パヤオ直売店で買った刺身を朝日会で 第82回沖縄訪問(15)
【沖縄県恩納村前兼久の年末・お正月の過ごし方 その15】
松田光正さんの運転する車は、恩納村巡りの後、買い物のために、うるま市の石川の方に来ました。
石川港に行って、食べ物の買い物です。行った先は、パヤオ直売店です。「パヤオ」とは「浮きブイ」のことで、港の婦人部の人たちがやっているお店です。
港には、船を繋ぐブイが、どの漁港にもあります。婦人部の皆さん方が、旦那さんを繋ぐ役目を、浮きブイに例え、「パヤオ」と名づけたのは、なるほどなぁという意味があります。正式に言えば、石川市漁業婦人直売店と言います。
松田光正さんは、パヤオで、刺身を買いました。朝日会では、お正月のため、誰もが漁に出ていません。そこで、刺身を調達しなければ、朝日会には刺身がないからです。
パヤオで買い物をした後は、石川から恩納村へ戻ります。沖縄の地図を見ると、石川ビーチとムーンビーチの辺りが、もっとも狭い隘路となっていることが分かります。直線距離にして、およそ3キロぐらいです。3キロ走ると、太平洋側の金武湾から、東シナ海になります。
朝日会の始まりです。どことなく皆さん集まってきて、今夜の飲み会が始まります。松田光正さんは、三線(さんしん)を取り出して、沖縄の民謡を聞かせてくれます。
三線の音に合わせて、上間雄明さんが竹の板を使った三羽(サンバ)でリズムを取っています。
夕暮れ時です。少しずつ陽が暮れていきます。神戸と比べると、沖縄は、6時ぐらいになっても、まだ暗くなりません。約1時間は時差があるようです。
石川のパヤオ直売店で買った、マグロのお刺身は、早速、お皿に盛られて、テーブルに置かれ、皆さんが箸を付けて、ビールを飲んでいます。
1月2日の今日は、満月です。東の方向から、月が出てきました。椰子の葉陰に月が見えます。
松田光正さんは、三線を止めて、お料理に取り掛かります。
お正月なので、ある食材を使った献立となります。松田光正さんが選んだメニューは、玉ねぎを輪切りにして、メリケン粉の衣をつけて、フライにしたオニオンリングでした。
玉ねぎの甘さが、じわっと出てきて、熱々の美味しいオニオンリングでした。
今夜も朝日会では、おじさんたちのビンゴゲームをやっています。松葉博雄は昨夜はバカ当たりでした。
さて、今日も、幸運は付いて周るでしょうか?答えは、今夜も幸運が付いて周りました。
不思議なことに、ビンゴのカードの希望する番号を心の中で唱えていると、その番号が出るのです。今夜も、いつも「ビンゴ、ビンゴ」は、松葉博雄です。
ビンゴゲームで上機嫌になった松葉博雄は、その後、金城正則さんのお宅を訪問します。
金城正則さんとご一緒したのは、當山正晃さん、松葉博雄夫妻、それから、饒波棟重さん、仲程學さんです。
今夜は、仲程學さんの今までの昔話を聞かせてもらいました。仲程學さんは、一時、神戸にも滞在していた期間があるようです。
感心するのは、仲程學さんのサービス精神です。今夜の皆さんが、楽しくお酒を飲めるように、自分の話を持ち出して、話を盛り上げてくれます。
本来、隠したくなることが普通ですが、それをあえて話すことで、同席している人たちは、話が弾みます。
つまり、仲程學さんは、自分自身を犠牲にしてまで、皆さんにサービスをしています。これは、なかなかできることではなく、明るい性格のせいだと思います。
今日は、正月用の祝いの金粉入りの焼酎をいただきました。
饒波棟重さんは、仲程學さんが饒波棟重さんの奥さんに連絡して、奥さんが、饒波棟重さんを迎えに来たときに、佐渡のお土産と言って、美味しいおつまみの差し入れがありました。
仲程學さんの身の上話を聞いているうちに、大いに盛り上がって、お開きは11時ごろになりました。今夜も、金城正則さん、金城千賀子さんの温かいおもてなしを頂きました。ご馳走様でした。
2007年1月2日(火)