宍粟市山崎木材市場の市場見学 木造和室の減少で 国内産材木の価格低迷 淡路景観園芸学校 ㉕ 

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宍粟市山崎木材市場の見学 国内産材木の価格低迷 淡路景観園芸学校㉕ 

山崎木材市場の見学

今回の、淡路景観園芸学校の見学会は、

山崎木材市場の見学です。

場所は、宍粟市山崎須賀沢998です。

朝から園芸学校のバスに乗って、

10時には木材市場へ着きました。

山崎木材市場での講師は、株式会社山崎木材市場 東 里司さんです。

予め、質問項目が用意されています。

1.誰が木材市場を設立したのでしょうか?

 昭和37年3月、地元の主だった製材所の出資により、

株式会社として設立されました。

2.一日何本くらい材木は入荷しますか?

 トラックで、20台~50台ほどです。

平均すると30台くらいです。

 丸太の本数にして焼く2500本です。

 兵庫県の年間原木生産数は、約47万㎥です。

3.入荷はどこから、出荷はどこに売れていくのでしょうか?

 

入荷は約30~50キロ圏内の兵庫県内です。

 佐用町、たつの市、宍粟市を中心とした西播磨地区が主です。

 販売先は、地元を中心に県内が半分で、

 あとは、岡山、鳥取、奈良、京都、徳島、九州までに広がっています。

4.一日でどのくらいの売り上げがありますか?

 原木の販売日は、月に3回で、

主に6の付く日、6日、16日、26日です。

 年間にすれば33回市場が開かれ、

年間売り上げは10億円です。

 一回当たり、3000万円の売り上げになります。

5.原木の値段はどのように決まるのですか?

 競り売りが中心で、市場の振り子が立ち値を言い、

 最高額を出した人が落札者になります。

  高く売れる材木を集める(集荷)

  注文する製材所の方をたくさん集める(集客)これが大切です。

6.どんな材木を売っているのですか?

 杉7割、ヒノキ2割、松、モミ、クリ、ケヤキなどです。

8.誰でも市場で買えるのですか?

登録している業者のみです。一般小売りはしていません。

建築用の製材所向けが中心です。

最近では、合板工場、製紙会社向けや、

バイオマス発電所向けチップ工場が多くなっています。

9.値段は、重さと関係ありますか?

 原木の価格は、材積当たりの単価で決まります。

 直径(50cm)×長さ(4m)=1㎥ となります。

買い手から好まれる要素は、樹種、材質、

年輪が密になっている、節、腐れ、虫害等です。

例として、バイオマス用材 6,700円/トン 

杉1000㎏10,000円=10円/㎏です。

10.利益の源泉はどこからですか?

 材木は全て預かり商品です。

販売高から手数料を差し引きして支払いします。

 高く売れる、沢山扱うことが手数料を高くする要因です。

山崎材木市場 場内見学

市場に荷主から持ち込まれた材木は、

種類別に揃えられています。

まっすぐな材木か、歪みはないか、機械で選別されて行きます。

果樹が、選別を瞬時にされるように、材木も

長さ、歪み、腐れ等を機械で選別しています。

切断面には、チョークでサイズ、荷主、落札者の番号などが

書き込まれていました。

長さは4メートル標準です。

それより長い、短い材木もありますが少数です。

山崎材木市場で驚いたことは 国内産材木の価格低迷

材木の価格が、予想以上に下落していることです。

神社や、お寺から、200年以上の大木が切り出されることがあります。

とても大きな、椎の木で樹齢200年以上の大木が

20万円程度で落札されていました。

1.輸入材による国内木材の下落

2.住宅建築では日本間の減少

これらが、国産木材の価格暴落要因のようです。

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2021年3月19日(金)