沖縄で、挿し木で育てたベンガルヤハズカズラは、温室で沢山の花を咲かせています。
切り花で売られていた姫芭蕉(ヒメバショウ)は、温室で育てると、根付いて綺麗な花を咲かせています。
四季の中で一番待ち遠しいのは、寒い冬から暖かい春に変わる、春の訪れです。
年賀状でも、迎春という言葉を使っています。
迎夏、迎秋、迎冬なんて聞いた事はありません。
趣味の温室では、暖房効果が表れ、1月の寒い時に早くも春を迎えています。
今咲いているのは、沖縄から持ち帰った、ベンガルヤハズカズラの花です。
このベンガルヤハズカズラは、沖縄の友人、片山正喜さんがどこかのベンガルヤハズカズラの枝を挿し木して、芽が出てから私にくれました。
淡路島のイングランドの丘にある温室にも、ベンガルカズラの大きな蔦を見つけました。
その時に担当の方にお願いして、ベンガルヤハズカズラの枝を少し分けて頂いて、温室で挿し木をしてみましたが、冬を迎え、寒さの為枯れてしまいました。
温室が出来てからこれまで、何度もベンガルヤハズカズラの苗を育てるように挑戦してきましたが、ことごとく失敗しています。
一番の問題は、冬の寒さの為です。
それが、200ボルトの動力を使ったエアコンを設置してから、最低温度は10℃になり、10℃以下に温度が下がることはなくなりました。
そうなると、温室のベンガルヤハズカズラが元気いっぱいになり、どんどん蔓を伸ばし、アーチ型に組んだアルミパイプのトンネルを覆うようになってきました。
沖縄の天然記念物に保護されているヘゴヤシも元気です。
野生のヘゴヤシは、採取を禁止されています。
そこで、ホームセンターに行って、バイオ技術で培養されたヘゴヤシを買ってきています。
エアコンの風は、遠くまで届くように、高い所に設置しました。
1月の寒いときでも、太陽が出ると、温室の温度は25℃まで上昇します。
日中、温室に入ると、汗ばむような暖かさです。
ベンガルヤハズカズラの蔦はどんどん伸びてきて、蔓の一部からは、花を咲かせる別の蔓が伸びてきて、沢山のベンガルヤハズカズラの花を咲かせています。
温室の中で音楽をかけて、温かい珈琲を飲みながら、イスに座って花を愛でている時が、至福の時間です。
ふと気が付いたのは、蔓や枝が伸びてくると、その為に副作用のような障害が発生している事です。
一つの種類の植物が元気よく枝葉を伸ばせば、その植物にとっては繁栄になるのですが、
他の植物にとってみると日陰になり、太陽の光が届かなくなり、その植物の生長の妨げになっているのです。
これは、身近な問題にも似たようなことがあります。
例えば、インターネットが繁栄して、通販を日常的に利用するようになると、これまでの身近にあった商店街や、専門店のようなリアル店舗の売上げは、急速に下がってきています。
リアル店舗にとってみれば、インターネット通販の為、自分自身は日陰になってしまっているのです。
隠れた場所に、綺麗な花が咲いていました。
これは、芭蕉の枝に咲いた花です。
芭蕉は、バナナの種類の一つですが、通常の芭蕉の花より、はるかに綺麗な花が咲いています。
この芭蕉は沖縄で姫芭蕉として切り花で売られていた枝を持ち帰って、挿し木にしてみると、見事に根付いて、花が咲くようになりました。
姫芭蕉の花が咲くと、この温室の環境は、沖縄の植物にとって快適な事が分かります。
切り花の枝を買ってきて、挿し木にして、そこから姫芭蕉の花が咲いたことは、捨てられたものから、宝物が出てきたような嬉しい気持ちです。
身近な例に例えてみると、200円くらいの株価をしていたシードの株が、今では5000円を超える株価になったような、見事な変身です。
シードの株は、200円くらいの時は、あまり買い手はいませんでした。
200円の株を、1000株買えば、20万円です。
それが、5000円になると、20万円は500万円に大化けしたことになります。
気温が上がり、また春が来れば、温室の鉢植えの植物は、外に出して直射日光にあて、成長を促進させます。
まるで、冬の間は牛舎に入れている牛を、春になったら草原に放牧するような、のびのびとした季節の変わり目を感じます。
2018年1月8日(月祝)