曹操の梅にまつわる小話 「青梅、渇を癒す」青梅、酒を煮て、英雄を論ず
投稿No:7841
曹操の梅にまつわる小話 「青梅、渇を癒す」青梅、酒を煮て、英雄を論ず 梅の実の収穫時期です梅の木は役に立ちます。土地がやせていても、梅の実は収穫出来ます。寒い2月に花が咲いて、春を予告してくれます。本当に梅は良い木です。
梅の実の収穫時期です
6月に入り、スーパーマーケットに行けば、
青梅が店頭に並ぶ季節になりました。
梅がお店に並ぶ頃は、お天気は梅雨に入ります。
梅雨の合間の晴れた日に、
奥さんに手伝ってもらいながら、
淡路市大磯の梅の実の収穫を始めました。
梅の実の収穫時期です 傘で落梅を受ける
私は、脚立にあがり、棒で梅の実をたたく係です。
脚立から落ちないように、注意しながら棒で、梅をたたきました。
奥さんは、傘を地面に対して広げ、梅の実をキャッチする係です。
梅を棒でつついて落下させると、
地面に当たって梅に傷がつきます。
梅に傷がつかないように、傘を広げて、
実が落ちてきたときの衝撃を和らげる
セーフティーネットに使います。
梅の木は3本植えています。
樹齢が一番古い梅の木は、
カイガラムシが枝に沢山寄生していて、
梅の木の養分を吸い取られてしまっています。
カイガラムシは、金属の刷毛でこすらないと、落ちません。
以前に、植木屋さんにお願いして、
梅の木についたカイガラムシを駆除してもらいました。
薬を散布して、これで大丈夫と思っていました。
植木屋さんからは、薬剤散布の請求書も頂きました。
ところが、カイガラムシは簡単には駆除できませんでした。
2018年の6月の状況は、
カイガラムシは以前にも増して大量発生しています。
カイガラムシに養分を吸収された梅の木は、
ほとんど梅の実が実っていませんでした。
今年は、残り2本の内、
一番大きく育った梅の木に沢山の実がついています。
この梅は、桜の木かと思うような花が咲き、
あんずのような大きな実がなりました。
梅の実の収穫時期です 豊作と凶作の年があります
過去には、2年連続してこの梅の実は不作でした。
そこで、梅の木の根元に2年連続して、
有機肥料を沢山施しました。
そうすると、2018年には沢山の梅の実がついて、
有機肥料をあげた効果が出てきました。
やはり、ご褒美をあげないと、
梅の木も、梅の実をつけません。
松竹梅 一番下が梅
梅の実をとりながら考えたことは、
松竹梅というランキングの事です。
飲食店やサービス業のお店では、
ランクを示す表現に、松竹梅を使います。
松が一番上等で、次が竹、そして一番下が梅になっています。
松竹梅という表現の意味は、中国から来ています。
松と竹は一年中緑が茂っていて、
葉が落ちることもない、繁栄のおめでたい象徴です。
梅は、葉は落ちても、冬の寒い時に、
他に花がないとき、梅の花は寒さに耐えて咲いています。
冬の寒い時にでも咲く、
この、健気な姿勢を中国では評価したようです。
値段のランクを、皆に誰でも分かるように、上中下とするよりは、
松竹梅と言った方が、お客様のプライドを傷つけない配慮になります。
なるほどなぁと思うほど、細やかな配慮です。
もう一つ梅で思い浮かぶのは、
三国志に出てくる、曹操(そうそう)の話です。
三国志の曹操の梅にまつわる二題です。一つは「青梅、渇を癒す」
一つは「青梅、渇を癒す」
もう一つは「青梅、酒を煮て、英雄を論ず」です。
梅雨に入ると、梅酒の漬け込み時期が来たことを思い出します。
今年も梅酒作りの季節がやってきました。
日本の人と風土が育み、親しまれてきた梅酒。
梅酒のこの季節が、伝統の梅酒作りシーズンです。
今日は、梅狩りにはぴったりのお天気なので、
淡路の庭の、青梅を収穫に行きました。
途中、明石海峡を渡った岩屋側で、
眺望の素晴らしさに魅入られました。
明石海峡大橋を支えるケーブルと、
明石海峡公園前の椰子の樹 並木です。
2月に咲いていた庭の梅は、見事な梅の実の出来映えでした。
三国志の曹操の梅「青梅、渇を癒す」
梅といえば、三国志の曹操の梅にまつわる二題、を思い出します。
「青梅、渇を癒す」の話です。
曹操が張繍征伐に出向いた時、
炎暑の中で行軍中、水もなく兵は渇きに苦しみました。
その時、曹操はとっさに、
「この先に行けば、小梅の熟した梅林がある」、
と偽って進むうちに、兵は皆、口の中に唾が溜まり、
喉の渇きを癒すことができた、という古事です。
青梅、酒を煮て、英雄を論ず
もう一つは、「青梅、酒を煮て、英雄を論ず」の話です。
曹操と、劉備玄徳が、
梅園で梅の実を肴に、天下の英雄を論じた時の話です。
曹操は玄徳の人物を推し量ろうと、
真の英雄とは誰か、という議論を玄徳に挑みます。
玄徳は、当時曹操に囲われの身であった為、
偽って自分を小さく見せることで、
曹操に殺されないように用心しています。
この時、一時、雷が突然、鳴り響き、
玄徳は雷に怯えた様子をとり、机の下へ潜り込みます。
震え、雷をいかにも恐がっている小心者を装います。
曹操はこの様子を見て安心し、
その後、玄徳を「雷怯子」と甘く見てしまいます。
庭の梅の木は、私より高いところに梅をつけています。
どうしたら梅の実を傷つけないように
採ろうかと、少し考えてみました。
考えついたのは、魚を獲るヤスを使い、
傘を開いて下で受けるという方法です。
大粒の、ふくよかな、
張りのある青梅がかなりたくさん収穫できました。
これだと幅広くキャッチでき、
着地時のダメージは少なくなります。
高いところの実は、ヤスの先が
三つに割れていることを利用して、挟み採ります。
なかなか上手く行きました。さらに地面には布団を敷きました。
甘酸っぱい香りを放ち、
曹操の「青梅、渇を癒す」の古事のように、
喉から唾が沸くようです。
梅酒作りにつきましては、続報とさせていただきます。
日も傾き始め、梅の実の収穫を終わり、
急ぎ帰宅をして、青梅で梅酒作りにとりかかります。
終わり ここまでが、過去ブログでした。
松竹梅の事や、曹操の梅にまつわる話を思い出しながら、
庭の梅を棒でつついていると、首が痛くなるような姿勢になりました。
よく注意して頑張ったお陰で、沢山の大きな梅の実を収穫出来ました。
この梅で、今年は梅シロップを作る予定にしています。
2018年6月10日(日)