沖縄の海から素敵な写真をいただきました 第4便
今日は、座間味で撮影した自然の姿の海亀の泳ぐ写真です。なかなか珍しいと思いますので、ご紹介させていただきます。
松葉博雄も沖縄の海が好きで、座間味にも行きました。そこで、海亀について生態を研究してみました。
海亀は恐竜時代に陸から海に進出してきました。しかし、現代でも海亀は肺呼吸をすることで、魚類にはなっていません。
そこで時々は呼吸をするために海面に上昇し、空気を吸い込んで、また海中に潜ります。
この空気を常に補充することが、海亀にとってみれば海中で生活するためには弱みにもなっています。
海面に上昇するときに、ライバルに狙われる危険性があるからです。
もう一つの弱みは、海亀の甲羅は皮膚が堅くなり進化したものです。
そのために甲羅の表面にはフジツボが寄生し、海亀が泳ぐスピードの邪魔になります。
しかも痒くて痒くてたまらなくなります。そこで、フジツボを取るのは、他の魚につついて取ってもらうという、「共生」を選びます。
海亀にとってみると、痒さと生存に関わる寄生物を駆除するために他の共生する魚が集まる場所に先を争って場所を取らなければなりません。
そこで、この「クリーニングステーション」の場所の確保のために、海亀同士が壮絶な戦いをして、勝った海亀がこのクリーニングステーションでフジツボなどを取ってもらえることになります。
なかなか海亀の世界も厳しいものです。もし、サメやシャチのような大型の魚だけが天敵であれば、早く逃げることで対処できても、自分の甲羅に着くフジツボに生存を脅かされるとは思ってもいませんでした。
共生する魚にとってみれば、先を争って海亀のほうから自分のほうへやってきてくれるなんて、ビジネスとすれば大変ラッキーなビジネス環境だと思いました。
海亀は寝るときは、シャチやサメなどに狙われないように、安全な珊瑚礁の奥に入って寝床を作ろうとします。
ところが、入り組んだ珊瑚礁は、出口の方向を見失うことがあります。そうなると、呼吸が続かなくなり、海亀でさえ、溺れて死んでしまうそうです。
このような死骸が、入り組んだ深い珊瑚礁の海底にはいくつも横たわっています。
安全を求めるあまり、かえって危険な状況に陥ってしまうという、哀れな海亀の遺骨を見ることがあります。