沖縄でお正月 祖先に感謝する沖縄のお正月に参加
投稿No:8065
沖縄でお正月 沖縄のお正月の習慣に触れること、観光客は知らない鎮守の杜へお詣りした後は、水の神、海の神、山の神へ参拝して祈りを捧げます。 第170回沖縄訪問(10)
沖縄でお正月 観光客は知らない沖縄のお正月に参加
沖縄でしたいことは、観光客は知らないことですが、沖縄のお正月では村や字の結束が強いので、色々な行事は、村単位や字単位で行われます。
普段の字の行事は公民館で行われましが、お正月のお詣りは公民館ではなくて、字の守り神をまつる鎮守の社です。
沖縄の自然崇拝の伝統は、いまも続いています。
村や字には、海に、山に、井戸に何か所も拝所があります。
普段から拝所を清掃し、清潔に保っています。
観光客が入ってこない沖縄の生活が毎日が続いています。
お正月にしてもそうです。
まだほかにも観光客は知らない沖縄の文化があります。
沖縄のルーツに関わる久高島信仰です。
沖縄の伝統行事には久高島に向かって礼拝をすることから行事が始まります。
沖縄でお正月 沖縄でしたいことは沖縄の文化に触れること
お正月になれば、世帯主である戸主が家を代表して、村や字の集まりに出席します。
戸主は原則男子ですが、男子がいない家では成人女性が家を代表して出席します。
お正月元旦には村の鎮守に集まって、お互いに年始の交換を行います。
一軒一軒の家を訪ねる必要はなく、鎮守の杜で顔を合わせる人毎に「おめでとうさん」と言って、年始が始まります。
お年賀には観光客は来ていません。
前兼久の戸主でないのに、戸主のようにお詣りしているのは、私です。
区長は字の安寧を祈ります
単に集まるだけでなく、鎮守の杜の神様に、新年のお祝いと、今年もこの村や字を守って下さいというお願いをします。
祭司役は字の区長です。
区長は行政機関に属する公職で、給与・賞与が支給されます。
区長を選ぶ選挙権は戸主だけにあります。
選ばれた区長は、字を代表して恩納村へ意見を述べることができます。
任期は3年で、3年ごとに選挙が行われています。
沖縄でお正月 水の神 海の神 久高島の祖先へ祈り
鎮守の神への祈りを終えると、次は生活をするのに絶対必要な”水の神様”、海の漁の安全と大漁をお願いする”海の神様”、そして、遠く久高島(くだかじま)の方向に向かって、久高島から前兼久まで流れてきた、ご先祖様への祈りを、”山の神様”にお祈りをします。
長老の話では、前兼久の祖先たちは、元々は久高島から海を渡って来たと伝えられています。
久高島の向いにある、知念半島の百名海岸には、遠い昔、神話の時代に久高島から神々がこの海岸に上陸して、しばしこの地で休息したと伝えられている史跡があります。
この三つの神様へのお祈りが終わると、また鎮守の杜に戻って、近隣のホテルから差入れされたおせちとお酒を頂きます。
字の持つ区有財産
前兼久は、字が持っている財産がいろいろあります。主に土地です。
その一つに、ゴルフ場とホテルへ貸与している土地があります。
それぞれ、土地を一部貸しているのです。
土地を貸せば、賃貸料だけでなく、貸して頂いてありがとうございますという感謝の気持ちが鎮守の杜の神様にも届きます。
鎮守の杜の神様は、お供え物を頂いた後は、村や字の氏子に、あなた方が食べなさいと、振る舞ってくれます。
お供えは戸主達へ
神様にお供えしたお米は、お下がりとして参拝者へ分け与えられます。
このお米を家に持ち帰り、家で炊くお米に混ぜて頂くと、家内安全につながるという信心があります。
頂き物は沢山あって、酒・ビール・泡盛もあります。
立食形式で頂く、おせちとお酒ですら、沢山の戸主が来ているので、すぐに無くなります。
沖縄でお正月 正月は朝から飲み会
この後はそれぞれが誘い合って、家での新年会に流れていきます。
一度アルコールを口にすると、途中では止まりません。
家にある酒や持ち寄った泡盛で、皆さん宴会が始まり、どんどん人が集まってきます。
私も、以前に個別の新年会に寄せてもらっていました。
しかし、朝から酔いつぶれてしまうと、その後の計画が進まないので、今朝は奧さんが待つホテルに戻りました。
車の運転があるので、鎮守の杜でのお酒は、一滴も頂きませんでした。
2019年1月2日(水)
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