アルコン副会長が来社 阪神淡路大震災の ボランティア行為が評価され【社長経営学】シリーズ38

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アルコン副会長が来社 阪神淡路大震災の ボランティア行為が評価され【社長経営学】シリーズ38

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アルコン副社長が来社

98年10月、世界企業である

アルコンの副会長レーメン氏が

我が社を訪問されました。

震災直後にアルコンの製品を

およそ1千万円分を、同社に代わって

多くの被災者の方に無償支給したことに

感謝の言葉がありました。

右から2人目が、レーメン副会長です。

全国から届いた医療関係の支援物資

市役所もこの緊急事態に大忙しのようでした。

全国から届いた医療関係の支援物資も

地域医療課が情報を持っています。

すぐにいただける医療用綿花、

消毒用ウェットティッシュ、ガーゼなどは市役所で

いただいてきました。

さらに、必要な物は、

今のところ分散して小学校の体育館に保管しているので、

そちらに受け取りに行ってくださいと言われました。

眼科の診療をしていく上で、

緊急用の医療用具が届いているようです。

三宮の近くであれば、新幹線新神戸駅の近く、

生田川の川沿いにある若菜小学校に

行ってくださいと言われました。

メニコンから届いたケア用品は?

メニコンからケア用品が送られているので、

それを探しに行きました。

イメージ画像「校庭での避難の様子」
サンデー毎日臨時増刊号、毎日新聞社
 

若菜小学校に歩いて行ってみると、

教室は罹災者の方の避難施設になっていました。

ダンボールで仕切りをし、

タタミ2畳分ぐらいで、

人が横になって寝ていました。

生活用品は身の周りに置けません。

そばには最低の生活用品を置くぐらいの

スペースが一人分の避難所になっています。

メニコンから送られたコンタクトレンズのケア用品は、

どこにあるのでしょうか?

ボランティアの方に尋ねて、

支援物資が置いてある場所の体育館を探して行きました。

「ここにあります。自分で探してください」と言われました。

支援物資は山積みのまま 分別されてません

若菜小学校の体育館には、

フローリングの床の上に

4、5メートルもある

支援物資が山積みされていました。

全国から届いた善意の支援物資です。

これがしかるべきところに届いて、

罹災者の手に渡れば善意は生かされます。

しかし、ボランティアの方の人出が足りないので、

支援物資の仕分けができていません。

どの支援物資も、ダンボールに入り、

ガムテープや紐で包装され、

中に何が入っているのか

まだ仕分けもされないまま、山積み状態になっています。

この山のような支援物資の中から、

求める医療用具やレンズのケア用品を見つけることは、

とても私一人で短時間にできることではありません。


≫「1.17の記録」より支援物資配布写真

もったいないなぁ

まさしく宝の山に入ったものの、

為すすべもなく、あきらめてため息をついて

座り込んでしまいました。

この全国から集まった

温かい心のこもった支援物資は、欲しいと思えば、

今いただけるのですが、

神通眼でもなければ、中身は確かめようもありません。

もったいないなぁと、ため息が出ました。

きっとこの中にメニコンから届いている

ケア用品やレンズに関する支援物資が

あるはずなのです。

あきらめきれない気持ちを引きずりながら、

しばらく考え込んで、

未練を断ち切り、若菜小学校をあとにしました。

メニコンへ、直接わが社へ支援物資を送ってくださいと

社長へ、電話でお願いしたのですが

メニコンの判断としては、

特定の得意先へ支援物資を送ることは、

平時に戻った時に、

有力取引先からクレームがあったら言い訳に困る、

ということなかれ主義の判断でした。

現実は、そごう、大丸、国際会館は壊滅しています。

復興に立ち上がったのは、わが社だけです。

アルコン社の場合は

ケア用品の支援をアルコン社にも依頼しました。

アルコン社は,すぐに、直接わが社へ

大量のケア用品の支援物資が届きました。

アルコンから直接支援物資を受け取り、

被災者にDMハガキで案内して、

確実に支給できました。

このボランティア行為が評価されたのです。

世界企業では、災害時の

ボランティア活動を

後日評価する文化がある事を知りました。

祖先に感謝

震災で多くの資産を失いましたが、

家族全員が体の損傷は受けていません。

つつがなく人生を過ごせたのは、

ご先祖様のおかげです。

復興がひと段落した頃、

感謝の気持ちを形に表そうと思い立ちました。

東広島市の広島空港の近くに、

前方後円墳の形をした、

松葉家を顕彰する

モニュメントを建立しました。

99年9月9日、めでたい9が並ぶ日に

近隣の方にお披露目の儀式をしました。

"

前方後円墳の、構想から完成までの様子を

こちらのブログで紹介しているので

ぜひ、ご覧ください。

▶終活 生前にお墓を 前方後円墳 構想から完成まで

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