芋屋金次郎の芋けんぴを、いただきました。
イモは、垢抜けていないと、からかわれます。芋が垢抜けていないのではなくて、いもが伝わった薩摩のことを、からかっていたようです。
芋けんぴが届きました。芋けんぴは、娘からのプレゼントです。
お父さんの、ビールのつまみにと考えて、用意してくれた、芋けんぴです。
甘いものが嫌い、普段なら芋は嫌いなのに、芋けんぴなら、どうして食べられるのでしょうか?
これは、自分自身でも、不思議に思っています。
もし、芋の煮付けなら、もし、焼き芋なら、もし、味噌汁に芋が入っていたら、いただきません。
では、ポテトチップだったらどうでしょう?
ジャガイモをスライスした、油で揚げた、ポテトチップなら、いただきません。
それが、カロチンチップなら、いただけるのです。
このような、一見矛盾した、説明の付かない嗜好を、娘は見抜いています。
では、この芋けんぴは、どこの会社の、芋けんぴでしょうか?
調べてみると、
「芋舗 芋屋金次郎」は、創業以来、芋けんぴ一筋という、高知のメーカーです。
芋屋金次郎は、高知県高岡郡日高村本郷に本店があり、その他に、高知の御座、愛媛の松山、東京の日本橋に支店があります。
芋舖「芋屋金次郎」の母体は、高知県高岡郡日高村にある老舗芋菓子メーカー「澁谷食品株式会社」。昭和27年の創業以来、芋けんぴ一筋に生きて来ました。
現在、澁谷食品を含むシブヤグループが年間に使用している芋の量は約12,000トンで、全国のスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで販売されている芋けんぴの約半分近くがシブヤの商品です。
芋屋金次郎は、日本一の芋けんぴ生産量を誇る澁谷食品から、ワンランク上のフレッシュな芋けんぴを提案する専門店として平成17年にオープンしました。
芋という言葉は、良い意味で使われることより、中傷する意味で使われることが多く、例えば、いもっぽいといえば、垢抜けしていないことです。
「イモ侍」といえば、田舎育ちの、洗練されていない、田舎侍です。
では、どうして、洗練されていないことを、いも、という形容詞で使うのでしょう?
芋は、痩せた土地でも育ちます。飢饉の時に、芋で命を繋いだ話もあります。
日本で最初に、芋が渡来してきたのは、沖縄です。
その後、沖縄(琉球)を支配した薩摩藩にも芋が伝わり、サツマイモの名称になっています。
ここから、江戸や京都の人達は、薩摩武士のことを、イモ侍とか言って、蔑視していたようです。
こうなると、本来の芋が悪いのではありません。いもは、無実です。
イモは、その昔に、農業が原始的な時代には、食糧不足のとき、飢饉のとき、農民や庶民を助けてくれていたのです。
このように、芋のことを考えながら、いただいた芋けんぴを口にして、ビールと一緒にいただきます。
2015年2月23日(月)