愛情一杯の椎茸昆布は、椎茸の嫌いな子供でも、進んで食べるほどの絶品の椎茸昆布です。JA丹波篠山味土里館
投稿No:7931
椎茸昆布を作るのに4時間かかりました。瓶詰めにして身近な人に配ると大好評でした。
猛烈な暑さが終わり、台風が来る度に気温は少しずつ下がってきました。
気温が下がってくると食欲も回復してきて、夏バテを回復させるための食欲の秋になってきました。
こうなると、何か美味しい物を作りたくなります。
頭の中に浮かんでいるのは椎茸昆布です。
椎茸と昆布を煮込んで、佃煮を作るのです。
この場合、椎茸は出来るだけ小粒がいいのです。
頭の中にある椎茸昆布を作ろうという気持ちに動かされて、お休みの日に丹波篠山の味土里館(みどりかん)に行ってみました。
淡路島にも生産者が持ち寄って委託販売しているフローラルアイランドがありますが、フローラルアイランドには小粒の椎茸が出品されることはほとんどありません。
丹波篠山まで買いに来ないと、新鮮で小粒の生椎茸は入手出来ないのです。
味土里館に行く時も、出来るだけ早い時間に行かないと、新鮮な椎茸は売り切れてしまうことがあります。
高速道路を使って、西宮北口から丹波篠山の篠山口まで、椎茸が売り切れないうちにお店に入ろうと、早まる気持ちを抑えながら、ここまでやってきました。
味土里館に入って真っ先に探したのは生椎茸です。
椎茸の大きなサイズではダメなので、小さなサイズの椎茸を探して、キノコ売り場に来てみるとありました。
期待通りの小粒の生椎茸を売られていました。
しかも値段は安いのです。
こんなに安く買っていいのですか?と、申し訳ないような安さです。
値段は、1パックで120円です。
小さなサイズの椎茸は、ひょっとするとB級品なのかと思いました。
しかし、私にとっては例えB級品であろうと、椎茸昆布を作るには小さいサイズが良いのです。
椎茸を確保すると気持ちにゆとりができて、味土里館の店内にある別の食材にも目が行くようになりました。
お酒のおつまみに美味しそうなのが、柚子入り大根の甘酢漬けです。
値段は130円です。作った人は明山政子さんです。
もう一つ美味しそうな漬け物を見つけました。
それはきゅうりの浅漬けです。
きゅうりの浅漬けといっても、紫蘇を使った柴漬けのような浅漬けです。
しまうりのさっぱり漬けも美味しそうです。
いずれも明山政子さんの作った漬け物で、130円です。
あれもこれも買っていると、奧さんから
「そんなに買ってどうするの?」と言っているような視線を感じました。
調子に乗って買いすぎると、全部食べきる前に、食材が傷んでしまうのです。
丹波篠山に来ると、買いたくなるのは丸い形の山の芋です。
長い形の山芋よりも、丸い形の山の芋の方が粘り気があって、滋養強壮がありそうです。
漬け物を買っているうちに、うちでも出来ると思ったのが、紫蘇で酢・梅で酢です。
これを使えば、簡単に紫蘇漬けが出来そうです。
そうそう、もみしそも必要です。
面倒な紫蘇の葉のもみしそを、1袋390円で出来合いで売っているのですから、梅を漬けるのにも助かります。
梅酢も買っておきました。
これだけあれば、茄子でも胡瓜でも、出来合いの梅干しでも、さらに漬け直して酸っぱくすることができます。
私と奧さんの二人だけなのに、目の前の食材を見ると、ついあれも買いたい、これも買いたいと欲が湧いて、沢山の食材を買ってしまいました。
JA丹波ささやまの味土里館は、買い物には値打ちのあるお店です。
ここに来ると、神戸や淡路島では買えない物が購入出来ました。
篠山では、昼食は一休庵の手打ち蕎麦を頂きました。
お蕎麦を食べて神戸に戻ると、早速椎茸昆布の制作に取りかかります。
4パック買った小粒の生椎茸を、パックから取り出して水桶に入れて水洗いします。
水洗いを繰り返して細かい椎茸についた不純物を流し洗いします。
心配なのは、昆布が家に在庫であるかどうかでした。
台所の戸棚を開けてみると、北海道産の昆布がありました。
昆布はカチカチに乾燥していて、これではハサミで切る時に割れてしまいます。
少し水に戻して、柔らかくしました。
昆布の表面もお水で軽く洗って、付着物を洗い流しました。
昆布は水を吸収すると、何倍にも膨らんでくるので、出来るだけ小さくカットしました。
包丁で切っていると、昆布のぬめりで手が滑りそうになるので、包丁で手を切っては危ないと思い、ハサミを使って昆布を切断しました。
昆布を漬けておくのは、出汁を使った水溶液です。
出汁に使ったのは、醤油、みりん、お酒を混ぜた物です。
しばらく出汁につけて、昆布が柔らかくなるのを待ちます。
手間のかかるのは、椎茸の下処理です。
沢山の椎茸を、水から不純物が出なくなるほど丁寧に水洗いすると完了です。
水洗いした椎茸を一つずつまな板の上に取り上げて、椎茸のへたを切り取ります。
椎茸の芯の部分と傘の部分も切り離します。
台所に立って、小さなペティナイフを使いながら、小さな椎茸を切り落としていると、段々と立っているのがしんどくなるほど腰に負荷がかかってきました。
少し休憩をしながら、作業を進めていきます。
先に漬けておいた昆布のだし汁を昆布が充分に吸った頃から鍋で煮込みが始まります。
昆布を柔らかくする為には、2時間以上は鍋で煮込みました。
追加する調味料は、水飴と砂糖です。
甘くなりすぎないように、辛くなりすぎないように、砂糖と醤油を調合しながら煮詰めていくと、次第に椎茸昆布はそれらしい色と艶になってきました。
焦がさないように、ヘラの動きを止めてはいけません。
鍋の底に昆布が張り付くとすぐに焦げてしまうので、ヘラを使って椎茸昆布を休むことなく繰り返して混ぜて行くうちに、すっかり余分な水分は蒸発しました。
ちょっとつまんで食べてみると、昆布は柔らかく、椎茸は甘辛く、これならお店で売れそうなほどの美味しい椎茸昆布の出来上がりです。
ガラス瓶を煮沸消毒して、カビが湧かないようにして、瓶詰めにしました。
一人では食べきれないので、身近な人に差し上げました。
皆さんからはとても美味しかったという意見と、椎茸昆布に愛情を感じたという意見もありました。
子供は一般的に椎茸が嫌いですが、この椎茸昆布なら、子供も美味しいと言って食べたそうです。
その後、この椎茸昆布を食べた時の美味しかった感想をイラストにして届けてくれました。
ここまで喜んで頂いて有難う御座いました。
2018年8月23日(木)