沖縄そば屋 帆掛きそば(ふーかきそば)
投稿No:8055
ふーかきそばのお店では、三人の子供達がお父さん、お母さんを助ける為に、出来るだけのお手伝いをしていました。 第170回沖縄訪問(4)
帆掛きそば(ふーかきそば)
沖縄市の沖縄プラザハウスにある薬蜜本舗 沖縄店では、蜂蜜を使ったお
料理を提供しています。
私は、薬蜜本舗の親子丼が大好きで何度かお店を訪ねていました。
沖縄の友人片山正喜さんの話では、薬蜜本舗の沖縄市プラザハウスの店長を
していた方が最近独立して、沖縄そばのお店を開いたそうです。
その名は「帆掛きそば(ふーかきそば)」です。
それなら行ってみましょうと、片山正喜さんと私の奧さんと、私の三人で
帆掛きそばに行ってみました。
帆掛きそばは天願川の川岸
帆掛きそばは、天願川の川岸にありました。
薬蜜本舗のお店を仕切っていた店長さんのおそばなら、
きっと沖縄蕎麦も美味しいだろうという期待が膨らみます。
帆掛きそばは、一軒の民家を改造したような庭があるお家です。
今日も駐車場にはすでに車がいっぱいで入れなかったので、
少し離れた空き地に車を止めて、お店に入りました。
子供たちがお出迎え
敷地の中のお庭を通ってお店に向かっていると、女の子二人の元気な声が聞こえました。
庭の築山の上から、大声で「いらっしゃいませ」というご挨拶の声でした。
二人の女の子は、上の子が小学校4年で、下の子は小学校一年くらいの
お嬢ちゃんでした。
沖縄の木造漁船サバニ
帆掛きそばのお店の中には、お店の名前の由来となった沖縄の木造漁船
サバニが飾られていました。
漁港に行っても、サバニの姿は、段々少なくなっています。
今は風と人力で沖に進むサバニより、エンジンを取り付けた船が主流なのです。
親孝行な3兄姉妹
感心したのは、3人の子供のお手伝いぶりです。
一番上のお兄ちゃんは厨房に入って、お父さんのお手伝いをしていました。
お客様からの注文を受けるのは、先ほど庭の築山に登って
「いらっしゃいませ」と迎えてくれた二人のお嬢ちゃんです。
私達も、他のお客様からも、3人の子供達のお手伝いに称賛の声が出ていました。
お父さんとお母さんが協力しあって、沖縄のそばのお店を開いて、
これまでのお勤めから独立したばかりの時に、
子供達3人が両親を助ける姿は他の子供達にも見せたいくらいの家族愛です。
お母さんに「よくお上手に躾をされていますね」と声をかけると、
「特別な事をしたのではありません。私達が働いている姿を見て、
自然と三人がお手伝いしてくれるようになりました。」との事です。
帆掛けそばの沖縄そば
沖縄そばのメニューは、海風(うみかじ)そばと、帆掛けそばの二種類です。
海風そばは、鰹節、昆布、いりこ、あさり、鮮魚が使われた
あっさりとした出し汁です。
お肉は一切入っていません。
帆掛きそばは、県産豚、鰹節、いりこ、鮮魚による自慢の出し汁なんだそうです。
三人とも、お肉の入った帆掛きそばをお願いしました。
沖縄の炊き込みご飯、じゅーしーは、200円です。
これもお願いしました。
薬蜜本舗で修業していたので、帆掛きそばのお店ではお料理の味付けに
蜂蜜を使っているそうです。
沖縄そばに甘味を強くすると沖縄風でなくなるので、もちろんほんのわずかです。
そば出汁を飲んでみて、蜂蜜が入っていることがはっきり分かるほどではありません。
サバニ船で海へ
お店に飾っているサバニ船で、海に出たことがあるそうです。
海中道路がある勝連半島の穏やかな海で、サバニを漕いで、乗ってみたそうです。
このサバニ船は船大工が作った木造の漁船です。
帆掛きそばはサバニ船の代理店
この帆掛きそばのお店は、サバニ船を作る造船所の代理店もしているそうです。
もし、サバニ船を作って欲しいと思った方は、帆掛きそばで申込みをすれば
造船所に取り次いでもらいます。
持っていても、前兼久漁港に係留したままで、ほとんど海に出てはいません。
昔糸満の漁師達は、手こぎのサバニ船を使って、フィリピンの近くの海にまで
漁に出かけていたと言います。
このサバニ船があれば、かなり遠くまで出港できるほどの実力のある船です。
姉妹は接客担当
お姉ちゃんと妹の二人は、私達が食べた沖縄そばの食器をお盆の上に乗せて、
厨房の方に運ぶお手伝いも出来ていました。
そしてデザートの用意が出来ているので、そのデザートを勧めることもしてくれました。
あまりにも親孝行な三人の行動を見て感心すると共に、
お父さん・お母さんの躾に賞賛の言葉をかけました。
お父さんは厨房の中に入っていて、こちらを見ていましたが、
私達の顔を覚えていたようで、また来て下さいと返事がありました。
独立すればリスクは自分で取る
自分のお店を持つ事は大きなリスクです。
自分で独立すればお店が上手くいかなかったら人の所為にすることはできません。
勤め人の時なら、上手くいかないとき人の所為にすることも出来ますが、
夫婦で始めた沖縄蕎麦の店が、流行るか流行らないかは、お客様が下す
自分達への評価になります。
今日の家族愛を見たら、お店の繁盛は大丈夫と思いました。
2018年12月30日(月)
店主の前當です。素敵なご感想誠にありがとうございます。そして、恥ずかしながら親孝行な子ども達に助けられている半人前の私達ですが何卒、これからもご贔屓頂きますよう宜しくお願い致します。