伊計島の仲原遺跡と水源インナ泉（ガー）を見た後は、伊計島の白い砂浜に下りていきます。
【沖縄の文化：沖縄の伝統行事　恩納村地域の全員参加型の沖縄の伝統行事の「前兼久ハーリー」に参加します　その18】

伊計島の仲原（なかばる）遺跡と水源インナ泉（ガー）を見た後は、伊計島の白い砂浜に下りていきます。

伊計島にある、「仲原遺跡」は、縄文時代後期（約2500年前-2100年前：沖縄貝塚時代中期）の沖縄県の代表的な村落跡です。伊計島には、他にも、文化財があります。水源インナ泉（インナガー）があります。昔はここが重要な水飲み場でした。

縄文時代の遺跡の、仲原遺跡を見てみます。もちろん、現代に復元して、整備した遺跡です。現代になって、なぜ、2500年も前の遺跡が出てきたのでしょうか？案内板を読んでみると、土地改良事業の事前発掘で、遺跡が出てきました。

出てきたものは、土器の鉢、壺、骨製の針、錐などの他、食べ残した獣、魚骨類、貝殻などが見つかりました。とても学術的に貴重な遺跡なので、伊計島の住民の人達の協力を得て、保存が可能となり、1986年（昭和61年）に、国指定の史跡となりました。

茅葺きの小屋のような、昔をイメージした物です。

茅葺きの内に入ってみたかったのですが、ハブに注意ということが書いてあり、今のこの梅雨時は、ハブが本当に出てくるので要注意です。ハブは怖いので、住居跡に入っていくのは止めました。

この辺りには、縄文の遺跡がいくつかあることが分かります。茅葺き小屋です。

後から島巡りの人達がやってきました。島巡りに来た人達は、ガイドさんが付いていて、ガイドさんは、平然と草をかき分けて、住居跡に入っていこうとしています。あの島巡りの人達に付いていけば、ハブも逃げて安全に住居跡に入って行けるかもしれません。

次に水くみ場に行きます。昔、まだ島に水を溜める施設が十分にないときは、自然にわき出る井戸水が頼りです。

なんと、井戸水は、絶壁の階段を下りて、海の崖の下にあり、井戸で水を汲むと、水甕を背負って、今度は、絶壁を登ることになります。こんな、危険で重労働な仕事が、女性の役割だったそうで、水を汲んで150段の階段を上がってくるのが女性の仕事なんて、女性の親が聞いたら、うちの娘を伊計島に嫁に行かすなんて、大変だということが歌われて、石碑に残っています。

戦後、水の需要が増え、さらに本島と橋で繋がって、本島から水がパイプで送られるようになり、今では、水は自由に使えるようになりました。

伊計島の2500年の歴史の中で、水が自由に、がけの下まで下りなくても、使えるようになったのは、僅か50年ぐらい前のことです。

それまでの先人のご苦労は、想像すると、水を獲得するには命がけです。

梅雨明け間近の沖縄の空は、青く輝いています。そして、立っているだけで汗が出てくるような、暑い日差しです。この暑い日差しの中で、赤土を耕して、食糧を確保するのも大変だったと思います。

遺跡に書いてある、伊計島の歴史を読めば、この島の苦労が伝わってきます。

遺跡のあとは、いよいよ今日泳ぐビーチに行きます。

素晴らしいお天気になってきました。白い砂浜、広がる珊瑚礁です。

潮も引いてきています。どこか木陰を見つけて、まず木陰に荷物を置いて、シートを敷いて、陣取りをします。

浜には、蔦が伸びてきています。白い砂浜に、蔦が広がる、この景色が好きなんです。

目の前の海を見ると、なんという開放感でしょうか。素晴らしい南の島の浜です。

しばし、景色に見とれ、このあとは、シュノーケリングの準備をします。

2010年6月17日（木）