椎茸 原木栽培  しいたけ種こまの植え付け 兵庫県立淡路景観園芸学校 ㉙ 校外実習 

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しいたけ原木栽培演習 原木にしいたけ種菌実習 兵庫県立淡路景観園芸学校㉙ 

椎茸原木栽培演習 原木に種菌 植え付け実習 

↑フリー素材(写真ACより)

川西市黒川で椎茸の植菌の実習です。

指導は、今西農園の今西学さんです。

実習するために、

椎茸栽培の原木をひとり1本、

400円で購入しています。

椎茸原木栽培演習  種菌植え付け 原木にドリルで穴あけ

椎茸の植菌の穴あけは、

電気ドリルを使います。

原木の切り口に、マジックインキを使って

プラスの文字を書きます。

固定できる場所に原木を置いて、

4か所の十文字の先の方向1列に、20cm間隔で、

電気ドリルで穴阿を開けていきます

電気ドリルの速さはとても速く、

一瞬のうちに椎茸菌を埋める穴が開きます。

穴のあけ方は縦に20cm程度、

横に4cm程度の間隔でぐるっと一周、

千鳥状に穴を開けるのがベストです。

千鳥の間隔が縦に長くて横に短いのは、

通常菌糸は道管の中が最も伸びやすく、

縦方向への伸びは速いが横方向への伸びが遅い為です。

できるだけ千鳥格子になるように、

均等な間隔を置いて穴を開けると、

次は椎茸の種菌を埋め込みます。

椎茸の種菌は、

おもちゃの鉄砲の玉のような形になっていて、

先端が少し細くなっています。

それをドリルであけた穴に置いていき、

金づちを使って叩くと、

簡単に椎茸菌は原木に埋め込まれました。

3月に植えた椎茸菌は、運が良ければ12月、

普通なら来年の3月ぐらいに椎茸が生えてきます。

椎茸原木栽培演習  原木に種菌植え付け 椎茸の原木

椎茸栽培に適した木の一覧。

【特に適している】クヌギ、コナラ

【適している】カシワ、カシ類、シイ、シデ類、ミズナラ

【やや適している】アベマキ、クリ、サクラ類、タブノキ、ハンノキ、ヤシャブシ

細いものは炭焼きに使用し、

炭焼きには向かない太さのものが

原木として使用されています。

ホームセンターで売っている椎茸菌の埋め込まれた原木なら、

1000円から1500円くらいですが、

実習では1本400円なので、

1本では物足りなくて2本買っている人もいました。

椎茸原木栽培演習   椎茸の種ごま

種ごまの形状にはいくつかの種類があります。

『水分調整した木片(駒)に椎茸の菌糸を培養したタイプの菌。

キリで25mmから35mmくらい深さで原木に穴を開け、

金槌のようなもので打ち込む。

一般的にオガ菌・形成菌よりも発生の時期は遅め。

(植菌から2夏経過以降)』

種菌は、ほかにも「オガ菌」という栄養分を与えたおがくずに

椎茸の菌糸を培養したものや、

「形成菌」という「オガ菌」を固めて椎茸の菌糸を培養したものが

あるそうです。

「形成菌」は今回使用したものに似ていますが、

発泡スチロールの蓋が付いていて、そのまま指で押し込めるように

なっています。

出典 菌興椎茸協同組合

椎茸原木栽培演習  原木に種菌の活着条件 ① 温度

『その菌糸が原木に活着する為には2つの条件があります。

まず1つ目は温度。

椎茸の菌糸は5℃以下になると全く動かなくなるので、

最低でも温度が5℃以上とれるような環境を作ります。

例えば九州は冬でも比較的温度がとれるので、

原木椎茸生産者などは棒積みにした後に

葉が付いた木の枝などを置いて、

乾燥しすぎない事に重点を置いて仮伏せを行います。

逆に東北地方の原木生産者は温度がとれる

ハウスの中で仮伏せを行います。

このようにとにかく適温になるように

工夫して仮伏せを行います。』

椎茸原木栽培演習   原木に種菌の活着条件 ② 湿度

『そして2つ目は湿度。

原木が乾燥し過ぎても濡れすぎても

菌糸の伸びが極端に悪くなります。

上記を考慮して以下の事に注意していれば

基本的には問題ありません。

1.温度が5℃以下、20℃以上にならないようにする。

(※最悪5℃以下になっても良いが、25℃以上は厳禁)

2.下からの湿度を利用する為、可能であれば土の上に枕木をひいて、

その上に棒積みにする(※雑菌汚染の原因になるので直接原木を地面に着けない)

3.直射日光は乾き過ぎの原因になるので厳禁。

4.林内や植木の間など湿度のある場所では遮光ネットやゴザ、枝などで覆って自然に雨に

あて、 家の庭など乾燥し易い場所ではブルーシートで上部を覆ったり全体を包んだりしてし

っかりと保湿する。

5.ブルーシートを使用する場合は2週間に1回程度中を見て、

ブルーシート内部がビチャビチャに濡れていたら

1時間程度ブルーシート取って表面をサッと乾かす。

逆に表面が乾燥している場合はタップリと水をやる。

原木がしっとりしている程度がベスト。』

椎茸原木栽培演習  里山管理の意義

椎茸栽培には原木が必要なため、

木を伐採して準備します。

これは里山の管理として有効な方法で、

手入れをするのと同じことなので、

健全な里山の維持に貢献できます。

椎茸原木栽培演習  種菌植えから 収穫までの順序

①原木の伐採(11月)

②玉切り(1月)

※玉切りとは、用途に合わせて一定の長さにカットすること

③接種(2~3月)※植菌

原木の直径の2~2.5倍個(駒間は20~40cm、列間は6~7cm)

多く植えるほうが菌が早く蔓延します。

④仮伏せ(4、5月まで)

低温や乾燥から菌を守り、早く活着させます。

※排水、日当たりが良いところで行うが、

直射日光には当てない

ほだ木が占める程度に水をやります。

⑤本伏せ(5~11月)※菌が廻るまで

排水や風通しが良く、雨が十分に当たり、

直射日光は当たらないが木漏れ日が入る場所で行います。

里山林内、風通しの良い軒下、生垣や壁の北側など。

乾燥しているところでは、地面に近い伏せ込み方をし、

湿度が高いところでは、地面から離れた伏せ込み方で並べます。

⑥ほだ起こし(11月)※発生操作

植菌後1~1.5年経過した頃、子実体がとりやすいように

伏せ込み方を組み替えます。

直射日光の当たらない場所で、

本伏せよりも湿度の高い場所が

望ましいとされています。

⑦収穫(11~4月)

収穫の目安は、

カサの裏のヒダが見え出す頃~カサの縁が巻かなくなる頃です。

椎茸原木栽培演習  自宅での栽培について

マンションなどで栽培を行うときは、乾燥に注意します。

濡らした新聞紙で原木を包み、水をためたプランターに

下敷きを敷いて乗せ、ポリ袋で全体を包んで仮伏せします。

4月頃に袋の口を開け、乾かない程度に水をかけます。

7月頃に発菌があれば、土を入れたプランターに寝かせて、

新聞や遮光ネットをかぶせます。(本伏せ)

※時々水を撒きます。

10月頃にほだ起こしをします。

風通しの良いところで、土を入れたプランターに乗せて

壁などに立て掛けます。

表面がしっとりするくらいに水をかけ、

直射日光が当たらないよう、

遮光ネットなどをかぶせます。

参考記事 原木を使わない 菌床しいたけ 菌床栽培椎茸

椎茸の栽培に、革命的な変化が起きています。

これまで椎茸は、ホダ木と言われる原木で育っていました。

その方法を変えたのが、

おが屑から椎茸を栽培する菌床しいたけです。

原木しいたけは、自然栽培であるのに対して、

菌床しいたけは、人工栽培といえます。

椎茸原木栽培演習  きのこ 保存方法

きのこの保存には、「冷凍保存」と「乾燥保存」があります。

ほとんどのきのこが冷凍保存できます。

使うときは、凍ったまま調理します。

乾燥保存に適したきのこは、

しいたけ、ひらたけ、まいたけ、きくらげ、ぶなしめじなどです。

ザルに並べて天日干しするか、ファンヒーターの前など、

50℃ほどの熱風で乾燥させます。

乾燥の目安としては、カサと柄の境目に爪を立てて、

くぼまなくなるまで乾燥させます。

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2021年3月25日(木)