淡路景観園芸学校 実習林での演習で分かったこと 太陽光が遮られると 里山は荒廃する
投稿No:9507
太陽光が遮られると どうなるのか 里山の再生 淡路景観園芸学校(78)マスターコース24
太陽光が遮られると
里山の木は年々成長します。
木が大きくなると、枝の葉は茂り、光を遮り
地面には太陽光が届かなくなります。
地面の温度は上がらず、
鳥が糞で落とした木の種は芽が出ません。
里山は暗い森になってきます。
今回の淡路景観園芸学校は
里山の再生について学びました。
里山とは、集落、人里に隣接した結果、
人間の影響を受けた生態系が存在する山を言います。
里山の日当たりは、大切な要素です。
陽が当たる大きな樹木が茂ると、
周りの低い樹には日光が当たりません。
そうなると、下の樹は成長しません
常緑樹ばかりだと、
冬の日当たりも下草には届きません。
2020年11月に、
淡路景観園芸学校の実習林に行き
里山の維持管理として、
間伐の実習を行いました。
(過去ブログ:実習林で伐採実習)
2021年11月には、
樹木の高さや里山の照明度を測り
里山管理の実習を行いました。
(過去ブログ:どんな里山にしたいのか?)
そして今年は
2021年11月に間伐の実習を行った場所へ行き
地面に太陽の光が当たることによって
どのような変化があったかを調べに行きました。
ここ数年の里山は、人の手が入らなくなって、
山は光の当たらない山林になってしまっています。
理由は、木を切って燃料にすることは無くなったからです。
実習林に入り、照度の測定をしました
地面に日の光が当たるのはとても重要なことです。
木を伐採した林内に適度に光が射し込み、
下草などの下層植生が繁茂していると、
水源かん養機能や土砂流出防止機能が高くなります。
そして、下層植生が豊かになり、
多様な生物の生息を維持できるようになります。
明るさの測定
以前間伐した場所へ行くと
光が適度に差し込み、
間伐前よりもとても明るく感じます。
それぞれの場所で各班が同時に照度を測定し、
記録していきました。
どのくらいの照度で、
どのような影響があるのか調べるためです。
光が届いていた地面では
新しい生命が芽吹いていました。
地面に光が当たるようになってから、
成長したと思われる植物が
どのぐらい芽が出て、成長したのか測定しました。
そして、前回学んだ、
葉から樹木を特定する方法を使い、
どんな植物が新しく芽吹いているのか調べました。
15種類程度の植物を観測することができました。
里山の管理について調べましたが
結果として分かったことは
太陽の光はとても重要だということです。
陽の光が当たらない地面では
たとえ種が土の上に落ちていたとしても
十分に育つことはできません。
太陽の光というのは
生命に対して、非常に大きな効果があるということがわかります。
そして、下層植生が豊かになることは
山にとっても、その他の生物にとっても
重要であることが、
実習を通して学ぶことができました。