三田市 永沢寺 花しょうぶ園 和田良三園長 花しょうぶ園を開設
三田の永沢寺の前に広がる花しょうぶ園です。和田良三園長の花しょうぶ園を開設したのは、お米はイノシシに食べられ収穫不能になったので、菖蒲園にしたそうです 花しょうぶ園(2)
花しょうぶ園に来ました。
三田の永沢寺の前に広がる花しょうぶ園です。
永沢寺の周りには、
猪と鹿が農作物を収穫直前に食べるので、
農作物から観光園に変えました。
花しょうぶ園の園長の和田良三さんと名刺を交換します。
和田良三さんがいうことには、
和田良三さんが30代の頃、
この花しょうぶ園は、お米を作る水田だったそうです。
およそ1町歩(3000坪)を耕して、お米を作っていました。
毎年、豊穣の秋、収穫寸前のところで、
待っているのは、この地方の暴れん坊、イノシシです。
一晩で作物が全滅したこともあるそうです。
いのししが集団でやって来て、食い尽くすわけです。
最近は、いのししだけでなく、鹿も増えています。
三田の耕作地は、周りをネットで囲い、
猪と鹿の侵入を防いでいます。
まるで、人間が檻に入っているようです。
こんな猪の襲撃を、毎年受けていると、
これは以前に見た黒沢監督の映画、「七人の侍」とそっくりです。
七人の侍では、毎年秋になると、
野武士がやってきてお米を奪っていきます。
そこで和田良三さんは考えました。
米を作っていても、
いのししに食い散らされて収穫にはならないので、
何か代わりの物を、
いのししが見向きもしない物を作ろうと考え、
ちょうど永沢寺の前に田んぼがあったので、
思い切って、昭和55(1980)年に一町歩の畑を全て、
花しょうぶ園に改造したそうです。
もし、水田でお米を作っていたら、
1反でどれだけ収穫出来て、
収穫したお米はいくらで売れるでしょうか?
これが意外に安いのです。
1反でおよそ600㎏(4石)収穫出来ます。
それを農協に買い取ってもらうと、
買い入れ価格は1㎏あたりおよそ200円です。
そうなると、1町歩では6000㎏(40石)ですが、
籾殻と精米で30石に減り90万円です。
ところが、お米を作るまでに、
農機具や肥料が必要です。
特に、耕耘機は益々大型化しています。
詰まるところ、お米を作って、
一家を養えるほどの収益が上がらないのです。
それなら、お米作りから観光へ転作を試みるのも納得です。
3年かけて花しょうぶ園を作り、
33歳の時に起業したそうです。
ハナショウブ、アヤメ、カキツバタは、よく似ています。自生している場所によって名前が変わります。
その後、花の種類を増やし、
近隣の農家と連携して、
そば作りを始め、自らも蕎麦を打ち、
そば道場を開いて、そばの打ち方も指導しています。
今日、雲水蕎麦を食べているときに、
かかってきた電話は、ある出版社からでした。
子ども達を団体でそば道場の体験修行をする話のようです。
和田良三さんの話を聞いてて、
起業家精神を感じました。
なかなかのアイデアマンです。
そして、ぼたん園も立派な花が咲いていました。
ことわざに、美人のことを花に見立てて、
『立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿はユリの花』と言います。
展示即売もありました。白い鉢は2000円、
黒い鉢は3000円です。
まもなく母の日なので、カーネーションの代わりに、
赤いぼたんを買うことにしました。
今は、3つの蕾が小さな花芽を作っています。
もう少しすれば、このぼたん園に展示されている牡丹の花と、
同じ様なキレイな牡丹の花が咲くはずです。
ぼたんは今が花盛りです。
ひとつひとつの牡丹の花を、デジカメで写してきました。
この牡丹の花は、椿の花と同じ様に、
ひとつひとつが美しいので、
後日、別のページでご紹介します。
今日は、お昼間近の近隣ドライブで芝桜を見るつもりでしたが、
芝桜を見るより、
もっと有意義な和田良三園長さんのお話を聞いて、
この花しょうぶ園の出来たきっかけや、
猪や鹿との共存のご苦労の話を聞けてよかったです。
2012年4月26日(水)