異業種他店調査 ホテル日航福岡の寿司店銀明翠博多に行って分かったこと。

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異業種他店調査 ホテル日航福岡の寿司店銀明翠博多に行って分かったこと。銀明翠が初めて博多で寿司店を開店するにあたり、どのように寿司技術を習得したのか、実地調査して分かったこと。

他店調査に学ぶ

同業者の他店調査、ライバル企業の他店調査は大切です。

異業種他店調査でも、サービスや接客で学ぶことが多くあります。

寿司 銀明翠 博多(ぎんめいすい はかた)は、

ホテル日航福岡の2階にあります。

御殿場で誕生し、銀座の名店となった鉄板焼き「銀明翠」が、

あらたな分野出進として寿司「銀明翠博多」を福岡に初上陸しました。

玄界灘はもとより、日本中の選りすぐりの旬の味わいを

一流職人の技と共に堪能できると謳っています。

銀明翠は、元々は鉄板焼きからスタートしています。

今日の板前さんに、あなたは銀座か御殿場から転勤してきたのですか?

と尋ねてみると、転勤ではありませんでした。

ブログに掲載するために写真を撮ってもいいですか、

と確認すると、良いですよと了解をいただきました。

寿司技術は社内の内生か、社外からの外生か

板前さんは転勤ではなくて、

博多の別のお寿司屋さんから転職してきたそうです。

そうすると銀明翠のブランドを、

新たに出進した寿司ではどのように伝承していっているのでしょうか?

お肉の料理が寿司に転用できるのでしょうか、調べてみます。

どうやらここで働いている寿司職人の皆さんは、

元々博多で寿司職人をしていて、そこに銀明翠のブランドを加えたようです。

鉄板焼きのブランドが異分野の寿司に応用できているのか興味が湧きます。

寿司 銀明翠博多 お味の方は

最初のお皿は、鰯の煮物でした。

次に、柔らかいワカメです。

にぎり寿司の前に頂いたのは、鮪と鯛のお刺身でした。

お寿司を握ってくれた板前さんは話しやすい方で、

いろいろと会話をしながら、お料理を頂きました。

板前さんは銀明翠に採用してもらったことに感謝していました。

私と奧さんは、あまり沢山は食べられないので、

シャリは出来るだけ小さく握って下さいとお願いしました。

透き通ったような綺麗なお寿司はクエの握りです。

こりこりっとした食感です。

最近のお寿司屋さんは、板前さんがネクタイをして握っているので、

このネクタイについて話題にしました。

元々、和食文化にネクタイは似合わないのではないかと思ったからです。

板前さんはネクタイをしたくてしているわけではなくて、

店の品格を高める為に、店の方針でネクタイを結んでいるようです。

ネクタイは出来たらしたくないのが、本音のようです。

次に出てきたのは鮪です。

寿司 銀明翠博多 まぐろのトロは

とろけるように美味しく頂きました。

寿司 銀明翠博多 次にイカです

包丁の切れ目が沢山入った飾り切りになっていて、

醤油が馴染みやすく工夫されていました。

こんな切り方は、以前、倉敷の仙田寿司で食べた時のイカの切り方だと思い出しました。

写真を比べてみると、包丁を使った芸の細かさは、

仙太鮨のほうが細工が細かいようです。

寿司 銀明翠博多 イカの次は、かますです。

かますといえば、一夜干しで塩乾物として売られているのが馴染みですが、

玄界灘の梭子魚は、魚が細い割には、肉厚の握りでした。

次は太刀魚です。

太刀魚は辛子をつけていただきます。

寿司職人が考えたのは、握り寿司を食べるとき、

味付けは醤油一辺倒だけでなく、いろいろと小技を考えて、

鮨ネタに合うような調味料と炊きあわせを進めてくれます。

寿司 銀明翠博多 次ぎはひらまさ、あじと続きました。

銀明翠の食事は、お昼に頂いているので、ランチタイム値段になっています。

夜になれば、ランチの倍の値段になります。

そうすると、一見ランチのほうが割安で得のように思えますが、

多分、使う食材が夜ではもっと違った物が出るのではないかと思います。

さんまの握りが出ました。

今の時期の博多の近海で秋刀魚がとれるわけがなく、

北海道から運ばれたものでしょうか?

青魚は時間が経てば傷んできます。

サンマを寿司にするには、相当な鮮度が必要ですが、

どのようにして送っているのかは分かりません。

寿司 銀明翠博多 さんまのあとは、海老です。

海老は頭も焼いて一緒につけてくれています。

海老の焼いた匂いが、ほのかにカウンターに広がります。

これは良い匂いで、食欲をそそりました。

海老の後はキスです。

寿司 銀明翠博多 そして、トリ貝です。

このあたりにまでくると、かなりお腹がいっぱいになってきました。

お腹が膨らんだ頃、ウニが出ました。

お腹が空いている時のウニと、お腹が足りている時のウニでは、

感動が違うようです。

そして締めは細巻きです。

これだけのお寿司をおよそ一時間半くらいの時間をかけて頂きました。

ゆっくり食べたから頂けた量です。

鉄板焼きで修得してきた技術やサービス文化は、

どのように寿司で生かされているのか、

寿司 銀明翠博多 まとめてみると。

1.カウンター超しの客との洗練された会話がある

2.調理した料理を料理人が客に対面で提供している

3.高級感のある演出

鉄板焼きから見れば異分野への出進ですが、

飲食業であり、カウンターを挟んで対面でサービスを提供することは共通でした。

肝心の寿司の味と技術は、個々の寿司職人の力量に依存しているようです。

 

2018年9月16日(土)