偉大な経営学者ドラッカー先生は、著作「すでに起こった未来」の中で、社会生態学者の仕事は、既に起こってしまった変化を確認する事にあると言っています。
偉大な経営学者ドラッカー先生は、著作「すでに起こった未来」の中で、社会生態学者の仕事は、既に起こってしまった変化を確認する事にあると言っています。真夏の盛りに、秋の味覚松茸が、すでに起こった秋の味覚の未来を告げています。
8月初旬の照りつけるような真夏の日に、既に季節としての秋は起こっているのです。生鮮食品売り場では、身の丸々と太った、秋の味覚、松茸が売っていました。そうです。もう秋は起こっているのです。
松茸も含めたキノコ類は、傘が開ききる前に収穫しないと香りと味が落ちてしまいます。収穫のタイミングが難しい上に、椎茸やしめじなどと違い、人工的に栽培出来ないので、なかなか普段の食卓には気軽に登らない、高級食材になってしまうのです。
いつものご飯に新しい季節の彩りを加えて、松茸ずくしのご飯を作ります。
きゅうりとなすのぬか漬けも、程良くなれて、一緒に食卓に並びます。
日本でのキノコの食文化は古く、縄文時代から食べられていて、松茸に関しては、弥生時代の遺跡から松茸に似せた土製の遺物が発掘されるほど親しまれていたようです。
万葉集に、「 高松の この峰も狭に笠立てて 満ち盛りたる 秋の香のよさ」という句があります。この句の秋の香とは松茸を指しています。
松茸のお吸い物です。三つ葉とスダチが、松茸の深い香りを引き立てています。
松茸ご飯です。ご飯に出汁の味と、松茸の良い香りがしみ込んでいます。
我が家でも、既に秋の食欲は起こってしまっているのです。暑い暑いと、暑さに夏バテしないように、味覚の秋の到来を前に、松葉博雄の食欲は、ドラッカー先生の言うように、すでに起こった未来の先取りをしました。
2012年8月7日(火)