伊平屋島の念頭平松 クマヤ洞窟 天照大神が隠れた伝説の岩です。伊平屋島訪問記(10)
念頭平松(ねんとうひらまつ)もすごいけど、もっとすごいのは、 クマヤ洞窟です。天照大神が隠れたとされる、伝説の岩です。クマヤ洞窟に入ってみると、伝説が本当の話のように感じます。 第138回沖縄訪問(13)
念頭平松もすごいけど、もっとすごいのは、
クマヤ洞窟です。
天照大神が隠れたとされる、伝説の岩です。
中は広く、水もあり、ここでしばらくは過ごせそうです。
次に向かうのは念頭平松です。
緑の芝生に囲まれた念頭平松の周りには、
記念植樹をした人の名前が礎石に刻まれています。
久米島の五枝の松の250年に対し、
伊平屋島(いへやじま)の念頭平松は
およそ300年の松だそうです。
こちらの方が、およそ50年、年長です。
立派な松です。
沖縄は台風の通過点ですが、
台風の強い風に吹かれて飛ばないように、
横に広がって大きくなっています。
周りには池があり公園がありました。
水に恵まれていることが分かります。
池の真ん中には石の橋があり、
どこか見たような中国式庭園です。
360度方向から念頭平松を鑑賞できるようにという配慮からか、
周りには障害物がなく、ぐるりと一周出来るようになっています。
ぐるりと廻ってみると、太陽の向きが変わると、
念頭平松の見え方が変わってきます。
逆行で見る念頭平松は、
順光でみる念頭平松と違って見えます。
念頭平松を十分堪能した後、
その後今度は、クマヤ洞窟に向かっています。
江戸時代の学者 藤井貞幹は、
こここそ天照大御神が隠った
天の岩戸ではないかという説を唱えているそうです。
すごい絶壁なのでちょっと行ってみましょう。
良い景色です。
地中から、何億年も前の地層が隆起したようで、
太古の地球の成り立ちを感じさせる岩の層が、
バームクーヘンを連想させます。
ひょっとすると、化石が見つかるかもしれません。
太古の時代に、地上を走り廻っていた、
恐竜の伊平屋ザウルスかもしれません。
登り階段を登ってみます。江戸時代の学者が、
どうしてここの場所を聞きつけてきたのか、
経緯を知りたいものです。
江戸時代なら、沖縄の伊平屋島に来るだけでも、難事業です。
登り詰めたところに、洞窟ありました。
僅かな岩の裂け目があります。
本当に身体をよじらせて入れる程の狭い洞窟、入ってみます。
中は意外に広いです。
洞窟の奥の方に拝所、拝むところがありました。
天上からはポタポタと、自然水が落ちてきます。
特に、沢山水滴が溜まるところには、
バケツで水を受けて、水を溜めています。
これが天照大御神の隠ったところでしょうか。
天井の岩からは雫が落ちています。
水が溜まる所です。飲んでみると、
やや甘い水です。
入り口を振り返ると、
入り口の方から砂が北風に運ばれてくる状況が分かります。
ああ、すごいなぁ。
これが海の中にあったら、片山正喜さん、
この洞窟に入れますか?
という質問に対して、片山正喜さんは、
仕事なら入るそうです。
ここで、今日現在、誰か宿泊している人がいるようで、
火を使った後や、料理中のコンロもありました。
今は不在なので、前の海で泳いでいるのかもしれません。
暗い洞窟に目が慣れてくると、
あちらこちらの隅に、拝所があります。
拝所には、お供えがなされています。
夏でも涼しい洞窟です。
夜になると、きっと真っ暗です。
ここで生活するのは、かなり冒険好きの人のようです。
江戸時代の学者 藤井貞幹は、
この洞窟に入って、
これこそ伝説上の天の岩戸に違いないと確信したはずです。
でも、そもそも、天照大神の話しは伝説の部分が多く、
伝説上の天の岩戸があったかどうかも定かではありません。
2012年7月日()