緑とわたしたちの暮らし 樹木の分類 持続可能な里山の保全 淡路景観園芸学校 講義 ⑫

投稿No:8813

緑とわたしたちの暮らし 樹木の分類 持続可能な里山の保全

緑と私たちの暮らし

平田富士男教授の講義の内容は

1.私達のまわりにはどのような緑があるのでしょうか、

2.そのような緑は、今の時期どのようにみえるでしょうか、

3.そのような緑は、何から成り立っているでしょうか、

4.そのような緑は、どのように変化し、生きていくのでしょうか、

5.これからの世界での最も重要なキーワード「持続性」を

体現してきたものが私たちの直ぐ身近にあるのです。

6.そのような里山を維持保全するために私達は何ができるのでしょうか、

このようなストーリーでの講義でした。


緑とわたしたちの暮らし 演習問題 樹木の分類

演習として、先生がたくさんの葉っぱが付いた木の枝を採取してきてくれました。

このたくさんの植物を自分の気が付いた分け方で分類するように、

という演習がありました。

それぞれの班で、たくさんの種類の木の枝をどのように分類するか、

考えるようにという指示です。

私の所属する4班では、2分類しました。

分け方の分類になるのは、相似形、対称形が含まれている

フラクタル(自己相似形)であるかどうかです。

これを基準に2分類しました。

緑とわたしたちの暮らし フラクタル(自己相似形)

ヘゴヤシの葉を見ていると、一枚の葉の中に同じ形が、

何重にも重なっていることが分かります。

いくつもの同じ形が重なり合った形は、フラクタル、と言われています。

ヘゴヤシの一枚(ひとかたまり)の葉の中には、

同じ形状の楕円の形の葉っぱを、4回数えることが出来ます。

同じ形が4度集合して、全体を形成しています。

サンプルの葉にいくつか自己相似形の葉があったので、分類基準としました。

各班が、何分類になったのか、その根拠は何であるかを発表しました。

2分類でその根拠がフラクタルであるという分類方法は、私達の班だけでした。

しかし、この分類法は今回の講義の目的とは違っていました。

緑とわたしたちの暮らし 樹木の分かりやすい分類

全体の意見の後、平田富士男先生から、分類についての考え方が示されました。

まず、落葉樹か常緑樹かの分類、さらに、針葉樹か広葉樹かの分類、

この二つを組み合わせると、マトリックス(基盤的なもの)は4分類になります。

なるほど、こうしてみると、すっきりと分類できました。

樹木の分かりやすい分類は、常緑樹と落葉樹、針葉樹と広葉樹のように、

樹木の分かり易い特徴に注目して、

大まかに分類することが実際はよくおこなわれます。

常緑樹  1年中緑の葉を付けている樹木。

     ただし同じ葉が何年も枝に付いているのではなく、新しい葉が芽を出し育った後に、

     古い葉は枯れ落ちて置き換わる。

落葉樹  春に新しい葉が芽を出し、秋に紅葉し、冬には落葉する樹木。

針葉樹  葉:固く細い針状、あるいはうろこ状の葉のものが多い(イチョウ(銀杏)は例外)    

    樹形:円錐形あるいは傘形で、木のてっぺんがとがった形状のものが多い

    樹高:高さ10m以上の高木となるものが多い

広葉樹  葉:平らで広い葉を持つものが多い

    樹形:木のてっぺんが丸みを帯びた形状のものが多い

    樹高:高さ10m以上の高木から、1m以下の小低木まで、幅が広い  

常緑樹~落葉樹、針葉樹~広葉樹の二つの対立軸を設けて樹木を区分すると、

4通りのタイプに分類できます。

(A)常緑針葉樹・・・この種は少ない
(B)落葉針葉樹・・・この種は非常に少ない
(C)常緑広葉樹・・・この種は多い
(D)落葉広葉樹・・・この種は非常に多い

参考文献 : *「葉っぱ・花・樹皮でわかる樹木図鑑」(池田書店)

緑とわたしたちの暮らし 持続可能な里山の保全 萌芽更新

ささやまの森公園

萌芽が活発な広葉樹を伐採した翌年には、

根株からびっしりと休眠していた芽が萌芽し、生育を始めます。

これが成長して新たな森林を作るのを期待するのが萌芽更新です。

また、伐採されたことにより地表に太陽光が届くようになるため、

周囲に落下していた種子からの天然更新も進みます。

萌芽更新による森林は、定期的に伐採を行っても再生を繰り返してきました。

かつては、薪炭生産を行っていた日本の里山で、

萌芽更新による森林は普遍的に見受けられました。

しかし、化石燃料へのエネルギー革命が進展するに従い放棄されたり、

住宅用材として高騰していたスギやヒノキの人工林に姿を変え、消滅していったのです。

かんぽの宿美作湯郷

出典 Wikipedia 萌芽更新

緑とわたしたちの暮らし 樹木の分類 持続可能な里山の保全 里山の持続性

ささやまの森公園

薪を集めるのも、木を切って家を建てるのも、身近な山に頼っていました。

ところが、たった30年か40年くらいの間に台所で使う燃料や、暖房に使う燃料は、

石油製品に変わってしまいました。

今では、直接木を使って燃料にすることは無くなりました。

その結果、里山に人の手が入らなくなって、里山は以前とは変わってきています。

木を切らなければ、山は光の当たらない山林になってしまいます。

ささやまの森公園

松茸が絶滅危惧種に指定されたのも、松林が過度に富養化したせいです。

松茸の根っこに落葉が溜まり、山の落葉を拾わなくなったために栄養がいき渡り過ぎたのです。

山の樹木には、何十年か経てば同じことが繰り返されるサイクルがあります。

そのサイクルが、人の手が入らないことで変わってきているのです。

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2020年11月9日(月)

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