小倉のフグ(ふぐ、河豚)専門店『あかぎ』の赤木義助さんには、フグ料理名人のオーラがありました。

小倉のフグ(ふぐ、河豚)専門店『あかぎ』の赤木義助さんには、フグ料理名人のオーラがありました。『あかぎ』にミシュラン調査員が来て、フグ料理を食べた後、ミシュランに掲載して下さいと頼まれました。北九州市小倉へ出張(2)

フグ料理専門店『あかぎ』

フグ料理専門店『あかぎ』のご主人は、

赤木義助さんです。

松葉博雄は初めての店では、

あれこれ質問するので、

同業者と疑われないように、

はじめに名刺を出して自己紹介をして、

経営の勉強の為にいろいろ尋ねることを、

了解してもらいました。

赤木義助さんも松葉博雄の素性がわかったので、

あれこれ尋ねたことに対して全部答えてくれました。

フグの調理人として、一番難しいことは何でしょうか?

それはフグを選ぶ目利きだそうです。

白子をいただきます。

ふぐの料理で、昔からツウが食べたがっているのは

フグの肝ですが、フグの肝は、

坂東三津五郎さんがフグの毒に当たって亡くなって以来、

フグの肝はフグ料理店では出さなくなっています。

赤木義助さんが自信を持って勧めたのは、

フグの焼き物です。

フグの口のあたりがあります。

フグの口のことを専門用語では、

ウグイスと呼んでいます。

唐揚げが普通ですが、

あかぎでは唐揚げよりも、

もっと難しい料理の焼き物を出します。

骨についたフグの身を、

しゃぶりながら頂くと、

すっぽん料理の食べ方を思い出します。

ミシュランの調査員がこっそりやって来て、

フグのコース料理を食べて、食べた後、

ミシュランの調査員の名刺を出して、

ぜひミシュランに掲載させてください、

と依頼があったそうです。

しかし、赤木義助さんも80歳を超えているので、

たくさんのお客様が来られると

体力的にも対応出来ないので、

ミシュランの掲載はお断りしたそうです。

フグ料理は3月まで続きます。

そして3月から、およそ6ヵ月お店をお休みします。

しかし、特に馴染みのお客様には、

予約があればお店を開けるそうです。

東京から毎月通ってこられるお客様の為には、

今月はどんな料理をつくろうか、

メニューを考えるのが悩ましいそうです。

1食が5万円の予算です。

料理とお酒とワインの組み合わせがいろいろあって、

今月は何にしようかと、

いろいろ頭を使っているそうです。

赤木のてっさは、

フグの切り身を40回ほど叩いているので、

これをずっと続けていると肩が痛くなってくるそうです。

もう、フグ調理人になって42年です。

お父さんが亡くなってから、

あとを継いだそうです。

赤木義助さんは、

松葉博雄の研究熱心に感心して、

まつたけを何枚もおまけに追加してくれました。

赤木義助さんは、

自分のフグは日本一だと、自負しています。

たくさんのお客さんを迎えるお店は、

前の日にフグをあらかじめ

調理している店もあるそうですが、

あかぎでは、その日に料理をします。

以前食べログの評価が下がったことがあります。

原因は、同業者が食べにきて、

食べログに最低の評価点を投稿し、

そのために食べログ平均点が下がったことがあるそうです。

ずいぶん経営理念がはっきりしているようで、

その考えの基はなんでしょうか?

とお尋ねすると、岡山の生まれなので、

金光教を信じているそうです。

湯引きをしたフグの皮を見せてくれました。

ゴムのようにぷりんぷりんとした弾力です。

揚げ物も、温度を180℃に決めています。

揚げる時間は2分です。

しかし、これだけの情報でも

あかぎと同じフグの唐揚げはできないと、

自信を持っています。

フグのコース料理は、

ゆっくり頂くと2時間半かかります。

高い料理代でも、回転が悪いので、

一晩にたくさんのお客様の対応はできません。

80歳を超えても、まだまだお元気です。

ご本人の口から、倒れるまで頑張ると、

一緒に働いている奥さんの前で言われていました。

金沢で食べた、小松弥助の森田一夫さんのお寿司もそうですが、名人は、名人のオーラを持っています。

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2013年11月18日(月)