あなたは大丈夫? コンタクトレンズで 角膜内皮細胞減少
投稿No:8304
あなたは大丈夫? 角膜内皮細胞が減少すると、コンタクトレンズの装用をできなくなることがあります。
なんで私が コンタクト装用中止に?
コンタクトレンズ装用希望者の中には、眼科受診の結果、コンタクトレンズの装用を中止せざるを得ない診断が出ることがあります。
原因の一つに、コンタクトレンズ装用による角膜内皮細胞の減少による場合があります。
コンタクトレンズ装用中止の診断を受けた方は、なぜ?どうして私が?と驚かれます。
今まで自己流で装用して来て、定期的な眼科受診をしていなかったことが角膜内皮細胞の減少が分からなかった要因のようです。
長時間コンタクトレンズを使用されている場合や、睡眠時にも装用していたとか、ケアをしていなかったとか、正しい使い方を守らなかったことが原因のようです。
コンタクトを日用品と思っていた
コンタクトレンズを毎日装用していると、石鹸、歯磨き、化粧品のように、つい身近な日用品と勘違いしてしまうユーザーの方が多くいます。
同じものなら、出来るだけ安く、簡単に買える販売ルートを選んでしまいます。
インターネット通販、メガネ屋さんなどの医療ルートから外れて購入を続けている場合などでは、角膜内皮細胞減少について、注意を受けることや、検査を受ける機会は減少してしまいます。
角膜内皮細胞とは
角膜内皮細胞は角膜の透明度を維持するためになくてはならない存在です。
角膜内皮細胞とは内皮細胞はほぼ六角形をした均一な細胞で磁石を並べたようにきちんと配列されており、水分の調節をして角膜の透明性を維持する働きがあります。
内皮細胞の数は赤ちゃんの時が一番多く、年齢とともに減少します。
また、コンタクトレンズの使用方法や状態(酸素透過性の低いレンズや汚れたレンズを長期間使用、長時間の装用や取り扱い方法を守らないなど)によっても、細胞の数は減少します。
角膜内皮細胞の役目
細胞は血管からの血液から酸素の供給を受けています。
しかし角膜に血管があると見ることの障害になるため、透明でなければならない角膜は、血液のかわりに空気中から酸素を、涙などから栄養分を取り入れています。
最近のコンタクトレンズは酸素透過性に優れていますが、どうしても酸素不足になりがちです。
また、ソフトコンタクトレンズは角膜にフィットして装用感が良いのが特徴ですが、角膜上の涙の交換がされにくいといえます。
やはりコンタクトレンズは裸眼に比べると眼に対する負担は大きくなります。
最近、コンタクトレンズの長期装用による角膜内皮細胞の減少が問題になっています。
一度減少した角膜内皮細胞は、再生しません。
角膜内皮細胞の数が必要以上に減少すると、角膜が白く濁ったり、視力が出にくくなったり、将来、白内障になったときに手術ができなくなることもあります。
角膜内皮細胞の変化
正常な角膜内皮は六角形で形成されており、大きさもそろっています。
しかし、酸素欠乏により、細胞が脱落し、その部分を埋めようとして細胞が移動して変化したり、大きさが不ぞろいになってしまいます。
角膜内皮細胞の数値は、スペキュラマイクロスコープで測定ができます。
角膜内皮細胞の数値は、酸素不足が続くと起きます。
スペキュラマイクロスコープで角膜内皮撮影
スペキュラマイクロスコープで角膜内皮の撮影をして、その結果、画像を見ると、正常な細胞と形態変化の細胞の違いが画像で見る事ができます。
一度減少した角膜内皮細胞の数値は、元に戻ることがありません。
重要なことは、コンタクトレンズを装用する為に、目の健康のチェックを受けることです。
まとめ 規制緩和と自己責任
厚生労働省の規制緩和によって、コンタクトレンズの販売と購入が規制緩和されました。
気軽にインターネット通販で価格を選択基準にして購入することができます。
インターネットの通販会社は、コンタクトレンズの装用には、定期的に眼科検査を受けてくださいと、注意を促していますが、どこで検査を受けていいのか、どんなことに留意したらいいのかまでは、告知していません。
全て購入者の自己責任が負わされています。
これまで知らなかった角膜内皮細胞減少が理由で、ある日突然コンタクトレンズ装用の中止を診断された方は、とても大きなショックを受けています。
定期的な角膜内皮細胞の状況を眼科で検査を受けて、その上でコンタクトレンズの装用をすると安心です。
2019年6月28日(金)