たけのこを茹でます。筍を茹でていると、王子動物園のゾウさんが、固い竹を足で踏んで食べているのを思い出します。
タケノコが四国の香川から沢山届きました。筍は、地上に出る前、土を足で踏んで膨らみを感じたら、そこを掘り起こして、柔らかいたけのこを収穫します。
四国の香川から、タケノコが沢山届きました。送ってくれたのは、奥さんの昔からの知人です。
タケノコ狩りは、たけのこを足で見つけると言われています。目に見える状態にまで、筍が地上に伸びてくると、もう筍はかなり固くなっています。
それでは、筍はぞうさんにでも食べてもらわなければ、固くて食べられません。
以前に王子動物園で、ぞうさんが固い竹を足で踏んでつぶして、口に入れているのをみました。
人間がゾウさんのように硬い固い竹を食べる事は、絶対、真似の出来ないぐらいの固さです。
≫2014年11月
王子動物園のゾウさんが、竹を踏んで食べているのを思い出して、我が家ではこれから筍料理に取りかかります。
味漬け担当は、いつものように松葉博雄です。
出汁の作り方は、昆布と鰹を使って、出汁取りをします。
一緒に炊き合わせをするのは、筍は野のものなので、炊き合わせは海のワカメです。
同時進行で料理をするのは、メバルの煮付けです。メバルと一緒に炊き合わせるのは、早生の玉葱の葉の部分です。
淡路島で買ってきたメバルは、まだ目が黒い新鮮なメバルです。これに包丁で切り口を入れて、味が浸透しやすいようにします。
もう一つ、炊き合わせに使うのは、牛蒡です。春のゴボウは柔らかくて、みずみずしさがあります。
出汁の味漬けが出来たら、筍を湯がきます。やや時間をかけて、柔らかくなるように蓋をして煮詰めます。
メバルの方は、だんだんと炊きあがりました。形が崩れないように、平たいスプーンで上手にひっくり返しました。
メバルも、筍も、炊きあがると食卓へ運んで、これから頂きます。
その前に、庭の隅に行って、まだ柔らかい木の芽を摘んできました。
木の芽を乗せると、筍がまるで香水を振り掛けたように、春の匂いがプンプンしてきました。
一流料亭に負けないような味付けを目指してみましたが、まぁまぁかなという美味しさのメバルの煮付けと、筍の炊き合わせが出来上がりです。
食後のデザートは、苺です。この時期、苺はどんどん出回って、味も甘くなり、色も赤くなり、値段も安くなってきました。
美味しい物を食べると、また食べたくなりますが、美味しさの楽しみは一瞬の記憶でしかありません。
2015年4月