週間新潮: 儲かるからと、仁科亜希子さんがカラコン販売に参入 女子中高生に眼障害が多発なのに 

カラコンが危ない 目に入れるコンタクトレンズなのに、カラコンは、眼科ルートから外れた供給・販売ルートで、女子中高生に眼障害が多発しています。商工中金からの不正融資問題に、女優の仁科亜季子さんが、カラーコンタクトレンズを販売する会社を作るために、商工中金から2000万円の融資を受けた記事が報道されています。週刊文春2017年11月7日号より

カラコンが危ない 眼障害の多発

カラコンの使用で、眼障害が多発しています。

眼障害の多発は、日本眼科医会から報告されています。

日本眼科医会では、2000年から

3年毎にアンケート調査を行っています。

対象は、コンタクトレンズを使用している、

全国の小・中・高校生約10万人です。

カラコンが危ない 女子中学生 高校生

2017年7月に発表された

最新の報告(2015年調査分)によれば、

カラーコンタクトレンズ(以下カラコン)の使用率は、

6年前に比べ高校生は6.5倍、

中学生は25.5倍に増えています。

中高生が、カラコンを使うのは、

おしゃれ目的になっています。

カラコンを提供しているのは、主に非眼科ルートです。

その中心は、インターネットで買える、

カラコン通販サイトからです。

日本コンタクトレンズ協会によれば、

2016年のコンタクトレンズ市場は2147億円でした。

その内19%がカラコンが占めています。

カラコンが危ない 医師の処方箋無しで購入

現在の我が国のカラコンは、

350種類以上が販売されていて、

そのほとんどが韓国・台湾製だそうです。

医師の処方箋無しで購入しているのは、

中学生は81%、高校生は69%で、

購入先は雑貨店やネット通販です。

小売店は、コンタクトレンズを販売する際に、

眼科医の検査を受けているかどうかを

確認することになっていますが、

自主基準になっている為、罰則はありません。

そこで、販売店の店頭では、

「処方箋不要」「検査不要」

などと手軽さを強調しています。

カラコンが危ない 厚生労働省からも警告

このような状況に対して、

規制緩和を実施した厚生労働省から、

今年9月26日に、生活安全医薬品局局長より、局長通達が出されました。

週刊文春2017年11月9日号では、

このような「女子中高生カラコンが危ない!」

という記事が掲載されました。

私達がコンタクトレンズ販売を行っている時、

初めての購入者には眼科検査をお勧めしていますが、

眼科検査が必要ならよそで買うと言って、

より安直な購入方法を求める方がたくさんおられます。

カラコンがなぜ危ないのか、

週刊文春では、さらに詳しく注意を呼びかけています。

カラコンがなぜ危ないのか

①酸素透過性が低い素材を使っている

目の表面の角膜には、

酸素を供給する血管がありません。

酸素を供給するのは涙です。

酸素透過性の低いカラコンは、

目の表面に十分な酸素を供給してくれません。

粗悪なカラコンは、涙液の交換も十分ではありません。

②色素の素材に、

微量の金属を貼り付けて着色してることから、

微量の金属が生体と接触するため危険です。

サンドイッチのように、色素の金属が、

内部にサンドイッチされていた場合と、

表面に直接貼り付けられている場合では、

危険度は違います。

粗悪なカラコンは、

表面に着色していることが、

危険の原因のようです。

③角膜の表面に傷が付き、

そこから細菌に感染する症例があります。

角膜にある傷の部分が白く濁り、

放っておくと細菌が侵入し、増殖して、

症状が進むと、角膜潰瘍になる恐れがあるようです。

最悪の場合、失明することもあります。

④カラコンは、眼球からずれないように、

押しつけられるような設計になり、

その為、涙の交換が悪くなり、

酸素不足がより深刻になります。

これらの問題は、カラコンが

眼科ルートから外れて販売されていたり、

供給されているからのようです。

高度管理医療機器に指定されているにも関わらず、

流通の実態は医療機器の

扱いになっていないことが問題のようです。

カラコンが危ない 高度管理医療機器なのに雑品扱い

その具体的な例として、週刊新調2017年11月9日号では、

商工中金からの不正融資問題に、女優の仁科亜季子さんが、

カラーコンタクトレンズを販売する会社を作るために、

商工中金から2000万円の融資を受けた記事が報道されています。

カラコンが危ない 儲かるから 仁科亜希子さん参入

週刊新潮によれば、仁科亜希子さんは、

コンタクトレンズの扱いの経験は全くありません。

カラコンを扱おうと思った動機は、

若い子の間で、流行っているカラコンが

すごく儲かると聞きつけたからだそうです。

このような末端の状態では、

コンタクトレンズによる眼障害を予防しようとしている

コンタクトレンズ協会会長の浦壁昌広会長

(シードコンタクトレンズ社長)の啓蒙活動は、

全く理解されていません。

仁科亜希子さんの考えに 眼障害の危険性認識はあるのか

仁科亜希子さんの考えには、

女子中学生・高校生に、

コンタクトレンズが高度管理医療機器であることを十分に説明して、

定期的な眼科検査を受けるように勧める意図はないようです。

一般に問題を指摘するのは研究者で、

問題を追及するのは政治家で、

問題を問題でないと言うのが行政で、

問題を問題でないようにするのか実務家です。

カラコンがこれから益々社会問題となってくるとき、

研究者、政治家、行政、実務家の皆さんが、

中高生の眼障害を予防する為に、

協力する必要があるようです。

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