カリンバ(親指ピアノ)の緩やかな音の響きに、魅了されました。
親指ピアノは、カリンバというアフリカの楽器です。しゃし☆くまーるの室内には、タイの音楽のような、眠気を誘うような、ゆるやかなスローテンポの音楽が流れています。 第144回沖縄訪問(8)
名護市の源河は、名護市と言っても、東村に近い、ヤンバルに近い地域で、ここに内地から移住して、暮らそうと思うのは、かなり自然志向の強い人でなければ、挫折することもありそうです。
自然志向の強い方で、生活の目途が付けば、とても住みやすいところだと思います。
お店の女主人と、片山正喜さんの会話は、弾んでいます。松葉博雄は、しばし、しゃし☆くまーるの母屋を離れて、周辺を散歩してみました。庭には、みかんの木がいくつかあります。
東南アジアの、田舎に出てくるような、トロピカルな雰囲気のお庭です。
小鳥の声も聞こえて、こんな所で、本当に強い絆の、愛し合った二人が暮らすのであれば、それはもう、ここは楽園です。しかし、いずれかが、「こんな所で生活するのは嫌だ!」と言い出せば、慰めの言葉だけで、絆を保つのは難しいところです。
お餅を巻いて、ちまきのようにして食べる月桃の葉が、下の方は勢いが強く、上の方はまだ柔らかそうな葉を四方に広げています。
小学校くらいまでの子供の教育には、こんな自然の環境の中で育てれば、どんなに心優しい子供になるのか、つい、街や都会の子供達の生活と比べてしまいます。
この近くには、養蜂の為の巣箱がたくさん置かれています。ということは、花と蜜が沢山あることです。
どんな花があるのか、辺りをゆっくり見わたしてみようと、沢山の花が、低いところにも高いところにも咲いています。
周囲の視線をかばってくれるように、バナナに似た芭蕉の群生がありました。これだけ密集して、3m以上の高さに伸びていると、風よけにも、視線よけにもなります。
片山正喜さんが注文した、蜂蜜がかかってるケーキと、コーヒーが仕上がりました。
このケーキは、ここのお店の女主人の手作りのケーキです。片山正喜さんは、美味しそうに食べていますが、松葉博雄は欲しいと思いません。
コーヒーに付いている、小さいミルクを、片山正喜さんも、松葉博雄も使わないで残していると、女主人は、「じゃあこのミルク、猫にあげてもいいですか?」と、念を押して、猫を呼んで、「良かったね、お客さんが、ミルクをあげると言ってくれたから、ここにおいで、大好きなミルクをあげるからね」と、猫に期待を抱かせて、呼び寄せていました。
こういう事は、よくあるのか、猫も手慣れた様子で近づいてきました。
ミルクのシールキャップを外して、猫にそっと近づけると、猫はぺろぺろと舐め始め、とてもなついていました。
しゃし☆くまーるの室内には、タイの音楽のような、眠気を誘うような、ゆるやかなスローテンポの音楽が流れています。
「この曲はなんですか?」「これは、アフリカの楽器を使って、演奏しているCDです。この楽器を使って、奏でているのです。」と、持ってきてくれたのは、ハガキ大サイズの板に線を使って、はじくと、音が出る、素朴な楽器です。
これをさらに、音響効果が出るように加工して、もっと複雑な音が出るようにして、日本人の演奏家が、演奏しているようです。
カレーライスを食べ損なって、また車に乗って、当初の予定の魚泊の方向を目指して、進みます。
周りには、ヘゴヤシの木が、あちらこちらに自生しています。
ヤンバルの夜になったら、周囲には外灯一つない代わりに、星の明かりが闇を照らすような、オーシッタイを後にして、しゃし☆くまーるをあとにしました。
2013年10月3日(木)