沖縄の月桃 野外の月桃に花が咲いた 明石海峡の北風に耐えて
投稿No:9959
淡路市の自宅の屋外で 月桃の花が咲いた 沖縄よりひと月遅れで開花 可愛らしいお花です
淡路市岩屋の自宅の
屋外で育てていた月桃の花が
今年も開花しました。
沖縄に行けば、月桃(ゲットウ)という、
ハランの様な大きな葉が広がる植物が
各地で見られます。
月桃はショウガ科ハナミョウガ属
(アルピニア属)の多年草の植物です。
沖縄では普通に野山で見られる月桃も、
神戸では野外では見ることはありません。
沖縄本島を中心に奄美大島、
鹿児島県佐多岬を北限に広く分布しています。
つまり、亜熱帯や温帯地方に育つ植物です。
私が沖縄へ行って
この月桃の花を見て以来、
とても可愛らしい花に魅了され、
私の好きな花の一つになりました。
月桃の苗を沖縄から持ち帰り
淡路市の自宅で育てて
花を咲かせるのが、私の目標でした。
月桃は、ハイビスカスと同じように、
水と太陽と暑さが大好きです。
水切れに弱く比較的水を好む植物です。
そこで、淡路市岩屋の自宅に温室を作り、
月桃を始めとする様々な沖縄の植物を
育てることにしたのです。
(過去ブログ:月桃を、温室で育てて花を咲かせるのが目標でした)
温室では月桃は
順調に育ち、温室の月桃が増えてきたので、
一株を野外に植えてみたのです。
淡路市岩屋は冬になると北風が吹き上げます。
この冬の寒さに耐えられるか、
大丈夫かと心配でしたが、なんとか、
冬の寒さに耐えて、成長を続けてくれました。
今年も月桃の花
綺麗で可愛らしい花を咲かせてくれたのです。
開花したのは7月で、
本来沖縄では、5~6月に開花するので
約ひと月遅れでの開花です。
月桃の花は、誇らしげに咲いています。
高い背丈の月桃に咲く花は、
まるで高根の花のようです。
神戸の野外では月桃は育たないと
思っていましたが、こうして綺麗な花を
つけてくれてとても嬉しく思います。
月桃の北限は、淡路島になりそうです。
月桃と言えば、
内地ではあまり馴染みがありませんが、
沖縄では非常に、生活に密着した植物です。
月桃の葉から根まで、
余すことなく、様々なことに使われています。
月桃はその美しさと香りから、
幸福や繁栄の象徴とされています。
また、その強い生命力と繁殖力は、
生命力や健康のシンボルともされているのです。
代表的なものは「ムーチー」です。
ムーチーは、月桃の葉で包んだもち米のお菓子で、
家族の健康や子供の成長を祈る日、
「ムーチーの日」に食べる伝統行事があります。
月桃の葉には抗菌作用があり、もち米を包むことで
長期間保存できるという利点もあります。
月桃の葉は料理にも多用されます。
特にムーチー以外にも、魚や肉を
月桃の葉で包んで蒸したり
焼いたりして、香りを楽しみます。
月桃の葉は、とてもいい匂いがするのです。
月桃の葉は、
抗菌作用を生かして食材を包む他に、
お茶として飲用する、
粉にしてお菓子やパンに混ぜる、
蒸留して化粧品や防虫・消臭スプレーなどにも使われます。
月桃の茎や葉は、
繊維としても利用されます。
強靭な繊維は、伝統的な手工芸品やロープ、
カゴ、帽子などの材料として使われます。
特に茎は繊維が強いので、以前はサトウキビを
結束するものにも使われていました。
茎も、葉と同様に蒸留して、
防虫・消臭スプレーや、化粧水の原料になります。
沖縄へ行くと、月桃で作られた様々な商品が
売っているのをたまに見かけます。
秋になると月桃は
丸い2cmくらいのオレンジ色の実がなります。
乾燥させ、茶色くなったものを煎じてお茶にします。
月桃のお茶は胃腸の調子を整え、
冷えを原因とする諸症状に良いと言われています。
根にも使い道があります。
肥満防止効果や、抗菌作用など、
様々な成分が含まれ、
医薬品原料などとして活用されています。
また、土にしっかりと根が張るので、土砂の流失防止や、
防風林代わりに畑の周りなどに植えられます。
この様に、月桃は
沖縄の文化、生活、環境に深く根付いており、
重要な役割を果たしています。
そんな月桃を自宅で開花させることが出来て
とても嬉しく思います。
このまま大切に育てて、来年も
花を咲かせてくれるといいなと思います。