パッションフルーツの収穫に見る あわじ市岩屋と大磯との気候条件差異

投稿No:8879

パッションフルーツの収穫に見る 淡路市岩屋と大磯との気候条件差異

パッションフルーツの収穫に見る 淡路市岩屋と大磯との気候条件差異

パッションフルーツは、

もともとが暖かい気候の土地にできる、いわゆる南国フルーツです。

私が育てている、日本で良く出回っていて紫の実がなる品種は、

耐暑性が弱く、温暖な地域で栽培されています。

熱帯地域では栽培されません。

淡路島は瀬戸内海式気候の地域に属しているため、

穏やかで温暖な島なので、育てやすいかもしれません。

瀬戸内海式気候とは、

『夏の季節風は四国山地に、冬の季節風は中国山地によって各々遮られる。

このため年間を通じて天気や湿度が安定している』とあります。

出典 Wikipedia

パッションフルーツの収穫に見る 淡路市岩屋と大磯との気候条件差異

淡路市の東浦町大磯と明石海峡大橋が見える岩屋の

2か所の自宅の庭に植えているパッションフルーツは、

6月頃から12月ごろまでに2回実を付け、楽しませてくれていました。

しかし、さすがに今回の1月の大寒波により、

たくさんの実が落ちてしまっていました。

※写真は岩屋の自宅のパッションフルーツです。

パッションフルーツの実が落ちてしまうのはなぜ?

寒さにも暑さにも弱く、地域によっては冬を越せないフルーツであることは

よくわかっているのですが、実が落ちてしまう原因はそのせいでしょうか?

こんな記述を見つけました。

『生育には一定の温度が必要で、越冬には最低でも4℃以上の温度が必要である。

亜熱帯植物のわりに高温を嫌い、30℃以上の気温が続くと、高温障害を起こし、

花芽や未熟果を落下させることがある。』

出典 Wikipedia

パッションフルーツの収穫に見る 淡路市岩屋と大磯との気候条件差異

暑すぎるところでは熱中症みたいになって、実を落とすようです。

けれども、寒くて実を落とすことがある、というようなことは調べても出てきませんでした。

そもそも、こんな真冬に屋外で実を付けているのは、

私が育てているパッションフルーツくらいなのかもしれません。

暖かい大磯のパッションフルーツ 

大磯も岩屋も、どちらも海のそばですが、大磯の場合は港があるので、

港の中は1年を通して波が穏やかであることや、

家の場所の標高がそんなに高くないので、比較的暖かいように思います。

大磯の辺りは太平洋側気候の特徴が少し混じっているそうです。

太平洋側気候とは、

『気温は南高北低で、高地ほど低く低地ほど高い。

海沿いほど温暖で内陸部ほど日較差・年較差が大きい。』

このような特徴があります。

出典 Wikipedia

パッションフルーツの収穫に見る 淡路市岩屋と大磯との気候条件差異

気候の種類は別にして、実際に住んでみて大磯が岩屋より暖かく感じるのは、

東西に山脈が伸びていて、冷たい北風を防いでいるからです。

山の向こうは播磨灘があって、淡路市の北部に当たります。

地名は北淡町で、海は西海岸線に当たる寒い地区です。

ここからの風を、山脈が衝立のようになって防いでくれているのです。

こちらは大磯の自宅のパッションフルーツの様子ですが、

落ちてしまった実は少なめでした。

淡路島には高いビル群がありません。

そのため、ある程度住宅が密集しているような場所でも、日当たりがいいのです。

太陽の光をたっぷりと浴びることと、十分な水を遣ることと土の栄養、

これらが合わさってとても発育が良い状態です。

数えきれないほどたくさんの実が、まだしっかり付いています。

色づいている実とそうでない実がありますね。

パッションフルーツは人工授粉が必要なフルーツです。

晴れた日に、雄しべの下から花粉を取って、雌しべに付けるという、

地道で大変な作業をしなければなりません。

育て始めてから試行錯誤の繰り返しで、

ようやくたくさんの実を付けるようにうまく授粉できるようになりました。

これを全部収穫したら、相当の量になります。

売れるほど、実が付いています。

パッションフルーツはトケイソウの花の実です。

蔓性なので、ほかの木にまで蔓を伸ばすことがあります。

冬を彩る山茶花(さざんか) 鮮やかな色が映えます

山茶花(さざんか)にもたくさんの蕾が付いています。

冬の寒空に映える濃いピンクの花は、とても目を惹きます。

散った花びらが、赤い絨毯のように木の根元に広がるのも、また風情があります。

路市岩屋と大磯との気候条件差異

一方、明石海峡と明石海峡大橋を望む立地にある岩屋の家の方は、

標高が高いことや斜面を吹き降ろす風が吹くこと、

あるいは海風の影響もあるため、気象に左右されやすいところがあります。

やはりこちらのほうが落ちた実は多かったです。

まだ熟す前の青い実ですが、たくさん落ちました。

通常、パッションフルーツは完熟すると自然落下します。

その自然落下した実を収穫するのが一般的です。

完熟の実を収穫後、さらに甘みが増すように追熟することもできますが、

青いまま落ちた場合はどうでしょうか。

こうして写真を見比べてみても、やはりこちらの岩屋の方が、

どことなく寒そうです。

それでも、ここも高台で日当たりが良いので、よく茂っています。

追熟もできる パッションフルーツを集めると

パッションフルーツは通常、完熟して自然落下したものを収穫します。

では、今回のように未熟の状態で落ちた実は使い道がないのかというと、そうではありません。

青い実でも追熟することができます。

今のように寒い時期だと、エアコンのきいた気温と湿度の高い部屋にそのまま置いておくか、ビニール袋に入れて密閉しておきます。

密閉すると果実からエチレンガスが出るので、追熟を早めることができるそうです。

追熟した実は、また奥さんと一緒にゼリーを作るかジュースにするか、

ステイホームの楽しみになります。

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2021年1月19日(火)