こんな所へ行きました。インド巡礼記:カルカッタ編その3 第6話

こんな所へ行きました。カルカッタから始まるインド巡礼記:真理の言葉を求めて す【第6話】

仏教とは、その原点はなんなんだろう?

インド巡礼前のに、私なりにこれまでに抱いてきた疑問を明らかにしたいと

思ったのです。

それは、仏教に関する不思議な問題が身近に感じていました。

同じ仏教でありながら、各宗派でかなりの違いがあります。

仏陀が始めた仏教でありながら、各宗派の本尊はそれぞれ違った人を祀って

います。

インド巡礼記

 

つまり、仏教っていったいなんなんだろうといった疑問です。

疑問を解決するには、これから現場検証をおこないます。

約2500年前にこのインドで起きた仏教が現在、どのように変わっているの

か、それまでに何があったのか、元はどんなものであったのか、と

いうことを、この短期間の巡礼のなかから見つけていくことになります。

街の中から、日常の生活の中から、その解決のヒントを見つけたいと思いながら、街を歩いています。

今のところ、何の発見もありません。街の中には仏陀のかけらもないようです。

インド巡礼記

 

カルカッタ(コルカタ)は路上生活者が一杯

今カルカッタで起きている人口爆発の問題は、幼い子供までが親の生活の中

に組み込まれていることです。

小学校に行くような小さな子供も働いています。

路上で生活をしている下層階級の人が一杯します。

インドでは、このように子供が働かないと食べていかれないのでしょうか。

幼い時から貧富の差を目の当たりに見て、子供の目から見ると、大人の世界

はどのように映るのでしょうか。

初めのうちは、異文化に対して気持ちはやや引いていて、少し怖かったので

すが、街にいる人たちは、私に対して危害を与えるようには見えず、ただ物

珍しそうに見るだけで、声もかけてこない、触られもしない、ということが

だんだんとわかってきました。

少しずつ慣れて、街の通りの裏通りのほうへも入ってみたいと思いました。

帰り道を忘れないように、記憶にとどめながら少しずつ未知の方向へと足が進みました。

インド巡礼記

 

床屋さん、歯医者さんは路上で営業

街の商店を見れば、小さな店がさらに上段部と下段部で仕切られ、上の段で

はタバコを売り、下の段では食べ物を売っています。

床屋さんが路上でヒゲを剃っています。歯医者さんは路上で治療をしています。

店舗がありません。爪まで磨いています。大変なサービスです。

インド巡礼記

 

暇そうな人、忙しいそうな人が混在

しばらくインドにいるとなると、これからインドの通貨も要ることなので、

銀行へ行ってルピーに換えてみようと思いましたが、どこもこの朝の時間は

開いていなくて、換えてもらえませんでした。

街でカメラを構えてみると、じっと誰かが見ています。

何人かの男たちが並んで座って道行く人を見ています。今日一日何の予定もない人のようです。

都会の喧騒の中で、インド人と違った雰囲気を備えている日本人旅行者は、

彼らの周りには少ないので、物珍しいのか、インド人の彼らは私をじっと見ています。

暇な人が多い中で、交差点の歩道に向かって、気ぜわしくクラクションを鳴

らしながら急いで渡るように促している人もいます。

路上での仕事をしている彼らを見ていると仕事の分担が実にハッキリしているようです。

ドンゴロスの袋を持って何か道で拾って歩いている人は、ずっと落ちている

ものばかりを探して歩いています。

そして靴磨き屋さん、食べ物の屋台、紙タバコ、ガラクタを道に並べて売っ

ている人たち。ここはインドと実感します。

インド巡礼記

 

カルカッタの冬は寒いくらいの気温

インドはもっと暑いところかと思っていました。

しかし、思っていたより人々は服をよく着ていて、温度はスリランカのキャ

ンディーの街(25℃前後)くらいの感じでした。

マフラーを首に巻いて毛皮のセーターを着ていたりする男がいるかと思え

ば、パンツだけの裸に近い子供もいました。

人力車が走り、朝靄に煙る町中にはカラスの鳴き声がこだまし、路上生活者

や乞食が多い、まさに混沌と喧騒の町です。

初めてのインドでコルカタヘ行くと、インドが大好きになるか大嫌いになる

か分かれるほどインパクトがある町であり、インドの原点のような存在と語

り継がれて来ました。

ニューマーケットへ足を延ばせば、日常生活で必要なものは何でも手に入

り、サリーやアクセサリー、雑貨などインドらしい土産物屋もたくさん軒を

連ねています。

インド商人との根気比べ

インド商人との値段交渉は粘り強さが必要と聞きました。

高い値段を吹っかけて来るので値切るのに時間がかかるのです。

やっと値切れたと思って買ったら、それでもまだ高かったことがありました。

相手は暇を掛けられても、旅行者には暇がありません。欲しいと思ったら、

値段より時間を優先することを、インド商人は知っているのです。

インド巡礼記 アーカイブ

第5話に戻る

第7話へ進む