沖縄の農業は、キューバ危機以来、稲作からサトウキビへと転換しています。
沖縄の農業は、キューバ危機以来、稲作からサトウキビへと転換しています。沖縄における,さとうきび、を 中心とする作付方式に関する研究
沖縄の農業でも、市場価格は、品薄の時こそ高値で取引されます。第127回沖縄訪問(9)
沖縄県における平成30年産さとうきびの生産状況について
沖縄の農業について、考えてみます。
今日のテーマは、沖縄の農業です。
お昼ご飯が終わった頃、外が晴れてきたので、
金城正則さんのお家に来ました。
金城正則さんの家の前のハイビスカスの生け垣には、
ハイビスカスが沢山咲いています。
路地でハイビスカスが咲くとは、さすが沖縄です。
神戸では野外で2月にハイビスカスが咲くことは難しいことです。
沖縄の農業体験に、山城興善さんの畑に行ってみます。
山城興善さんの畑には
まだ名前を付けて貰っていないワンちゃんが待っています。
松葉博雄が来ると、親しげに寄って来ます。
山城興善さんは今、隣の畑も引き受けて開拓中です。
隣の畑は、以前は商業用の植木類を育てていました。
その後、耕作者が土地の手入れができなくなり、
しばらく荒れ放題でした。
そこで、山城興善さんが、畑を耕して、もう一度農地に替えています。
山城興善さんの強みは重機が使えることです。
重機があれば、固くなった土を深く掘り返し、有機肥料を混ぜて、
土地に栄養を与え、畑を平坦に整え、区画整理もできます。
具体的には、10tトラックで近くの有機肥料を作る農場から、
有機肥料をトラック10台分運んできて、畑にばらまきます。
10t積みダンプカー1杯の有機肥料は1万円ということですから、
10杯で10万円です。
痩せた土地には野菜は良いものができません。
山城興善さんの考え方は、
畑作りは土地作りから、土地作りは有機肥料から、
農薬よりも有機肥料と言う考え方です。
農薬の殺虫剤も使いません。
殺虫剤を使わなくても、
できるだけ虫の付かない作物を選んでいます。
虫が付くのは避けられないので、手作業で駆除しています。
ところで、松葉博雄が
山城興善さんの畑に植えさせてもらっているバナナがありますが、
昨年の11月に塩害を受けたバナナは、
その後どのようになっているでしょうか?
近寄ってみると、冬のバナナは細くて、塩害も受けているので、
とても神戸に持って帰れるほどの収穫状況ではありません。
山城興善さんの畑は、今までの畑1500坪に、
新たに800坪の畑を加えて、合計2300坪の敷地に広がります。
これでいろいろな野菜を作っていくという計画になります。
付近の畑は、サトウキビ畑が広がっています。
かつては水田だった畑は、稲作より、
サトウキビの方が収益があがるので、
サトウキビに転作しています。
沖縄にサトウキビが広がったのは、
1962年頃のキューバ危機の後です。
砂糖の価格が上がり、
稲作からサトウキビへと変換した畑が広がっています。
野菜果物市場で高い価格を得るには、促成栽培で人より早く出荷するか、
まだ他の人が作っていない作物を出荷するか、
台風や塩害、鳥、ナメクジ等の虫害で、品薄になった時に出荷するか、
いずれにしても品薄の時に出せば、
価格は高い値で取引されます。
昔、江戸時代に、紀伊國屋文左衛門は、
嵐の時に紀州のみかんを積んだ船を、
江戸に出し、みかんの品薄の時に高値で売って、
大もうけをした事例があります。
現代では情報が伝えられ、高値で売り抜けるという、
ベンチャー的なビジネスは難しくなっていますが、
品薄の時にこそ値段が高くなるというのは一緒です。
山城興善さんは、野菜果物市場に明るいので、
何を畑に植えるかを考えながら、
畑を区分けして作物を、集約的に栽培しています。
ネギのように見えるのは、島らっきょうです。
隣のこれまでの籔は、さっぱりしてきました。
2011年2月21日(月)