淡路景観園芸学校 校外学習 ㉗ 飲食品、汚泥、から堆肥づくり  白滝有機産業 堆肥工場見学 

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淡路景観園芸学校 校外学習 ㉗ 白滝有機産業工場見学〒709-4251 岡山県美作市白水1303 美作土居駅 飲食品、汚泥、動植物性残渣などの産業廃棄物から堆肥づくり 

白滝有機産業 講師 中村 雅亘さん 淡路景観園芸学校 校外学習㉗

淡路景観園芸学校の校外学習、

次は産業廃棄物から堆肥づくりの工場見学です。

岡山県美作市の白滝有機産業工場へ

学校のバスに乗って工場見学に来ています。

校外学習の講師は、

白滝有機産業社員の中村 雅亘さんです。

これまでの学習は会社の会議室でしたが、

今はコロナ感染防止のため、工場内の空いた場所で行います。

もし、コロナ感染が発生すれば

工場は操業停止になるので、

会議室を避けることは仕方ありません。

白滝有機産業 会社案内

会社案内書を使って、堆肥づくりの説明を受けました。

座学なので、最初は堆肥づくりのイメージが、

はっきりしませんでした。

白滝有機産業 業務内容の説明です。

1. 産業廃棄物中間処理

2. 産業廃棄物収集運搬業

3. 環境・農業関連全般のコンサルティング

4. 登録・届出
  特殊肥料生産者届出 平成6年4月21日『バイオ有機』
  普通肥料登録 平成13年2月13日『バイオ21』
  登録再生利用者事業 平成16年12月22日 33−2肥料化事業
  岡山県エコ製品認定 平成17年2月23日『バイオ有機』
  エコアクション21 平成20年1月17日 認証・登録番号0002104

産業廃棄物から堆肥づくり 現場見学

座学が終わると、実際に工場見学になりました。

実際に、産業廃棄物とはどのようなものなのか、

産業廃棄物が堆肥になって行く様子を見て、

内容が理解出来ました。

コロナ禍の今は、食品の残留物が多く発生していて

全てを受け入れできない状況だそうです。

動植物性残渣(残さ)とは どんなのも?

食料品製造業、医薬品製造業、香料製造業で原料として使用した

動物性や植物性の固形状の不要物です。

具体的には、

動物性は、魚の皮・肉・骨・内臓・油等、卵から、

貝がら、肉・乳類の加工不良品、羽毛等です。

植物性は、野菜くず、大豆かす、酒かす、コーヒーかす、

ビールかす、茶かす、油かす等です。

このような廃棄物が持ち込まれるそうです。

産業廃棄物から堆肥づくり ① 循環資源受け入れ

白滝有機産業は、作った堆肥を売って儲けている会社ではありません。

堆肥は、産業廃棄物を処理することで発生する副産物です。

収益源は、食品工場、ビール工場、飲料工場、

大規模調理施設などで発生する

産業廃棄物を受け入れる処理料です。

処理費が高いのは泥水、液体、液状の廃棄物です。

受け入れた産業廃棄物を堆肥に替えて出荷することで、

産業廃棄物の次の受け入れが可能となるのです。

持ち込まれるものは、主に汚泥や動植物性残渣(ざんさ)等、

すべて堆肥にできる循環資源です。

家庭からの一般廃棄物ではなくて、

食品工場、調理施設などから持ち込まれる

産業廃棄物だけを受け入れています。

工場の周辺は、腐敗した食品の匂いが充満しています。

荷卸し風景

頭上には、カラスが沢山集まっていて、

食品のおこぼれを狙っています。

産業廃棄物から堆肥づくり ② 混合

循環資源と木質系副資材を発酵に適した配合比で混合します。

液体のものもあるので、

液体を吸収する木材屑なども混ぜ合わせに使っていました。

どのような配合をすれば発酵するのかは、

長年の経験と知識で判断されるそうです。

仕込み風景

自然発酵が始まると、直ぐに熱が出て、

80度ほどの高温になります。

冬場だと蒸気が立ち込め、

夏場だと肌が焼けるほど熱くなるそうです。

産業廃棄物から堆肥づくり ③ 1次発酵

産業廃棄物の原料の種類により、

レーンに分けて投入された混合原料は、

通風によって好気性発酵を行ないながら適宜、撹拌(かくはん)し、

水分を与えながら約1ヶ月かけて発酵させます。

一次発酵

重機で、廃棄物を混ぜ合わせながら、前に押し出していきます。

どんな産業廃棄物を混ぜ合わせても、最終的には、

同じような堆肥に仕上がるそうですから、不思議です。

働いてくれるのは、目に見えていない細菌だそうです。

薬品などは使わなくても、自然発酵で分解が進みます。

産業廃棄物から堆肥づくり ④ 熟成発酵

1次発酵終了後、熟成場に山積みし、

さらに水分と空気を与えながら積替えを行ない、

4ヶ月かけて熟成させます。

これによって、品質の均一な完熟した堆肥に仕上がります。

工場の生産能力を高めるには、発酵させる場所と

熟成させるために、寝かせる場所が要ることが分かりました。

熟成発酵

許可が必要な施設なので、おいそれとは、

生産工場拡張は難しいようです。

産業廃棄物の処理場づくりには、役所の許可と

近隣住民からの同意が必要なので、

これも今は難しいようです。

産業廃棄物から堆肥づくり ⑤ 出荷

完熟した堆肥は、ふるいにかけ粒度を調整し、

注文にあわせて袋詰めしたり、バラの状態で出荷します。

臭かった匂いも消えています。

注文先の名前に替えて、

相手先ブランドで出荷していますが、

ブランド名が変わっても、中身は同じものです。

出荷先には、ホームセンターがありました。

よく利用しているコーナンの堆肥も、ここの堆肥でした。

出典 白滝有機産業HP 有機性廃棄物が堆肥になるまで

見学の終わりに、工場見学のお土産として、

ビニール袋入りの堆肥を沢山いただき、バスに積み込みました。

ありがとうございました。

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2021年3月19日(金)