お食事処を開業するなら、ターゲットは若年層ですか?中高年層ですか?高齢者ですか?選択が難しく感じます。
投稿No:7861
淡路市一宮多賀に、新しいお食事処が出来たと聞いて、行ってみました。
淡路島の淡路市大磯に40年近く通っていると、地域のネットワークも出来てきました。
美味しい店や、行ってみたら良かったという情報は、インターネット上からも得られますが、実際に地域の人が行ってみて、その実体験から出た言葉は大変貴重です。
伊弉諾神宮(いざなぎじんぐう)の近くに、気になるお店が3軒新しくオープンしています。
そこで、奧さんと早速、オープンの当日に行ってみました。
当日はお祝いもかねて貸し切りだったので、お店に入ることは出来ませんでした。
あれから3ヶ月も経ったので、もうそろそろ開店のフィーバーはおさまったのではないかと考えて、もう一度行ってみました。
6月末の昼下がりは、真夏と同じ炎天下の強い太陽の光を感じます。
車を駐車場に入れると、急いでお店に向かいます。
じっとしていると、太陽の熱射で目がくらみそうです。
お店に入ってみると、入り口には開店当時のお祝いの胡蝶蘭が少し残っていました。
胡蝶蘭も届いたときは満開だったと思いますが、3ヶ月もすれば、豪華さは消えています。
噂では、魚屋さんが開くお店ということなので、海鮮丼が美味しいのではないかと勝手に思っていました。
席に通され、海鮮丼を注文すると、「うちでは海鮮丼はやっていません」ということでした。
あれ?と思い、一瞬、額に冷や汗を感じました。
座ったからには、「では今日は帰ります。」とも言えず、メニューを見て、その中から選びました。
奧さんと私の二人で選んだメニューは、とんかつ定食(1000円)と、上にぎり(1700円)です。
お魚料理は、上にぎりが最高で、特上のにぎり寿司はありませんでした。
お店の前を車で通るときに見た光景は、駐車場はいつも沢山の車が入っていました。
きっとみんな新しいお店が出来たということを聞きつけてやってきている人たちだと思います。
とんかつ定食と上にぎりは、作るのにはどちらが手間かと考えると、とんかつ定食の方が手間がかかるように思いましたが、値段はとんかつ定食の方が上にぎりよりもはるかに安いのです。
魚屋さんが始めたお店と言うことで、お魚中心の料理を期待していたのですが、一番の人気メニューがとんかつとは意外でした。
今日のお店の名前は、「魚姫」とかいて「ととひめ」と読みます。
魚姫は、向かいが中学校で、すぐ近くには伊弉諾神宮があります。
この環境から考えると、伊弉諾神宮にお参りに来た人とか、中学生を家族にもつ地域の人たちがターゲットとなるお店でしょうか。
先客の人達は、80代を越えたような、ご年配の方が家族と一緒に来られていました。
何組かの家族もほとんど高齢者と一緒です。
これで分かったのは、お年寄りの方も食べられて、若い人も食べられて、中年の人も食べられるという幅広い年代をカバーするメニューだということが分かりました。
お魚やにぎり寿司はやや高齢の方、とんかつ定食や、唐揚げ定食、エビフライ定食、天ぷら定食などは、若い人及び中年層の方にはぴったりの料理です。
夜になったら居酒屋風のお店になるのか、入り口にはお酒がいっぱい陳列されていました。
お酒のターゲットは、中高年の方だと思います。
商売の難しさは、お店が狙う客層のターゲットの選定にあります。
あまりターゲットを広げすぎると、焦点がぼけてしまうこともあります。
反対に、ターゲットを絞り込みすぎると、ターゲットから外れた人達には、縁のない店になってしまいます。
名前は魚姫とかいて、ととひめなので、期待は魚中心のメニューでした。
この魚中心の期待に対しては、ややお腹いっぱいになるメニューが中心でした。
お酒を飲みに来た人達には、居酒屋のように小料理が沢山あればいいのですが、夜になったらメニューが変わるのでしょうか?
もしお酒中心になれば、運転する人は車で来れないという事が弱点になります。
なにしろ、淡路市の一宮多賀地区は、田んぼが広がる田園地区なので、車がないとお店に行くにも不便さを感じるところです。
食事を目的に来たのに、ついついお店に入ると、マーケティング的な発想になってしまいました。
2018年6月28日(木)