商売の基本は「三方よし」。売り手・買い手・世の中にとっても良いもの、三方にメリットを提供する 沖縄仲宗根商店から届いたゴールドバレルパイン
投稿No:8693
商売の基本は「三方よし」。売り手・買い手・世間の三方にメリットを提供する 仲宗根商店から届いたゴールドバレルパイン
沖縄の仲宗根青果店から、
トロピカルフルーツが届きました。
中に入っていたのは、大きなパイナップルです。
ゴールドバレルパインという、
希少性の高いパイナップルです。
贈ってくれた仲宗根商店について、考えました。
仲宗根社長は、買い手、売り手、世の中にとっても良いもの、
三方良しの考えがあるようです。
『三方良し』の精神と企業努力 変化変容のとき
近江商人の掲げる、商売は『三方良し』が理想です。
「売り手よし、買い手よし、世間よし」です。
資料 挿絵出典 三方良しを世界に広める会
三方よしとは「商いは自らの利益のみならず、
買い手である顧客はもちろん、
世の中にとっても良いものであるべきだ」
という現代の経営哲学にも通じる考え方なのです。
売り手の都合だけで商いをするのではなく、
買い手が心の底から満足し、
さらに商いを通じて地域社会の発展や
福利の増進に貢献しなければなりません。
薄利多売の企業も多く、
ネットの進化によりますます人間関係は希薄に
なり、企業同士、あるいは
企業と顧客のより良い関係を新たに築くのは
なかなかに難しい時代でもあります。
しかし、このコロナ禍で、
世界中が変化変容の時を迎えています。
人の心が試されているとも言えます。
企業は今までのようなやり方を改め、本当の顧客満足とは何か、
本当の信頼関係とは何かを問われています。
お客様を大切にして、
誠実にゆっくり歩みを進めてきたような会社や
お店の存在感が、グンと増しているように思います。
世間よし 世の中にとっても良いもの ゴールドバレル
ゴールドバレルパインは、
沖縄県の農業研究センターが2006年に品種登録した
パイナップルの新品種です。
パイナップル独特の甘い香り、
味わいを持ちながら、刺激が少なくて
まろやかで食べやすい人気上昇中の国産パインです。
中でも、こちらの
東村ゴールドパネル研究会さんが育てたパイナップルは、
出荷基準を厳格化することで、
安定して高い品質を持つ高級パインを栽培しています。
GOLD BARREL(=黄金の樽)という意味で、
まるで樽のような見た目を
していることから名づけられました。
「最高の味・品質を持つパイナップルを作る」
ことを目標にして1989年から
研究が始まり、20年以上の
時間をかけて完成した最新の品種です。
パイナップル独特の刺激的な酸味が少なく、
甘みがとても強い品種です。
口当たりがまろやかなので、
小さなお子様にもおいしくお召し上がりいただけます。
メディアなどにも取り上げられて
注目を浴びているゴールドバレルパイン
ですが、生産者がまだまだ少なく、
しかもパイナップルの栽培には2~3年
かかることから、
市場にはほとんど出回っておりません。
これが,青果店にとって、
世の中にとっても良いものを提供する、世間良しです。
生産者の少なさと希少性 その理由
ゴールドバレルは流通しているパイナップルのうち、
わずか1%と言われる希少種です。
栽培にはとても手間暇が掛かります。
ゴールドバレルの実は大きくて、
3キロほどになるので、茎が折れないような
対策が必要です。
また、ハウス内の温度を常に35℃に
保つ必要があり、天気の影響も大きく
目が離せないそうです。
買い手よし 感謝の気持ちを込めて
私はこの時期になると、
お中元のマンゴーの発送を仲宗根青果店さんにお願いしています。
注文量も多いので、
信頼のおけるところでないといけません。
誠実で確かな仕事をされる仲宗根さんと、
長年、こうしたお付き合いをしてきました。
ただ買うだけではありません。
沖縄を訪れることがあれば、ヤンバルのお店まで出向きます。
今回は、日ごろから丁寧な仕事をしてくださるお礼に、
美味しい冷やし中華の麺を送りました。
すると、さらにそのお礼として
「ゴールドバレルパイン」を送ってくださいました。
ゴールドバレルは芯が特に甘く、
歯ごたえがあって美味しいそうです。
また、カットしてから冷蔵庫で
1日置くとまろやかな味になるそうです。
冷凍保存もできます。
1つがとても大きいので、
冷凍できるのはうれしいです。
表面の果皮がつやつやで、
本当にきれいな樽型で立派です。
奥さんにお願いして、
いただいた幻のパイナップルを切ってもらいました。
瑞々しくてとても美味しかったです。
世間よし パイナップルの新品種開発
沖縄でもパイナップルは人気です。
沖縄では特産フルーツの
品種改良にも力を入れており、パイナップルも
国産の品種が生まれています。
今回の「ゴールドバレルパイン」を始め、「ピーチパイン」や
「スナックパイン」、「ジュリオスター」など、
まだまだ沖縄以外では
ほとんど流通していないものが多いです。
良い香りがして、指で押すと
へこむくらいのものが完熟で食べごろだそうです。
お尻のほうが甘いそうです。
普通お店で売られているものは追熟しないらしいので、
食べごろのものを
見極めて買う必要があります。
パイナップル買ったけどあまり甘くなかった…
という話を聞くことも
ありますが、本来完熟したパインはとても甘いものらしいのです。
でも、刈取った時点から追熟しない(ピーチパインは別だそうです。)
ことが原因で本来の美味しさを味わえないことも多々あるようです。
一般に完熟してからだと
2,3日しかもたないので、どうしても熟し方が
6~7割のものが市場に出回ることも多いのです。
つまり、びっくりするような甘さのあるパインを頂くには、
現地で買うか、信頼のおけるお店に発送してもらうかしか
方法がありません。
というわけで、神戸でじっとしていては、
なかなか完熟の甘いパイナップルを
口にする機会には恵まれません。
さらに、その土地でしか食べられない
醍醐味というのが必ずあります。
コロナ禍の収束を待って、
美味しいフルーツを食べに沖縄を訪問できる日が
早く来ることを願っています。
【出典 AEON琉球株式会社 SANCHU!】
【出典 沖縄情報IMA 沖縄のパイナップル】
【出典 近江商人 Wikipedia】
本部町の仲宗根青果店は、マンゴー、パイナップル、沖縄ミカンのタンカン、バナナが得意です。果物がないときは、カボチャを売っています。
売り手よし 中曽根青果店とのお付き合い 気が利くことの大切さ
本部町の伊豆味に差し掛かると、
いつもマンゴーを注文する仲宗根青果
(なかそねせいか)のお店の前を通ります。
車を止めて、仲宗根青果に毎年お世話になる
お礼のご挨拶に立ち寄りました。
仲宗根青果の社長さんは、とても忙しそうでした。
事務所のFAXを見ると、
どんどんマンゴーの注文が来ています。
出荷伝票を見ると、沖縄から内地に向けて、
沢山のマンゴーを出荷していました。
こんなに注文が来るのかと、驚くほどの出荷伝票です。
買い手よし 仲宗根社長の気配りに感謝
仲宗根青果にマンゴーを注文するようになったのは、
かなり以前からです。
たまたまドライブ中にここへ寄って立ち話をしていると、
この社長さんはよ
く気がつく人だなぁと思いました。
そこで、一度マンゴーの発送をお願いしてみると、
とても対応が良かったの
で、毎年夏には、知人・友人、お世話になった方、
取引先、親戚などの方に
マンゴーを注文するようになりました。
マンゴーは、生産者によって、
出来具合や品質にかなりの違いがあります。
マンゴーの一つ一つが厳正に選ばれていないと、
見た目に優れていない
マンゴーが混ざることがあります。
JAのお店や、スーパー・量販店などでは、
マンゴーの特売をしていること
があります。
箱に入ったまま売られているので、
どんなマンゴーが入っているのかは、
分かりません。
そこで、確かに優れたマンゴーを選ぶには、
青果店の信用が頼りです。
仲宗根青果の社長は、
あまり愛想が言える人ではありませんが、
お願いしたことは守ってくれます。
こうして話しているうちにも、
仲宗根青果には、ひっきりなしにお客様が訪
ねてきています。
マンゴーを試食して、
味を確かめた上で注文をしている方もいました。
旬のパイナップルも店頭に並びます。
沖縄でパイナップルが盛んなのは、
東村と古宇利島の近くです。
パイナップルの収獲は、
苗を植えて2年もかかるので、気の長い収穫時期です。
世間よし 美味しいマンゴーを選んでいます
お中元のマンゴーは、
私から受け取った方から美味しかったという
コメントを頂いています。
その事を仲宗根青果の社長さんに伝えると、うちのマンゴーは、
美味しいマンゴーを選んでいますからと、ご満悦でした。
神戸から持って来たうなぎの蒲焼きを手土産に差し上げました。
もっと話をしたかったのですが、お客様の接客に忙しく、
落ち着いて話ができませんでした。
幻のマンゴー「キーツマンゴー」毎年マンゴーを注文している仲宗根青果からです。
売り手よし 幻のマンゴー キーツマンゴー
宅急便が届きました。
仲宗根さんからこれまでの感謝の気持ちで、
キーツマンゴーが送られてきました。
キーツマンゴーは、幻のマンゴーと言われています。
「果皮が緑色の品種。
アップルマンゴーより後の時期に出荷される。
アップルマンゴーに比べ、
一本の木に多く実がならず、熟する時期が
確認しづらい上に大きくて買い手が少なく、流通量は少ない。」
(wikipediaより)
確かに、これまでのマンゴーとは、色と形が違います。
マンゴーの専門家が、
わざわざ普通のこれまでのマンゴーとは違いますよ
と、効用書きを書き添えてくれています。
おいしい食べ頃チェックは、
□果実表面に付着する白い粉が見えない
□果実全体がやわらかくなっている
□果実の皮の色が、
緑から黄緑色に変化している□甘い香りがする
売り手よし キーツマンゴー 仲宗根商店からプレゼント
ヤンバルに行くとき、仲宗根商店には立ち寄って、声掛けをしています。
毎年キーツマンゴーを注文しているので、
そのお礼のようです。
キーツマンゴの箱の中に、
仲宗根さんからのメモが入っていました。
やはり、毎年のキーツマンゴーの注文に対する、
感謝の気持ちでした。
一度きりの関係から、長期的な関係になると、
お互いの気心が伝わって
くることに嬉しくなりました。
早速、仲宗根さんへお礼の手紙を書いて、電話もしました。
沖縄のマンゴーといえば、
真っ赤なアーウィン種(アップルマンゴー)が
有名ですが、アーウィンより美味しいのがこのキーツマンゴーです。
キーツマンゴーはアーウィンの2倍くらいの大きさで、緑色です。
仲宗根商店はキーツマンゴーを扱っているので
キーツマンゴーの価値は
十分にご存じです。
メモには、添付のキーツマンゴーの資料を読んで、食べてくださいと
アドバイスがありました。
世間良し キーツマンゴーの栽培は難しいがおいしい
直射日光に長時間当たると、
果肉の組織が壊れ、傷んでしまうそうです。
さらに風で実が落ちてしまうと商品にならないため、
実に袋をかけて落下を防ぎます。
雨にも弱く、花が咲く頃、雨に当たると花は落ちてしまいます。
キーツマンゴーは非常に栽培面積が少なく、
地元以外にはほとんど流通しないそうです。
キーツマンゴーの栽培が増えない理由
大きくて美味しいのに、なぜ栽培されないのでしょうか?
収穫時期は8月下旬から9月と
お中元シーズンからずれる為、贈答需要が見
込めません。
しかも、台風シーズンと重なる上に実が大きいため、
暴風雨で実が落ちて
しまうリスクが高いのです。
沖縄の夏の農産物は、台風との戦いです。
完熟の赤いマンゴーと異なり、
収穫後に追熟させる為、食べごろの説明が難
しく、販売しにくいことが原因とされています。
【出典:dancyu.com】
世間よし キーツマンゴー
キーツマンゴーはすぐには食べられません
キーツマンゴーは収穫後、すぐには食べられません。
収穫直後は、大根のように固く、
味もすっぱくて美味しくないのです。
そこで、キーツマンゴーを
美味しくいただくためには、収穫後に常温で熟成
させる「追熟」を行ってから食べるのが、美味しく頂く秘訣です。
キーツマンゴーは緑色で白い粉に覆われています。
収穫初期は緑色で白い粉(ブルーム)のようなものに覆われています。
収穫から4日〜5日程おいてくると
白い粉が少なくなってきます。
一日毎に、青臭い匂いが甘い香りへと
変わり、キーツマンゴーの果皮表面にも
ツヤが出て、シットリしていきます。
果皮も少しずつ黄緑色に変化してきます。
10日程追熟しておくと、手で軽く押すと、
果皮表面が少し柔らかくなります。
柔らかくなったことが確認できたら、いよいよ食べ頃です。
食べる前に、冷蔵庫で1〜2時間冷やしてから食べると、
一層美味しくなります。
長年に渡ってお店を利用していても
何の感謝の気持ちも伝わってこない店も
あれば、仲宗根さんのように
手書きのメッセージを付けてキーツマンゴーを
送ってくださるような誠実で素敵なお店もあります。
また来年も仲宗根さんにお願いしようという気持ちになります。
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