恩納村ムーンビーチ沖には、少しずつ珊瑚が根付いて成長を始めています。あまりの環境破壊に、白骨のような海に、柔らかい食物の葉のような新しい芽が息づいています。 第97回沖縄訪問(9)
恩納村ムーンビーチ沖には、少しずつ珊瑚が根付いて成長を始めています。あまりの環境破壊に、白骨のような海に、柔らかい食物の葉のような新しい芽が息づいています。
【長寿社会の沖縄であっても、健康維持の秘訣は、ストレスを溜めないことです その9】
ムーンビーチの海は、澄んだ青い海です。
水の中に入ると、海の世界が始まります。思った通り、まず背筋に海水の冷たさを感じましたが、しばらくすると慣れます。
何度も恩納村ムーンビーチの海を散歩しているので、だいたいのことは分かります。
潮加減で、今日は、かなり水位が低くなっています。
白骨をばらまいたような、不気味な珊瑚の死骸の海でしたが、少しずつ生きた珊瑚が復活しています。
恩納村の皆さんが、海の環境を守るように努力している結果でしょうか、珊瑚の若い芽が、あちらこちらで見られました。
今度は大事にしないといけません。珊瑚が、大きくなるには、何十年も掛かります。
片山さんの隣に密着して、貝採りの様子を見てみます。
珊瑚の海には、サザエ、タカセガイ、マキガイ、テラジャーなどの貝が、珊瑚の岩とそっくりの保護色で潜んでいます。
サザエも捕まらないように、人の目につかない岩の隙間や、目線から見える岩の裏側に隠れています。
それを、まるで戸棚の奥や、戸棚の中を開けてのぞくように、横から見て、サザエを見つけます。
ウニもたくさんいますが、まず、手に持ってみて、少し重みのあるウニでなければ、外側だけでは判断できません。
身が入っているウニは、持ってみると重みがあります。
片山さんから離れて、珊瑚の生育状況を調べるために、あちらこちらをシュノーケリングしていると、偶然なことに、タコ採り名人の上間光元さんとすれ違いました。
海に碇を降ろしている船を見てみると、確かに上間光元さんの「明光丸」です。
「これは、上間光元さんに間違いない」と確信して、タコの採り方を密かに写真に撮るようにしてみます。
上間光元さんは、予想通りのタコ採り名人です。
「こんなところにタコがいるのか?」という岩の隙間に潜って、タコの穴を見つけ、タコを取り出します。
採ったタコは、1回ずつ船に持って帰るのは手間なので、ウキの付いたタコをくくる紐にタコを繋いで、移動しています。
後ろから着いていくと、まるで自然にタコが海を泳いでいるように見えました。
しかし、その紐の先には、ヤスを持った上間光元さんの姿が捉えられました。上間光元さんは、まだ松葉博雄が後ろから密着取材していることを知らないようです。
2008年5月21日(水)