沖縄本部町 瀬底島は壊されていく 自然保護より経済優先 ヒルトン沖縄 瀬底リゾートホテル 

投稿No:9236

自然が消えていく瀬底島 本部町は環境配慮無しの土建依存型 自然から人工的な建造物 ヒルトン沖縄瀬底リゾートホテル 森トラスト、ヒルトン・グランド・バケーションズ、ヒルトンの3社により 自然から人工的な建造物 ヒルトン沖縄 瀬底リゾートホテル 第177回沖縄訪問(4)瀬底島

自然が消えていく瀬底島 瀬底島は本部町にあります

瀬底島

瀬底島に奥さんとドライブに行きました。

瀬底島は本部(もとぶ)町の島です。

昔は離島でしたが、今は橋が架かって簡単に渡れます。

飛行機から見えた瀬底島は、小さな島です。

海流があるので、水は澄ん

綺麗な海岸に囲まれています。

自然が消えていく瀬底島 瀬底島は自然が残っている島でしたが、

沖縄に観光客が集まり始めると、

瀬底島にも開発が始まり、ホテル、別荘、

民宿、海の家などが増えてきました。

瀬底島には、あちらこちらに祖先を祭る御嶽(うたけ)があります。

珊瑚礁の化石でできた洞窟に祭っている場合もあります。

車を降りて大きな洞穴に近づいてみると、

何か空気の違う圧力のような気配を感じました。

ずっと奥に足を向けて歩んでいくと、

鳥肌が立つような霊気を感じました。

そこには祖先を祭る小さな祭壇がありました。

きっと何かさまざまな物語が

あるのではないかと思います。

瀬底島は夏には海水浴客でにぎわう島です。

水納島が見える浜辺に瀬底島の海水浴場があります。

ここはまだ珊瑚が残っていて、

自然な沖縄の海水魚も見られる海があります。

自然が消えていく瀬底島  本部町役場が瀬底のリゾート開発を認可

リゾートホテル建設予定地は島の最奥のビーチ沿いです。

1キロにも及ぶ瀬底ビーチに面した沿岸に

本部町からホテル建設が許可されたのです。

どうして、本部町役場は

自然保護を優先しなかったのでしょうか?

自然をぶち壊すリゾート開発に賛成することは、

瀬底島の住民が望んだことなのでしょうか?

自然が消えていく瀬底島 琉球新報等によれば、

本部町役場の主導で開発の話が

水面下で進められていたようです。

瀬底島の周辺住民は、

かけがえのない天然の瀬底ビーチを

完全に塞ぎ占領する形で計画されていました。

瀬底リゾート開発を認可したのか不思議です。

住民の民意を無視し、

行政権で役場主導の強行採決だったのでしょうか?

瀬底島の賭け外の無い天然の絶景ビーチが、消えるのです。

ビーチ入口に 立ち入り禁止

本部町役場による看板が立ち、以後一般の人は

ビーチへ降りる事も出来なくなってしまいます。

自然が消えていく瀬底島 瀬底島にリゾートホテルを建てる

1980年代にも某アパレル大手が

ホテル建設を目指しました。

敷地面積は65万m2と現在の33万m2の倍近くでの計画でしたが

バブル崩壊で泡と消えました。

破綻した都市デザインシステムは、

「UDS」という会社へ生まれ変わり、

2009年2月 コクヨ株式会社を100%親会社とする

株式会社都市デザインシステムになりました。

その後、2015年2月 

小田急電鉄がコクヨの持ち株の90%を

買い取り経営権を取得しました。

本部町瀬底島のゴルフ場がホテルの敷地に

ここにホテルの建設の話が起きて

瀬底ビーチのすぐそばの広大な敷地

本部町瀬底島のゴルフ場は、

ヒルトンリゾートホテルに売られました。

建設中のまま打ち捨てられた瀬底ビーチリゾートです。

300億円を投じた超高級ホテル(360室)として

2009年に完成するはずでしたが、

リーマンショックで頓挫。

リーマンショックが起きホテルの計画は挫折し、

コンクリート打ち放しのままの

大きなホテルの残骸が残っていました。

開発会社が経営破綻したため、誰も撤去できず

約10年にわたって巨大な骸を晒し続けているのです。

敷地面積は65万m2と現在の33万m2の倍近くでの計画でしたが

バブル崩壊で泡と消えました。

2度の計画中止を味わった瀬底島でしたが

2015年に森トラストが敷地を購入したことで事態が好転。

2017年11月、ヒルトンブランドの2ホテル誘致が発表されました。

建設途中の建物を利用するか、取り壊すか?の選択

破綻して廃墟化している建物をそのまま使うか、

撤去して新たに計画するかの選択になりました。

結果は、今の威圧的な建物は撤去して、

デカデカしたリゾートホテルを建てたのです、

冬の瀬底島は風が強く浜辺におりてみると

たくさんの海水浴客でにぎわっていた瀬底ビーチは

ほんのわずかの人だけです。

瀬底ビーチで泳ぐときに日陰の代わりに

利用していた洞窟のような岩があり

そこに行ってみました。

この岩の隠れ場所は以前のままでした。

ホテルの残骸は撤去

コンクリート打ち放しの状態のホテルの残骸が

すべて撤去され更地になってました。

このホテルの建設のために

たくさんの自然が破壊され

土地は地元の方から売られ、

結局は空き地になってしまいました。

バリケードが張られて中に入ることは阻止されていました。

あの瀬底島ビーチホテルは幻に終わったようです。

壊されたホテルの対面にヒルトン沖縄瀬底リゾートホテルができていました。

以前ゴルフ場があった敷地を利用して

大きなホテルができています。

ホテルの入り口はかなり奥のほうにありました。

 

瀬底ビーチからはレストランに入る専用入り口があり、

夏の海水浴客をすぐに呼び込めるようにできています。

新しく瀬底にできたホテルはヒルトンホテルでした。

入り口に回ってみました。

森トラストヒルトン・グランド・バケーションズ、ヒルトンの3社は

沖縄県瀬底島の複合宿泊施設開業に関して提携契約を締結。

ヒルトン

は客室数約300室の

ヒルトン沖縄瀬底リゾート」を運営します。

延床面積が約2万1000平方メートル、

地上9階建て、客室数は約300室。

付帯設備としては、レストランや

フィットネス、スパ、屋内・屋外プール、

チャペルが設置される予定

ヒルトン・グランド・バケーションズ

は132室のタイムシェアリゾート

ヒルトン・グランドバケーションズ・クラブ」を

所有・運営しています。

リゾートの所有権を週単位で販売する

「タイムシェア」型リゾートの展開は

アジア初でヒルトン・グランド・バケーションズに、

瀬底島でのタイムシェアリゾートは、

延床面積約1万5000平方メートルで地上10階、

客室数は132室。ラウンジや屋外プールが設置されます。

週単位で客室利用の権利を購入するタイムシェア型のリゾート

 過去2度の計画中止を味わった瀬底島でしたが

2015年に森トラスト

敷地を購入したことで事態が急展開しました。

2017年11月、ヒルトンブランドの

2ホテル誘致となりました。

 

 

ヒルトンホテルの建物がいくつかあり、

宿泊客用と、レジャー客用とに建物が分かれていました。

どこの棟に入ればいいかわからないため

手軽に利用できるようなホテルに入ってみました。

海が見えるオーシャンビューの広間には

喫茶室や食事用のテーブルがありました。

 

ここで注文した珈琲は使い捨ての

紙コップにいれて運ばれてきました。

どうやらこちらの棟は、

長期滞在向けのマリンレジャー用のようです。

ヒルトンホテルにしては、

外形がマンション風であまり豪華さを感じません。

この場所も自然をブルドーザーが破壊し、

リゾート風のすっきりとした敷地に変わっています。

向こうに見えるのは、伊江島です。

交通アクセスの悪さがネックですが、

すぐ近くの本部港では20万トンクラスに

対応できる岸壁整備が進行中。

中国・台湾発着の大型クルーズ船が

2020年度に88回の寄港を予定しています。

ホテルの開業はこのスケジュールに

合わせたのかもしれません。

沖縄県本島北部地域瀬底島に位置し、

美しい沖縄の海がのぞめる

オーシャンフロントホテルとなっています。

全298室の地上9階建て、

瀬底ビーチに面す場所に位置しており、

その他屋内外プール、レストラン、フィットネスジム、

スパ、宴会場などの施設が充実しているヒルトンとしては、

国内初のビーチリゾートです。

 

 

 

小さな島を舞台にした紆余曲折は、

ヒルトン進出によって終止符が打たれます。

多くの人が魅せられ、夢破れた瀬底ビーチ。

2020年には、セレブな方々がパラソルの下で

くつろぐ光景が見られるかもしれません。

景色はいいことがわかりますが、

冬の風が強く、長時間外にいられません。

久高島と瀬底島の環境保護の違い

以前に瀬底島と、久高島の島の人たちの

考えの違いについてブログで記事を作成したことがあります。

久高島は島を守る意識が強く

土地の売買はできません。

瀬底島は土地を守る気持ちが薄く、

外から来た人たちが土地を購入した例がたくさんあります。

瀬底ビーチの現状がわかったので納得して帰りました。

瀬底島 関連記事 アーカイブ

2021年1月11日(火)


←前へ:第177回沖縄(3)

→次へ:第177回沖縄(5)