コンタクトの医療性と商品性 眼科と販売店で補完し合う【社長経営学】シリーズ 17

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コンタクトは医療か商品か 医療性と商品性を 眼科と販売店で補完し合う【社長経営学】シリーズ 17

社長経営学シリーズ16 「コンタクトレンズ販売店 開設の道筋」

経営方針を策定

コンタクトレンズの販売を始めるにあたり

どのような販売戦略を執ればいいのか

自分なりに考えてみました。

先ずは、コンタクトレンズの特性を分析しました。

コンタクトレンズの歴史を振り返ってみると

わが国では1950年代に

現在のメニコン、ニチコン、シード等を中心とした

国内企業がハードレンズの製造・販売を始めました。

素材はプラスティックなので、硬く

眼に入れると異物感があり

慣れるまで1週間から2週間程度は掛かりました。

1968年のコンタクトのユーザー数は

約150万人と報告されています

(日本コンタクトレンズ協会編,1997)。

ハードレンズ は素材が硬いために

ユーザーにとっては異物感が問題でした。

一度購入すると、何年も使い、

紛失、破損、傷などのアクシデントがなければ

再購入の期待は出来ませんでした。

1970年代になると

親水性の樹脂を素材としたソフトレンズ が

米国企業のボシュロムにより商品化され、

わが国でも厚生省から販売許可されました。

柔らかく装用感も良いことから

従来のハードレンズの装用が

異物感の問題で耐えられなかったユーザーに

代替商品として受け入れられ、

コンタクト市場はさらに拡大する

成長性を秘めていたころでした。

コンタクトには二つの特性があります。

一つは医療としての特性です。

医師の指導の下で、医療施設で

レンズを処方することが求められています。

広告、販売活動、価格等の営利性追求には

医療の倫理上からの規制がありました。

もう一つは商品としての特性

レンズを販売することで得られる

利益を得る商品としての特性です。

二つの特性は医療の非営利性と、

商品としての営利性という

矛盾した特性でもあります。

センター街店 リニューアル・オープン

創業当時は医療の特性が、

営利の特性よりも

はるかに優先されていました。

コンタクトを医療ルートで購入する場合は、

購入先は医療性の意識が高く、

希望者に対して患者として対応し、

指導は強い口調で接する、

待たせるなどの特性がありました。

販売ルートで購入する場合は、

接客サービスは良いのですが、

レンズで不具合が起きた時の

治療は期待できません。

医療水準に欠ける特性がありました。

そこで医療性と商品性の両方の特性を、

眼科と販売店で補完し合えば、

先発の販売店と差別化が出来ると考えました。

この方針を基本戦略としました。

社長経営学 シリーズ18へ続く

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