徳島県美波町 日和佐の大浜海岸に来たかった、ウミガメに会いたかった 徳島・日和佐訪問記(1)

投稿No:8323

徳島県美波町 日和佐の大浜海岸に来てみたけれど、日和佐訪問記1

徳島 日和佐(ひわさ)の大浜海岸に行きたい!

学生時代の遠い記憶です。ある日、図書館でウミガメの本を読みました。

どこに行けばウミガメの産卵が見えるのか、調べると日和佐の国民宿舎がある大浜海岸でした。日和佐の大浜海岸に行きたい!ウミガメの産卵を見たい!と思いつつ、沖縄へ行く方を選んで、旅行資金は沖縄へ回り、日和佐は幻の計画に終わりました。

ウミガメへの興味

海亀は浜辺で生まれて、海に入ると、あとは海の中で生活します。

大海原を旅するけど、産卵の時は、正確に生まれた浜辺に帰ることができるのです。

うみがめの過酷な運命

ウミガメは産卵期には数回卵を産みます。

1回の産卵でピンポン玉ほどの大きさの卵を100個ほど卵を産むみます。

産卵を終えると、メスは後脚で砂をかけて卵を埋め、海へ戻ります。

卵は2か月ほどで孵化し、子ガメは海へ向かうのですが、子ガメは海に入る前に、ほとんどが魚類や海鳥などに捕食されてしまいます。

本当に短い命です。運よく大人にまで成長できるのは、およそ1000匹に1匹の生存率です。

こんな事を知ってから、ウミガメが可哀そうになってきました。

ウミガメの赤ちゃんの生き抜く力

危険な環境から、一秒でも早く抜け出して、少しでも安全な海域へたどり着くために、自然の力が与えられていたのです。

浜辺の巣穴から出ると、子亀には危険な沿岸部を素早く抜けるためのロケットエンジンのような特殊な興奮期があり、子ガメはおよそ丸1日寝ずに泳ぎ続けることができるのです。

日和佐の大浜海岸に来たかった訳

ウミガメの産卵地、日和佐の大浜海岸に、ついにやってきました。

奥さんと一緒です。奥さんに、ウミガメの幸薄い一生を話して、だからこそ、ウミガメを応援しなければならない、その背景を説明しました。

ウミガメに 手を貸すべきか、自然に任すべきか

砂浜に産み落とされたウミガメの卵を地域住民や観光客の手によって子ガメを海に放す ひとが手を貸す方法の再検討です。

実際にこの手法によって放流された孵化幼体はほとんど外洋に辿り着くことはないと言われています。その理由は

1.人工孵化が自然孵化よりも孵化率が著しく下がること。

2.孵化後、特殊な興奮期の効果がなくなってしまい、スタミナ切れの子ガメを放流するため、寄せる波に逆らえず外洋にたどり着けなくなること。

3.自然下における脱出時間である夜間ではなく、天敵に見つかりやすい日中に行うこと。

4.磁気情報を発生〜脱出のどの段階で得ているかわかっていないため、元の砂浜にたどり着けなくなる可能性があること等が挙げられています。

出典 ウィキペディア(Wikipedia)

ウミガメ保護規制期間

日和佐の大浜海岸には、ウミガメ保護規制期間が掲示されていました。

期間は5月20日から8月20日までです。

夜7時30分から翌朝4時までが規制期間です。

7月のいまなら、規制期間です。つまり、うみがめが浜に現れる可能性があります。

それなら、今夜は、ここに泊って大浜海岸を見守ろうと考えました。

大浜海岸 うみがめ荘

きびすを返して、海がめ荘へ向かいました。

もちろん、今夜の宿をとるためです。

駐車場には、車がいっぱい駐車していました。徳島県以外の他府県ナンバーが多く並んでいました。

今夜の宿泊を申し込んでみましたが、空き部屋はありませんでした。

7月の3連休は、早くからの予約客で一杯です。

このあたりの宿泊は、どこも満室のようでした。残念!

うみがめがプールに一杯

うみがめ荘の隣接場所に、プールがあって、ウミガメをすぐそばで見えました。

これは、ラッキーでした。手を出せば、触れられるほどの近距離です。

ウミガメは、海に出たがってます

うみがめをそばで見ていると、プールの排水の所に来ては、口をあてて、プールから出ようとしています。

すぐそばに大浜海岸があるので、プールの先は大海原につながっているのです。

同じ動作を何年もしているのかと思うと可哀そうに思います。

これだけたくさんのウミガメを飼育しているところは、あまりないと思います。

ウミガメたちはゆっくりとプールの中を泳いで移動しています。

何を食べているのか興味がありますが、尋ねる人がいません。

ウミガメの保護の始まり

美波町の日和佐の大浜海岸には、古来より、アカウミガメが産卵にやってきます。

日和佐が「ウミガメの町」になるきっかけとなったのは、昭和25年のことです。

当時は食糧難の時代でした。

肉をとるため無残にも殺されたアカウミガメの亡骸を大浜海岸で日和佐中学校の先生と生徒が見つけ、涙を流して憤慨しました。

「海の使いとして知られるウミガメにこんなことがあってはいけない!」

「僕たちでウミガメを日本中に知らしめて、こんなことが起こらないようにしよう!!」

と中学生と先生はウミガメ研究会を発足し、ウミガメの産卵回数の記録や飼育研究を始めたのです。

これが、日和佐とウミガメの関係の始まりだったのです。

当時、人々の動物保護への関心は、まだまだ進んでいませんでした。

また、ウミガメの研究も世界でもまだ始まっていなかったのです。

日和佐の大浜海岸は、このような時代に先駈けて地元の生き物を見守り、記録に残すという取り組みを始めた「ウミガメ保護発祥の地」なのです。

現在も調査や啓蒙活動は続けられており、ウミガメを通した自然との共生について伝え続けています。

また、中学生らの手により孵化させられたアカウミガメの子がめは、現在は、1mを超える大亀へと成長し、飼育記録が残るウミガメでは、世界最高齢と言われています。 

出典:カレッタHPより

うみがめ荘に 上皇さま、上皇后さまのお写真

まとめ

沖縄の海で、ウミガメに出会ったら、付いて行きたくなるような、不思議さがあります。

大海原を旅して、生まれた浜辺に戻って、産卵する不思議さに心を惹かれます。

これからも、うみがめが生活しやすい自然環境を守りたいものです。

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2019年1