山よりでっかい猪は出ん、と思い出しながらボタン鍋をいただいています。
ぼたん鍋は、味噌の味で、鍋の味が決まります。脂ののった猪肉を、よくよく煮込んで、野菜と一緒にいただきます。
四国の富田さんから、今年もイノシシを捕獲したので、お肉をお送りしましょうとご案内があり、しばらくして、立派なシシ肉が届きました。
ボタン鍋の下工作は、奥さんですが、鍋の味付け担当は、松葉博雄です。
まず、いくつかの味噌を使って、複雑な味を調合します。
しし肉は、お肉屋さんに持ち込んで、薄く、ボタン鍋に似合うような、カットをしていただいています。
コンブで取っただし汁に、いくつかの味噌を溶かして、さらにみりん、砂糖、お酒を加えて、味噌の辛い味から、軟らかい味に変えていきます。
何しろ、松葉博雄と奥さんの二人だけで食べる猪鍋なので、そんなに沢山作っても、食べきれるものではありません。
先に、熱を加えて、軟らかくする食材から、鍋に入れていきます。
最初はシシ肉です。野菜で時間がかかるのは、ゴボウです。
しいたけや豆腐を、長く煮ると、縮んでしまうので、食べ頃に入れます。
鍋の中で、シシ肉が、グズグズと、煮込んできました。
味を確かめてみると、辛さもほどほどで、まずまずのボタン鍋の味になりました。
ボタン鍋を食べると、いつも思い出すのが、阪神淡路大震災のことです。
1995年1月17日の前に、子供達と家族全員で、丹波篠山の、旅館たにだで、しし鍋を食べました。
その後、未明に、大地震が起きたので、しし鍋を食べると、また、地震が来るのかなぁと、つい連想してしまいます。
昔から、山よりでっかい猪は出ん、と言います。でも、阪神淡路大震災の時には、シシ肉を食べた後、山よりでっかい地震がありました。
2014年12月16日(火)