オフィスでの喫煙制限は、ここまで進んできています。日本経済新聞夕刊(2008年8月5日「生活」)より。

職場での喫煙をどう思いますか?禁煙が言われ始めたのは、健康問題が重視されるようになってからです。

たばこを吸う人の健康問題だけでなく、吸わない人の周囲への影響も問題になってきています。

医療関係者の共通する意見は、たばこを吸うと、薬の効果がよくないということです。このような考えに、ぴったりの記事がありました。

2008年8月5日(火)付けの日本経済新聞「生活」ページに、「禁煙は採用条件 健康リスク 企業が敬遠」という記事が掲載されていました。

採用条件に「禁煙」を揚げる会社が増えてきて、星野リゾートでは、喫煙者であると答えると、インターネットから応募できません。

これは、喫煙が健康や経営上のリスクと見なされるようになったためです。

嗜好で人材を選別する動きには、反発を感じる人もいそうですが、就職する若者は、自然体で受け止めているようです。

日本経済新聞「禁煙は採用条件 健康リスク 企業が敬遠」
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ライブレボリューションの増永寛之社長は、「喫煙は体に悪い。喫煙者を採用しないことが、会社にプラス」と話しています。

他には、「喫煙室でたばこを吸う人を、吸わない人が電話や用事の度に呼びに行くことになる。喫煙室の壁が汚れることも問題」という意見や、「たばこが嫌いなお客様は多い。接客する社員が臭いを感じさせれば、経営上の損失になる」という意見があるようです。

2007年にジョンソン・エンド・ジョンソン社が就職した社会人500人に聞いたところ、喫煙者はわずか12%で、逆に、会社選びの際に、「オフィスの禁煙」を重要なポイントと考えた人は、25%に上がりました。

入社後の職場が全面禁煙だったという人は、32%でした。

もちろん、喫煙という思考で人材を選別するのはやり過ぎと見る向きもありますが、労働法制に詳しい岩出誠弁護士は、「採用条件に禁煙を加えることは違法とは言えない」と指摘しています。

職場においての禁煙に対して、表だった反発は少なく、「喫煙が健康のリスクである以上、企業が社員に禁煙を求めるのは、時代の流れ」と、産業医科大学産業生態科学研究所(北九州市)の大和浩教授は話しています。

神戸市でも、三宮地区での歩きたばこを禁止しています。ますます禁煙への取り組みが、社会的問題となってきています。