淡路島岩屋港 ちりめんじゃこ こんなに獲っても大丈夫?
投稿No:8726
明石海峡を眼前に見据える 淡路島岩屋港 ちりめんじゃこ こんなに獲っても大丈夫? 岩屋のちりめんは美味しい 岡野水産,神戸水産 ちりめんじゃこ こんなに獲っても大丈夫?
ちりめんじゃこ こんなに獲っても大丈夫? しわら干しって?
明石海峡を眼前に見据える 淡路島岩屋港 は、
狭い海峡を流れる海流の速さと、
河川が幾つも流れ込む海域で、
鯛やタコをはじめとする
様々な種類の海産物の特産地となっています。
そこで漁獲されるしらす(カタクチイワシの稚魚)は
身が太く脂のノリが良く、
味わい深いのが特徴です。
柔らかい口当たり「しわら干し」の
ちりめんしらすを釜茹でにして乾燥させたものが、
ちりめん(ちりめんじゃこ)ですが、
長期保存のためにほとんど水分を残さないほど乾燥させた
「上乾ちりめん」に対し、
こちらは表面が完全に乾ききらないくらいに少し干した
「しわら干し」の状態にとどめた、
しらすの柔らかさを残した状態に仕上げた「ちりめん」です。
口当たりが柔らかく、
フワッとした食感とちりめんの風味がたまりません。
そのままご飯に乗せて、また大根おろしと醤油で。
夏の島のおいしさが凝縮されています。
こんなに獲っても大丈夫? 淡路島の特産 ちりめんじゃこ
淡路島の岩屋港のそばにある、
岡野水産さんにお邪魔しました。
岩屋の明石海峡大橋の麓の付近には、
ちりめん加工の水産会社が沢山あります。
ちりめんじゃこを始めとした、
海産物の加工と工場直売をされています。
岡野水産を訪れたとき、
こんなにとっても大丈夫ですか?と尋ねました。
今は、漁獲高が少なくなってきているそうです。
そのため、大阪の泉州方面にまで、
稚魚の買い付けに行っているそうです。
釜茹でしたら、2時間天日干し
真っ青な夏空じかんが広がる日でしたが、
この日はお邪魔した時点では
ちりめんじゃこの天日干しは終わって、
取り込んだ後でした。
釜茹でした後、今日の8月の猛暑なら,
わずか2時間炎天下に干しただけで、
ちりめんじゃこが干しあがったそうです。
出来たじゃこは、冷蔵庫に入ります。
冷蔵庫の中は、まるで真冬に戻ったような寒さです。
ここで、扉を閉められたら、
命は3分ともたない程の寒さでした。
倉庫の中も見せていただきました。
ちりめんじゃこの箱が所狭しと積み上げられています。
箱を開けると、いい香りがふわりと立ちます。
香りを嗅ぐと、
途端にちりめんじゃこを使った料理が思い浮かぶのは、
日本人だなぁと思います。
神戸水産の視察
岩屋の神戸水産では大阪湾で獲れたちりめんを天日干ししています。
ちりめんじゃこは関西風の呼び名です。
天日干しをする時、乾いて硬くなるちりめんと、
天日干しの時間を短くして、やや柔らかいちりめんがあります。
シラス干しは関東風の呼び名です。
岩屋の正寿司のお店を出ると、
目の前には明石海峡大橋と、
その下にはちりめん干しのカゴが広がっています。
松葉博雄はちりめんが大好きで、
以前週刊誌に日本の美味しいちりめんとして、
淡路の柴宇のお店が紹介されたとき、
直ぐに柴宇に駆けつけて、
ちりめんを買った事があります。
柴宇のお店の人から、
松葉博雄が週刊誌に載って一番最初のお客さんだと言われました。
ちりめんを干している加工場に行ってみます。
岩屋港から水揚げした鰯の稚魚を、
塩茹でして、直ぐに天日で干します。
工場の中に入っていくと、作業場では、
戦場のように活発に作業が遂行されています。
とても綺麗なちりめんです。
色の白い、形の整った美しいちりめんです。
7月の梅雨明けのお天気だと、ちりめんはどんどん乾いて、
美味しいちりめんが出来そうです。
お店の方は、
今干してるちりめんを掴んで、試食を勧めてくれました。
淡路特産のちりめんは、300g入りで1000円です。
加工所の名前は、神戸水産有限会社でした。
試食を勧めてくれたのは社長さんでした。
社長の神戸さんが言うことには、
今の時季が一番淡路ちりめんが美味しい時季だそうです。
うちのちりめんは、
よそと比べて味と品質が違うそうです。
社長さんの説明に、
ちりめんを食べてみると、頷けます。
確かに美味しいちりめんです。
工場の端に釜ゆでの設備があり、
その隣には塩の袋が山積みにされています。
かなり沢山塩を使ってる事が分かります。
塩分の取りすぎに注意です。
一つだけ買うつもりが、ついつい沢山買ってしまいました。
一番大きい段ボール1箱だと、18,000円です。
とても2人で食べきれる量ではありません。
社長が言うには、大阪湾の海は豊かな海で、
鰯をとってもとっても、
湧くように鰯の子が生まれてくるそうです。
岡野水産に戻ります
こんなに獲っても大丈夫? ちりめんじゃこ 海からの贈り物
こちらは岡野水産です。
今日干したちりめんは、
直ぐに冷蔵庫で保管しています。
岡野水産のちりめんの袋には、
海からの贈り物と表示されています。
こちらが岡野水産の主力商品のちりめんじゃこです。
関西では、西宮神社の「十日えびす」が有名です。
毎年、1月10日の朝6時に表大門から
本殿への230mを走る「走り参り」があり、
その1位から3位までを福男とする
「福男選び」がニュースになります。
商売繁盛を願って、
縁起物の熊手を買い求める人がたくさんいます。
こちらにも立派な熊手が飾ってありました。
岡野社長の名刺もいただきました。
ちりめんじゃこ 箱一杯の潮の香り
今回は暑い中、懸命にお客様のためにコロナの感染対策をしながら
頑張ってくれている従業員の皆さんに、
お土産として人数分のちりめんじゃこを購入しました。
干しエビも美味しい
塩干エビも買いました。
干しエビの殻は、手で剥くのかと思っていたら、
機械で皮を剥くそうです。
潮の香りとほんのり甘いエビの香りがして、
食欲をそそります。
干しエビは、噛んでいると、
口の中に甘さが湧くように、広がってきます。
お酒のおつまみに向いています。
こんなに獲っても大丈夫? ちりめんじゃこ まとめ
以前シリーズとして書いていた記事に、
淡路島美味しいもの巡り、味覚ツアーと称して
淡路島を隈なく回っていくものがありました。
淡路島は小さな島です。
けれども、日本に最初に出来た
「国生みの島」として、とても特別な島でもあります。
また、古くは若狭や志摩とともに朝廷や
皇室に海の幸を献上することを定められた
「御食国(みけつくに)」であったと考えられています。
淡路も若狭も志摩も、いずれも海に囲まれた豊かな土地です。
そして今現在も、相変わらず淡路島は豊かな島です。
たくさん美味しいものがあります。
美味しいものを食べているとき、
嫌なことを考えたり怒ったりする人はまずいないでしょう。
豊かな資源に感謝しながら、
それを美味しく自分の身体に取り入れて、
従業員の皆さんと共に「災害級」と言われるほどの
今夏の暑さを乗り切りたいと思います。
2020年8月18日(火)