淡路市大磯 アート山美術館 淡路島出身の洋画家、大石可久也と、 鉦子画伯が自宅周辺の美しい山と海と緑の中に アートを表現しようと構想を抱いて、 自身の情熱とボランティアの協力で作られました。

淡路市大磯 アート山美術館 淡路島出身の洋画家、大石可久也と、 鉦子画伯が自宅周辺の美しい山と海と緑の中に アートを表現しようと構想を抱いて、 自身の情熱とボランティアの協力で作られました。栴檀は双葉より芳しと、たとえ話のように、センダンの花には、匂いの芳い花が咲いていました。 淡路(3)

淡路市大磯 アート山美術館

人生の先輩の永山さんに先導されて、

淡路大磯のアート山美術館へ向かいます。

これまで歩んできた人生の道のりを歩くように、

ゆっくりとゆるやかな坂を歩いて行きます。

永山さんの育った、

幼い時代の淡路島のこの大磯地区の物語を、

ゆっくりと聞きながら、坂道を登っていきます。

一人で歩いていると、腰に重さを感じる坂道も、

永山さんの歩んできた人生の

ほんの少しの一端を聞いているだけで、

坂道の加重を感じる事がありません。

行く手に、なんだか卒塔婆のような、

何か積み上げた物があります。

きっと、蜂の巣箱かなぁと、思います。

人生に驚きがあるように、

人生に恐怖が待っているように、

アート山美術館へ登る坂道にも、

キャーッというような驚きの声が、

永山さんから聞こえました。

なにかと思えば、蛇が行く手に待っています。

近づいてみても、動く気配がありません。

普通なら、蛇は人間を見ると、逃げるのですが・・・。

蛇と人間がお互いに怖がっているのです。

この蛇は、マムシなのか、アオダイショウのような綺麗さがありません。

少しぐったりしているような感じで、

車にひかれたのかもしれません。

所々、人生の節目で歩んできた道を振り返るように、

アート山美術館に登る長い坂道を、

一休みしながら登ってきた元の道を振り返ると、

既に高いホテルや、マンションを超える高さまで登って来ていました。

この辺りは、

元東浦町長の新阜京一(におかきょういち)さん

の所有する土地が続いています。

その中に、斜面の傾斜地を利用して建築した、

隠れ家のような、芸術家が住みそうなお家がありました。

ここから見る景色は絶景です。

永山さんが、この花はなにか知っていますか?と、

示したのが、写真の花です。

触ると、とても良い香りの花です。

花の色は、金色と、銀色が混じり合って咲いています。

金と銀が咲く花で、金銀花(きんぎんか)と呼ばれているそうです。

長い道のりも、とうとう終わりがあるように、

アート山美術館に続く坂道も、ここが終点です。

アート山美術館は、手作りで出来た芸術空間です。

淡路島出身の洋画家、大石可久也と、

鉦子画伯が自宅周辺の美しい山と海と緑の中に

アートを表現しようと構想を抱いて、

自身の情熱とボランティアの協力で作られました。

とても変わった形の建物です。

この白い箱舟をモチーフにした

2階建のメインギャラリーでは、

画伯の作品を常時、入れ替えながら展示されています。

正面の扉は、閉まっていました。

少し隙間があったので、永山さんに先導されて入っていくと、

美術館の方が出てこられ、

既に5時で閉館したとの話でした。

しかし、永山さんは動じません。

このアート山美術館と、それに繋がる人脈と、

人脈と永山さんの関係を、美術館の方に話すと、

美術館の方も納得して、

どうぞ入って下さいということになりました

さすが人生の先輩です。

松葉博雄と奥さんは、

これからはこのような説明話法を身につけて、

応用したい物だと、お互いに感心しました。

永山さんが指を差したのは、

あの花が栴檀(せんだん)の花やで、とのことです。

以前に永山さんと、

『栴檀は双葉より芳しい』という意味について、

話がありました。

栴檀は、双葉のときから非常によい芳香を放つことから、

すぐれた人物は幼少時代から

他を逸したものを持っているということ。

大成する人は、幼い時から人並みに外れて優れているとの例えです。

アート山は“完成予想図”が存在しない、生きている美術館です。

定期的にイベントも開かれる、

まちづくりの拠点でもあるそうです。

メインギャラリーの裏庭からは、

綺麗な海の景色を見る事が出来ます。

この下にあるのは、大磯の浜辺です。

木陰に隠れて見えませんが、

過去に井植歳男さんが、

淡路フェリーボートと塩屋土地の為に、

大磯港と住宅地を作る為に、

海岸線を埋め立てた、大磯の埋め立てをする前は、

海岸線が東浦町に続いていた、

海と陸の接点をつくっている海岸線です。

斜面の方で、草むしりをしながら、

庭の清掃をしているのが、

このアート美術館のオーナーさんです。

永山さんは、この方にも声をかけていました。

こちらの背の高い塔は美の女神の塔です。

高さは5.5mもあり、

レンガや石を一つずつ積み上げて創られています。

アート山美術館は

大磯の浜辺に被さるようにせり出している、

山の斜面を開発しています。

そのため、急斜面で、浜辺から見ると、

樹木に隠れて、ここにこんな美術館が有ることはみえません。

今日の教訓は、人生には長い道のりがあり、

スタートから見ると、遠いゴールも、

いつかはゴールが有ること、

そして、その道のりの途中には、

美しい花や、素晴らしい景色もあり、

他方、道のりの途中には、

恐ろしいマムシも潜んでいるということです。

そして、遠くから見ると、大きな樹木に隠れた、

茂みの中には、アート山美術館のように、

素晴らしい物が樹木に隠れて存在している事です。

大磯港 関連記事 アーカイブ

2015年5月22日(木)