「オリエンタルホテル」の17階にある「寿司 神戸(かんべ)」寿司 神戸 グルメの感想です。
神戸・旧居留地の「オリエンタルホテル」の17階にある「寿司 神戸(かんべ)」寿司 神戸 グルメの感想です。江戸前の寿司を神戸で頂きました。
「オリエンタルホテル」の17階にある「寿司 神戸(かんべ)」
はじめての神戸のお寿司屋さんに行くには、口コミ、ウワサで耳にし、
パソコンでグルなびや、食べログなどを見て、ここにしようと決めて予約をします。
今日のお寿司屋さんは、神戸と書いて(かんべ)と読みます。
昔、歌手で神戸一郎と言う人がいました。
この人も、かんべいちろう、と称していました。
カウンターに立つ板長さんは、まだ40手前の若手です。
カウンター越しに、寿司の料理姿を見ていると、板長さんも緊張して、
「同業の人かな」と心配そうです。
板長さんの修行は、江戸前寿司を東京でしてきたようです。
江戸前の寿司といえば、光り物があり、「コハダはキライじゃないですか」
と確認があり、「もちろん、嫌いじゃないですよ」と、言った時には、
板長さんの手にはコハダが握られています。
羊羹のような、材木のような、板切れのような、マグロが冷蔵庫から取り出され、
マグロの板には乾燥を防ぐためか、ラップがかかっています。
マグロの美味しい食べ方に、包丁の入れ方が関係するのかと疑問に思い、
尋ねてみると、関係するようです。
マグロは、材木の年輪のように、筋目があり、材木なら正目板とか、
逆目板というように、包丁の入れ方で筋に逆らうことになります。
板長さんは、薄く切ろうとしているのか、
厚く切ろうとしているのか黙って見ています。
どうやら、薄くもなく、厚くもない、
丁度いい加減な厚さになりました。
マグロの短冊ひとつを、賞味期限を考えながら、
目の前のお客様の人数を気にしながら、ほどよく調理するためには、
包丁は、厚めに切るか、薄めに切るか、考えながら切っているはずです。
子持ち昆布です。かなり上等な子持ち昆布です。
見方を変えると、数の子の間に、昆布が挟まれているようにも見えます。
しかし、実際は昆布が卵を両脇に抱えているのです。
にぎり寿司を食べるには、かなり時間のゆとりがなければ、
にぎり寿司のペースに合いません。
のぼりの電車に乗る時間、東京行きの飛行機に乗る時間、
出発間近のフェリーにのる時間、こんな時間を気にしていたら、
カウンターを挟んだにぎり寿司は間に合いません。
板長さんに、「お昼と夜の料理長は、交代するのですか」と質問すると、
「いいえ、全部自分がやります。」と言います。
続けて、「夜のために、残して置こうというネタがあるのですか」、
「ネタの鮮度の古い順から使うのですか」と質問を投げかけました。
こんな、寿司のことを尋ねていれば、
当然業界の人と思われるのもムリはありません。
出てくる寿司を、ひとつずつ、丁寧に、デジタルカメラで撮っているのですから、
「お客さん、やめてください」と、言ってもおかしくありません。
やはり、誤解を避けるためには、身分を明かし、
目的を言って、了解を得て、寿司を撮りました。
いよいよ、トロです。少し薄いかなと思いましたが、
今日びのトロの事情は、世界的にも資源を保護にの時代になり、
食べられるだけでもありがたいと思い、
目をつむりながら、雑念を払い、よくよくこの味を記憶にとどめるように、
これが最後のトロになっても後悔しないように、
自分に言い聞かせて、うなずきながら食べています。
客は、板長さんの包丁さばきを見ますが、板さんも、客を見ています。
この、お客さんならこんなネタでいいのかなとか、
ズバリ嫌いなものは何ですかとか、先に尋ねて嫌いなネタを避ける配慮も必要です。
柔らかい蒸し穴子や、塩気のしっかり効いたイクラの粒、
形が崩れていないウニ、一品一品は少量でも、およそ3時間くらい、
あれも食べたい、これも食べたいと、食べ続けていると、
もうお腹はいっぱいになりました。
神戸の寿司 神戸(かんべ)の寿司屋さんでは、
おまかせコースだったので、どのアタリが終わりかもお任せなので、
板さんの胸三寸の中で、お料理が始まり、進み、終わりました。
板長さんおそばには、修行中の何人もの若手の板前さんが控えていて、
板長さんが何か指示をすれば、すぐに指示通りに動いて、
とてもよいチームワークでした。
2010年6月4日(金)