論文の学術的意義とは、先行研究の知見・従来研究成果への貢献です。

論文の学術的意義とは 先行研究の知見・従来研究成果への貢献です。博士請求論文を書くには、その前に、学術的な専門雑誌への、複数の投稿論文採択が条件になります。

学術研究の意義 文部科学省

論文の学術的意義とは

大学院は、博士課程前期と、博士課程後期に2段階になっています。

前期は2年、後期は3年が修了期間です。

したがって課程博士は5年が定められた期間になります。

博士号を習得するには、

博士号請求論文を書く必要があります。

請求論文には博士論文としての学術的意義が求められます。

博士課程後期の博士ゼミでは、

ゼミ生が学術的意義とはなにか、

と日夜考えています。

論文の学術的意義を求めて

大阪市立大学大学院の博士ゼミに参加です。

博士ゼミの参加者は、

論文の学術的意義とは、

の問いかけに悩んでいます。

三ノ宮を5時頃に出ると、6時半からの博士ゼミには、

少し時間にゆとりができます。

いつものように一番最初に部屋に入り、

明かりとエアコンを点けて、

皆さんが集まるまで、

しばし考え事をして過ごしています。

最初に、今日の発表者である山﨑真嗣さんが入室です。

山﨑真嗣さんと、どんな学会に

どんな投稿論文を出せば採択の可能性が高いかを、

経験を交えて話していると、

その内皆さんが揃ってきました。

論文提出先の学会レベル

私の経験では、大阪市大では

投稿先の学会のレベルにつて、

指導教授から意見がありました。

つまり、学会の水準です。

どこにでも投稿して、採択されれば、

博士論文が書けるという訳ではありませんでした。

評価の低い学会への投稿は、

許していただけませんでした。

山下真嗣さんの発表は、起業家教育がテーマです。

論文の学術的意義の前に 問題意識

投稿論文の難しさは、

何が問題であるかという問題意識です。

問題意識が、何を研究したいか、

何を明らかにしたいかに繋がってきます。

社会人なので実務経験は豊富ですが、実務経験の問題を、

投稿論文の問題にストレートに持ってきても、

アカデミックな研究にはなりません。

アカデミックな研究に高めるためには、

着目した問題に対して、

既に当該する学会ではどこまで論じられているかを、

先行研究で示さなければなりません。

論文の学術的意義とは、先行研究の知見・従来研究成果への貢献です

先行研究から見て、新たな発見があるか、

先行研究でも不明確な点を明らかにするか、

補足するような内容が必要です。

これが学術的な意義です。

次は、村山光代さんです。

村山光代さんの研究テーマは、

後継経営者に関する問題です。

ゼミが終わった後、明石芳彦先生が皆さんに参考資料として、

大阪市立大学大学院創造都市研究科の

紀要を何冊も提供して下さいました。

皆さん何冊もの紀要を見て、

自分自身の研究テーマに近い論文が

掲載されていないか選んでいます。

この中には、松葉博雄が投稿した、

投稿論文が記載された本も入っていました。

既存論文をたくさん読んで

初めて投稿論文を書く人、

これまで投稿論文を書いても採択されなかった人には、

どのように書けば良いのか、

採択された論文がお手本になります。

おや!松葉博雄と同期の竹田英司さんの

投稿論文が掲載されている本がありました。

これは、同期生のご縁があるので、

松葉博雄が頂く事にしました。

早速開いて読んでみると、一緒に研究をしていた頃の、

竹田英司さんのテーマ

「産地型集積地の存続と衰退・消滅の要因とコーディネート機能の相違に

関する実証研究」がありました。

博士課程後期に進学している

院生の皆さんの目的は、博士論文を書く事ですが、

博士論文を書くためには、

査読附き投稿論文の採択が、少なくとも2本以上必要です。

私が院生の時には、投稿先の学会の一定以上の水準を要求され、

投稿を見送った例もありました。

博士課程後期ゼミ 客員研究員 アーカイブ

2015年6月29日(月)

修士論文が博士論文に発展するには、博士論文の基軸となる査読論文が採択される必要があります。 大阪市立大学大学院 明石芳彦ゼミ

博士課程後期のゼミでは、論文指導が続きます。

修士論文から博士論文に発展させるには、

査読論文が採択される必要があります。

ゴールデンウィーク中、4月30日(月)は

振り替え休日でゼミはお休みでした。

今日の5月7日(月)は連休明けで、

世間はまだぼんやりとした状況にあります。

ヨーロッパではギリシャとフランスで選挙があり、

緊縮財政に対する国民の批判が現政権に集まって、

緊縮財政を求めても国民はNOの意見が多いようです。

図書室で手にする週刊誌はプレジデントです。

表紙を見ると、つい読んでみたくなるからです。

今日のタイトルは「年収300万 父さんは、なぜ幸せなのか」です。

プレジデントの言っていることは、

年収が高いばかりが幸せに繋がるとはいえないようです。

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例えば、年収300万円台の4割が『毎日家族団らん』で、

円満ファミリーが多いようです。

少しずつ年収が上がり、年収500万円台になると、

仕事か家庭で悩む層が増えてきます。

年収800万円台は、働き盛りの年代ですが、

子どもが少しずつ成長することで、

教育費が重くのしかかります。

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夢の大台、年収1000万円台は、同僚と妻に不満で、

そのはけ口は面白い仕事を求めています。

年収1500万円以上になると、

2割が家族と会話無しの状態になって、

本人は社会貢献をしたいと、

家庭とはちぐはぐな方向に進んでいます。

結局、年収に繋がる仕事に恵まれなくても、

家庭で『承認』を得れば、幸せになれるようです。

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時間が来たので教室に入ります。連休明けなので、

今日の明石芳彦先生のゼミに参加する学生は少ないようです。

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今日の発表者は、松葉博雄は

初めて発表を聞く、吉田勝彦さんです。

吉田勝彦さんは会社を経営する実務家で、

仕事をしながら、博士論文に挑戦する

舞台の背景は松葉博雄とよく似ています。

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松葉博雄もそうでしたが、

実務でその道の専門家であっても、

博士論文を書くことは、

実務の知識が邪魔することがあります。

博士論文は、いくつかの査読論文を挟んで全体を構成しています。

査読論文は、限られた紙面で簡潔に、

実務的な内容であっても学術的に表現しなければなりません。

松葉博雄も、コンタクトレンズの実務のことをよく知っているので、

なかなかアカデミックな表現が出来ませんでした。

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吉田勝彦さんの専門は

コンピューターのソフトウェア開発の仕事です。

実務のその舞台は、日本からベトナムに移っています。

今日の初めての発表が、この後どのように査読論文や、

その先の博士論文に発展していくのか、

発表を聞くことが楽しみです。

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2012年5月7日(月)