インド巡礼記:カルカッタルでみたインドの貧富 下層階級は路上で生きている 第7話

インド巡礼記:真理を求めて インドの貧富は身分制度が根底に 【その7】

貧富の差が激しい国・インド。

インドのカルカッタに来てみてインドの街にいる人たちの貧困を実感しました。

インドの一部の人たちの貧困は、実際にインドに来てみないとなかなか分かりません。

都会では富裕層がいると聞いていましたが、カルカッタの市街地では貧困層が多いのが現状のようです。

ガイドさんの説明では、貧困の理由は様々ですが、カースト制度や教育水準の低さ、政治や社会環境の腐敗や汚職などを挙げていました。

都市部の貧困層とは、僅かに空いた土地に、粗末な家を作り生活をしている家族たちが貧困層の中心のようです。

粗末な家すらない、路上生活者も見かけました。

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彼らの職業は低賃金の仕事です。

リクシャー運転手、掃除夫、メイドなどの仕事をしながら生計を立てています。

田舎での貧困生活に困り都会で仕事を探す、出稼ぎの人が多いのです。

インドはイギリスにより植民地化されたので、街の家並みや建物はイギリスの影響を受けたレンガ造りのビルが並んでいます。

この街の中からブッダの教えをどこから探せばよいのか、なかなか手がかりがありません。

街はヒンズー教に覆われて

この街で感じた宗教色は、ヒンドゥー教です。

恥ずかしい話ですが、最初は、イスラムとヒンドゥーの区別がつきませんでした。

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市民の日常生活の中にいろいろな形でヒンドゥー教がしっかりと根を張っていることがわかります。

例えば、街を歩けばどこかでヒンドゥー教の寺院、礼拝所で祈りを捧げる人が目につきます。

美しく束ねられた花は、今さっき献花されたばっかりであることがわかります。

このヒンドゥー教の中に、仏教は埋没したように思いました。

どうして仏教は消えてしまったのか、ますます好奇心が湧いてきました。

インドには教育を受けられない子供がたくさんいます。

なぜ教育を受けられないのかと言えば、低開発国の世界共通の理由があるからです。

その理由は、親が学校に通わさない、教育が必要だと思っていないためです。

貧困層の家族は、一人でも多くの働き手が必要です。食べるためには子供も働かないと生活出来ないのです。

親も教育を受けていない、そのため給料の良い仕事に付けず、子供に良質な教育を受けさせられず、大人になるので視野の狭い人間に育ってしまう悪循環となっているようです。

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このようなことを考えながら、ずっと一人で歩いてややくたびれて、ホテルに戻って一休みすることにしました。

カルカッタの街は埃が多くて、なにか、かんか目に埃が入ってきます。

目が痛くなってヒリヒリするくらい感じたので、持っている目薬を点眼しました。

点眼すると染みてやや痛い感じですけど気持ちがよくなりました。

きっと相当な埃が街に舞っていると思います。

部屋に戻ってみると、相部屋の奥山氏はどこに行ったのか見当たりません。

飛行機で隣の席に座っていた女性は30歳ぐらいで独身のようです。

お名前は五木さん(仮名)という方でした。

どうして彼女はインドに来たのか、それが偶然にも前回のスリランカに行った若い男性と同じツアーになるなんて、これは本当なら運命の赤い糸がチラチラ見えても当然だと思います。

しかし、誘い合わせて来たのであれば、ここまで勧誘に乗ることはなんらかの合意があったかもしれません。

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カースト制度

カースト制度は各地域のインド人の生活に根強く残り影響を与えています。

インド人同士は名字から出生地域とカーストを知ることが出来るそうです。

上層カーストの人は下層カーストの人を馬鹿にし、汚い物を見るように接する人もいますし、仕事もカーストによって分けられているそうです。。

下層カーストはひどい扱いを受けているそうです。

下層カーストの人々はブッタの生まれたころの、大昔からひどい扱いと生活を余儀なくされていたので貧困で苦しんで来たと聞きました。

インドのガイドさんから、インドに来ないと聞けない話を聞いて考えこみました。

社会全体の仕組みなので、どうすることもできないと考えながらつい疲れてベッドで一眠りしていると、窓を小鳥が叩いたので、わずか30分くらいで目が覚めてしまいました。

小鳥が窓をつついて私に「起きなさい」とメッセージをするなんて、いったいどうなってるんだろうかと思いながら、仕方がないので、荷物の整理をしました。

ここまでになんかかんか少しずつ荷物が増えて、持ってきたスーツケースだけでは入らないので、青い布のバッグを取り出しそれに衣類を入れることにし、手荷物を2つにしました。

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ホテルの昼食はカレーで、牛肉入りでした。

ヒンドゥー教では肉食は許されません。

生き物を殺すこと、調理をすること、食することが許されません。

しかしホテルでは外国人を相手にサービスをしているので、肉食が出たのだと思います。

さらに宗教上、問題がある行為をしてしまいました。

ビールを飲みたくなり、ビールを1本注文して飲むと、これまでの旅の疲れが出たのか、顔がみるみるうちに赤くなりました。

食事の席は、中央に今回の現地のガイドであるアーナンダ君が座り、その隣に添乗員の岡田氏が座りました。

テーブルを見てみると、右側のほうに奥山氏と、彼をめぐる5人の女性たちが座り、左側のほうには、東山氏をはじめとする岡山の写真同好グループ4名と、妻と別居中の電気屋の浅田氏(仮名)、いつもブツブツと小言と不足

を言い続けている小言のおばさんこと林さん(仮名)が座って、年代層で分かれているように見えます。

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松葉博雄は、微妙なポジションで、右よりの若手層とも声が届く範囲で、中年層とも相槌が打てる微妙なポジションに座りました。

奥山氏は独身で、この中では男性としては一番若そうなので、お嬢さんたちがそれとなく機会を求めて集まっています。

偶然飛行機で隣の席だったという、五木さんが奥山氏の隣に座り、奥さんのように甲斐甲斐しく世話を焼いていました。

これはこれで領有権主張のように見えて、近隣に与える影響は微妙に出ています。

つまりこの甲斐甲斐しい行為を見て、他のお嬢さん方は面白くないようで、みな眉をひそめ、会話も弾まない静かなものでした。

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