起業の心得 戦略的資金の蓄積を 株式購入、自己管理 いざなぎ景気 【社長経営学】シリーズ 15
投稿No:9615
起業するには独立資金の調達 株式購入、自己管理 好景気の継続【社長経営学】シリーズ 15
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起業資金ですが、
今では、起業に対して
色々と支援制度がととのっていますが、
50年も前には、起業は自己責任の時代でした。
元手は、こつこつ貯めて、
種銭を創るのが一般的な方法でした。
会社勤務で頂いた給料と
賞与を貯めて種金をつくり、
これを元手に株式購入を続け、
ある程度の資金を作っていました。
おもしろいことに、
お金を貯めるには、
区切りの法則が身に付きました。
区切りの法則は3.5.7.10です。
例えば10万円貯まれば、次は30万円です。
30万円貯まれば50万円を目標にし、
50万円貯まれば70万円が目標になります。
ここまで来れば100万円への意欲がわいてきます。
将来のためには
欲しいものも我慢する自己管理も必要でした。
貯蓄の増え方に合わせて
お金の桁が変わり、
一桁の3万が二桁の30万に、
二桁が三桁の300万、500万、
700万、1000万円とつづきます。
勤務先の会社は
自社株買いを奨励していました。
公募増資があるときは時価より
少し割引価格での割り当てがありました。
この制度にも積極的に応募しました。
仕事柄、毎日のように
鋼材市況をみていたので、
選ぶ銘柄は市況を反映する中山製鋼、
大阪製鋼と国光製鋼の鉄鋼株に的を絞り、
少しずつ持ち株を増やしていました。
いずれも小型株の仕手株です。
普段は余り株価変動はありませんが
動意づくと、短期間で何倍もの高値を付けています。
1969(昭和44)年5月には
好景気の継続が43か月目に入り
戦後最長記録(いざなぎ景気)を記録していました。
東名高速道路の全長346.7キロが全線開通し、
翌年1970(昭和45)年3月に大阪で
日本万国博覧会が開催されたので、
その数年前から建設需要が高まり、
鉄鋼各社の株価は強含みでした。
鉄鋼株は急騰し
100円程度の国光製鋼株は
800円台をつけ、
中山製鋼は糸山氏の買い占めに対して
近藤氏が売り向かって仕手戦になりました。
株価は1000円、2000円、
3000円と急騰しました。
これらの持ち株を売却した時は
望外の資金を得ることができました。
これで或る程度の起業資金が出来ていました。