山の手から済民の為に、その人の求める事を見てあげる目が必要なのです。
これも疑問です。原始仏教では、仏陀は自らが修業する事で、心の安らぎを得るように説いています。
それが、時代と共に、自力本願から他力本願に変わってきています。
11月の末になると、気温は下がり、山裾にあるお寺の境内は、夜になると気温が冷え込み、紅葉を促して、紅葉したモミジを見ていると、空気がきりっとしてきます。
お詣りをした帰り道に、左右に多聞天と、
持国天の像があ・うんの仁王像のように立っています。
境内を一周してみると、お寺は寄付の集合であることに気がつきます。
当然ながら、お寺はその建立から維持まで、多くの浄財を必要としています。
寄進する人は、お布施をする人は、その代わりに、石碑に名前と金額を記入してもらい、長く後の世までお布施に対するお寺からの感謝の気持ちが、石碑となって参拝者に見えるように顕彰されています。
ところが、貨幣価値が変わって、昔、家一軒が購入できるほどの金額も、今では、ほんのわずかな貨幣価値になっている事に気がつきます。例えば、戦前の一万円は大変な金額ですが、平成26年の一万円は、お年玉くらいの金額になってしまいました。
お寺と神社に、石は、その建造物を維持するのに、大切な役割をしています。ところが、石にも苔が生え、刻んだ文字も風化して、読めなくなってきます。
仏陀が説いたように、永遠のものは何もないのです。形有る物は、必ず崩れるのです。
熊谷寺の多宝塔は、美しい形をした木造建築です。この木造建築は、大抵のお寺で火災にあっています。
びっしりと、垣根のように並んだ石碑は、全てお布施を寄進した人達の名前と金額が刻まれた石碑です。
今日はお天気が良くて、11月の末にしては、春のような温かい気温です。
多宝塔の傍に行き、周囲を歩いて見て、どの角度から見ると、この多宝塔が最も美しく見えるのか、その美しさの最大値を探してみました。
よく手入れが行き届いた境内でした。毎日、毎日、風で散る落ち葉を集め、石畳を清掃しているようです。
奥さんは、参拝したお寺毎に、記帳してもらっています。大抵300円です。300円を八十八ヶ所で納めると、かなりの金額になりそうですが、これも、お布施と思えば、お寺の役に立つと思えば、納得です。
納経所には、集印を求めて、次々と参拝者がやってきます。
参拝は信心なので、こんな比較をしては、バチが当たるかもしれませんが、四国八十八ヶ所巡礼は、マーケティング視点から見ると、よくできたシステムです。
八十八ヶ所巡りさえ大変なのに、それを、また繰り返して何度も、八十八ヶ所巡礼の繰り返しをしている人もいるようです。
2014年11月27日(木)